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2023年8月17日、ついにパブリックテストが幕を開けたスマートフォン向けの新作タイトル『THRUD BROKEN HEVEN』(以下「THRUD」)。箒のような乗り物に跨った美少女たちが、無数の弾幕を避けながら大空を飛び回るシューティングゲームです。
直近、bilibiliにて登場したタイトルの中ではとても好調な滑り出しで、記事執筆時点では以前ご紹介した『千年の旅 ELF』と並び、新作タイトルの上位に名を連ねています。
また、本作はゲームの公開に合わせて、フルCGアニメーションとWEBTOON(韓国発の縦読み式WEB漫画)が連載されるメディアミックス展開でスタートしました。
もともと多くの事前登録者数を抱えていたタイトルですが、より入り口を広げて作品を知ってもらおうというのでしょう。
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そこで今回はそんな注目の新作タイトル『THRUD』のプレイレポートをお届けしていきます。
簡体字を翻訳しながら読み解いたプレイレポートになるので拙い箇所はありますが、少しでも作品の魅力がお届けできれば幸いです。実機のプレイ動画も用意しているのでぜひチェックしてみてください!
◆空はいつしか戦場に。人類の敵「異生体」と戦う少女たちの物語
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『THRUD』の世界には3つの階層から構成された巨大な“世界樹”が存在しており、人類が住まうのはその中でも2つ目の階層です。まるで北欧神話のような世界観ですが、そこで独自に発達した文明を築きあげてきました。
しかし、突如として空から襲来してきた謎の生命体「異生体」が人類に対して攻撃を仕掛けてきます。人類は異生体に立ち向かうため、世界樹の生み出す力を行使する戦闘兵士の少女たちを生み出しました。それこそがゲームのタイトルにもなっている「THRUD」です。
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彼女たちは力を行使するため、首に特殊な装置が埋め込まれています。作中ではその装置を媒介とすることで、箒のようなメカを操ったり、魔法のような力を使うことが可能なようです。
この辺りの詳細な設定・世界観については、CGアニメや漫画の方でも解説されていました。ちなみにゲーム開始の冒頭時点では特に細かな世界観も語られず、異生体と戦闘真っ只中な状況からスタートしています。
民間人を異生体の攻撃から庇ってそのまま気を失ってしまった主人公。ピンチの状況を救ってくれたのは、本作でメインヒロイン的な存在の少女・ファリアでした(※本稿では英語表記の「Faria」にて記載します)。
本作は現状テキストからキャラクターボイスに至るまで、日本語が存在していません。そのため物語を全て読み解くのはかなり骨が折れそうなところ。一応、ムービーシーンやイラストが章の中に挿入されるので、言語が理解できなくても大まかな状況は掴み取れそうです。
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また、公開中の漫画とCGアニメを合わせてゲームを遊べば、一層作品の世界を楽しめるのがメディアミックスの強みというものです。ゲームのファリアとCGアニメのファリアでは人物像の見え方が少し異なるようですが、そういった細部の変化を言語が分からないなりにも楽しむことができました。
なお、CGアニメでは人類の敵である異生体がどれほど脅威なのかを分かり易く描写しています。1話と2話だけならbilibiliの無料会員でも視聴できるので、もし今後プレイするのであれば視聴することをおすすめしておきます。
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◆縦横無尽に空を駆け抜ける疾走感と、押し寄せる大量の“イクラ弾幕”
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『THRUD』は最大4人のパーティ編成で続々と出現する敵を撃破していく3Dシューティングです。挑戦するステージのシチュエーションによっては、空間に若干の高低差が存在しており、ハイスピードに大空を駆け抜けることができます。
バーチャルパッドを用いたシューティングゲームということもあって操作には慣れが必要に思えますが、エイムアシストがかかっているため、実際はそこまで苦ではないように感じました。
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バトルではキャラクターがそれぞれ所有するスキルと属性を活かして戦います。敵に対して同じ属性で攻撃をし続けていくと、やがてゲージが蓄積し【元素过载】と呼ばれる弱体化状態にできるのが特徴の1つです。
これは氷属性で発動した場合には敵が凍結し、炎属性であればHPを少しずつ削る炎上効果を付着できます。ステージに登場する強敵相手には、このような属性ごとの特色を意識しながら立ち回っていくのがポイントです。さらに、キャラクターごとに射撃武器やロール役割も異なります。
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敵の攻撃はレーザー系に加えて、『NieR』シリーズでお馴染みの“イクラ弾幕”が押し寄せてきます。3Dシューティングゲームとあって、無数の弾幕が目前に迫って来るのは結構な迫力。
その場に飛んできた弾丸をそのまま避けても良いのですが、回避ボタンを長押しするとダッシュによる高速移動が可能です。スタミナゲージを消費し続けている間は猛スピードで動き回れるので、一気に加速して敵の背面からスキルで反撃......といった芸当も行えます。
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本作のゲームジャンルは「シューティング」ですが、厳密にはキャラクターを切り替えてその時々を乗り切っていくロールプレイングなゲーム性です。
パーティ編成が行えることもそうですが、シールドを張ったりパーティ全体を回復したりと、RPG要素も取り入れられているので、シューティングゲームが苦手な人でもキャラクターの編成を意識すれば遊びやすそうです。どのようなバトルシステムかは、プレイ動画をチェックしていただければイメージが付きやすいと思います。
◆他にはない唯一無二のタイトルだからこそ高い注目を集める。しかし気になる点もチラホラ
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スマートフォンで“空戦”が主体の本格的な3Dシューティングゲームはそう多くはありません。そういった観点で見れば『THRUD』が持つ新鮮さとは、本国のゲーマーにとっても大いに興味がそそられるものだったのでしょう。
blilblilでの注目度は非常に高く、アプリの公開からしばらくは大型アップデートが来たばかりの『原神』を抜き去り1位を維持していました。
『THRUD』は「あまり見かけないジャンル」「メディアミックス展開」「オリジナリティ溢れる世界観&設定」と、blilblilに多く現存する多数の美少女ゲームアプリと比較しても、やはり唯一無二な作品だと思えます。
本国の人気美少女ゲームアプリに共通している大きなポイント“有名日本人声優の起用”も現状はありません。持ち前の独自色で競合タイトルと勝負している、かなり挑戦的なIPだと筆者は感じました。
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ただ、その独自色を打ち出すにしても、ゲーム内コンテンツにあまり個性が感じられなかったのはプレイしている中で気になった箇所です。
例えば、エンドコンテンツには昨今多くのゲームアプリがほぼ必ず採用するローグライトなバトルがもちろん存在しています。これだけなら別におかしいなことではありませんが、極論を言ってしまえばどのタイトルにも見られるコンテンツしかない......というのが正直な感想なのです。
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少し変化球気味だったのはキャラクターの交流要素。好きなキャラクターを2名食事に誘うというまさかの『ファイアーエムブレム 風花雪月』方式です。こちらはキャラクターの反応を楽しみながら好感度を上げていく要素でした。
本作では好感度が上がるとキャラクターの能力値が少し強化されるので、将来的には育成部分にも影響してくることでしょう。残念ながら現状では個別エピソードのようなものが見当たりませんでした。
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漫画・アニメ・ゲームと多角的なメディア展開でその世界を彩る『THRUD』。日本人プレイヤーの視点から見てもその独特な世界観には惹きつけられるものがあります。ゲームはまだ本国で公開されたばかりですが、今後の改善に期待が持てそうなところは注目しておきたいですね。
ちなみに公式サイトではMMDモデルが無料配布されており、プレイヤーたちの二次創作もウェルカムなご様子。『THRUD』の日本展開を臨むプレイヤーたちは、この機会に創作活動で存在を広めてみるのも良さそうです。
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