「PSVR2」を自腹で買って1年2ヶ月……プレイ感や不満、足りない点を忖度抜きで語る! 現状を変える“2つのポイント”にも注目

PSVR2と1年以上付き合ったひとりのユーザーとして、機器としての魅力やプレイの実感、不満点などに迫ります。

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「PSVR2」を自腹で買って1年2ヶ月……プレイ感や不満、足りない点を忖度抜きで語る! 現状を変える“2つのポイント”にも注目
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■PSVR2に期待する「2つの糸口」

PSVR2を牽引するキラーソフトが登場するかどうかは、SIEや開発者の尽力に期待するほかありません。ですが、PSVR2が盛り上がる糸口や可能性がほかにないのかと聞かれれば、個人的には2つの点に注目しています。

ひとつは、既に搭載されている機能「シネマティックモード」の存在です。これはVR体験とは直接関係なく、PSVR2の性能を活用し、大画面のように感じる表示でゲームや映像が楽しめるモードのこと。

機能の名称から、映像鑑賞用だと受け止めている人がいるかもしれませんが、このモードでゲームのプレイも可能です。映画館とまでは言いませんが、視界にかろうじて納まるくらいの大画面でプレイするゲームは、現実世界のTVやモニタよりも迫力をダイレクトに感じ、圧倒的ですらありました。

またシネマティックモードだと、ゲームや映像以外は全て黒塗りで染まっているので、自然と意識が集中しやすく、没入感の向上にも役立っているように思います。現実ではなかなか適わない大画面&没入しやすい環境で、映像やゲームをとことん楽しめる。このメリットを適切に宣伝できれば、従来とは違う層にもアピールできる可能性が十分あります。

今回改めて、非VRの『ステラーブレイド』をシネマティックモードで遊んでみましたが、迫力も描画も動きもお尻も圧巻。普段使っている32インチのモニタと比べても、身に迫るがごとき圧力が段違いでした。

ですがシネマティックモードのゲームプレイは、動きの激しいゲームの場合、人によっては酔いかねません。VRゲーム以外でもVR酔いを誘発する可能性はあるので、自分の体質やプレイするゲームの見極めは必須です。

PlayStation.Blog「PS VR2の新作タイトルをまとめて紹介」より

そしてもうひとつ、現段階ではまだ未実装ですが、PSVR2のPC対応が予定されています。これが実現すれば、PC接続を視野に入れたユーザーが、PSVR2を購入する流れが生まれるはず。その際に強力な専売タイトルがあれば、現状を変えるきっかけになるかもしれません。

PC対応の予定を報告した「PlayStation.Blog」では、「PS VR2をお持ちの皆さんには、PlayStation 5でお楽しみいただけるPSVR2タイトルに加え、より幅広いゲームをPCでもお楽しみいただけるよう、現在機能のテストを実施しております」とコメントされており、いちユーザーとしても期待が高まるばかりです。

ただし、接続方法を含めてどのような形になるのか、またPC向けのVRゲームも対応するのか、そうした詳細はまだ不明です。「年内には対応を実現したいと考えております」とのことなので、今は朗報の到着を願って待ちましょう。


現時点でPSVR2を勧めるかどうかと聞かれれば、忖度抜きで「今は様子見」と筆者は答えます。体験する価値は十分ありますが、価格とラインナップのつり合いは取れているとは言えず、今後の展開もまだ保証しかねるからです。

ですがこの答えには、「様子を見る価値がある」という意味も含みます。PC対応から新たな展開が生まれるかもしれませんし、その性能は必要十分。VR機器は価格に応じて性能も変動し、PSVR2より高い機器もゴロゴロしており、価格と性能のバランスは決して悪くありません。

良くも悪くも先行きがまだ見えないPSVR2ですが、だからこそ今後も目が離せません。さあ、次に遊ぶPSVR2ソフトを探さねば!


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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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