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『リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)』のレジェンドプレイヤーである韓国の「Faker」選手が、8月3日の試合後に壁に頭を叩きつける様子がSNSで拡散。彼を労う「#We_Stand_For_Faker」がトレンド入りするなど注目を集めています。
◆幾度の国際大会で優勝を収め、殿堂入りまで果たしたFaker
eスポーツチーム「T1」に所属する「Faker」ことイ・サンヒョク(李相赫)選手は韓国リーグ(LCK)では10回、国際大会(Worlds)では4回の優勝を収めているほか、eスポーツが競技として認められた初のアジア競技大会(2023年)では中国を下し優勝、直近では7月に行われたeスポーツワールドカップでも優勝と、輝かしい戦績を残しています。
また、2024年より設立された“リーグ・オブ・レジェンドの殿堂”である「Hall of Legends」では、初めて殿堂入り選手として選ばれました。そのほか、ユニセフの理念と価値観を広めるクリエイターとして、ユニセフ韓国委員会より“ユニキャスター”に任命されるなど、Faker選手はゲーム内外で大きな存在として知られています。
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◆頭を叩きつける様子がSNSで拡散
T1は、韓国リーグにおいて8勝6敗(本稿執筆時)と振るわない状況にあり、8月3日には現世界王者のGen.G Esportsと対戦しマップカウント2-0で敗北を喫しました。
試合後、Faker選手が壁に頭を数度たたきつけ、それをやめない様子を見かねたチームメンバーが制止する様子を収めた映像がSNSで拡散。
『LoL』のアメリカリーグのキャスターを担うAzael氏は「プロのeスポーツ選手がトップをキープし続けるプレッシャーは非常に大きく、それを10年も続けようとすると更に大きなプレッシャーになる。彼が適切なサポートを受けていることを祈る」と投稿するなど、物議を醸しました。
また、ファンの一部は「#We_Stand_For_Faker(我々はFakerの味方です)」というハッシュタグを作り、Faker選手に敬意を示し、応援を惜しまない声を送っています。
一方、Azael氏も指摘する通りFaker選手を含むトップリーグに属するプレイヤーは大きなプレッシャーのなかでシーズンを戦っており、その上でeスポーツワールドカップやアジア競技大会などのパブリッシャーが提供する以外の大会にも出場。大きな負担がかかることは明白であり、彼らの心理的な健康をサポートすることが求められるでしょう。