田中敦子さんがゲーム業界に残した、偉大な足跡─ぜひ遊んで欲しい代表作を今遊ぶには?

田中敦子さんの名演技を、ゲームで今一度味わってみませんか。

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田中敦子さんがゲーム業界に残した、偉大な足跡─ぜひ遊んで欲しい代表作を今遊ぶには?
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■『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』の「カイネ」

青年もしくは成人男性が主人公を務める『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』は、人々の生存を脅かす病や「マモノ」が蔓延る世界で、黒文病に侵された妹/娘の「ヨナ」を救うべく奔走するアクションRPGです。

そんな主人公と知り合い、とあるきっかけを経て仲間になる「カイネ」を、田中敦子さんが演じました。主人公だった「ベヨネッタ」とは違い、彼を助ける仲間という位置づけですが、作品世界における重要度は非常に高く、カイネ抜きで『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』は語れません。

田中敦子さんは、草薙素子やベヨネッタのような、冷静で落ち着きのある成人女性を演じる機会が多いのですが、本作のカイネは若さを十分残している17歳。感情の起伏も大きく、冷静に対処する時もあれば、怒りを爆発させて振る舞うこともしばしばあります。情感も豊かなので、田中敦子さんが普段あまり見せない類の演技を味わえるキャラクターと言えるでしょう。

カイネが激情に駆られる理由のほとんどは、不幸な生い立ちと周囲の無理解にあります。両性具有として生まれた彼女は、村人から様々な視線に晒される対象でした。ただし、彼女の祖母は口こそ荒いものの愛情深く、幼いカイネを暖かく支えます。

しかし愛情に救われた日々は、巨大なマモノに襲われ、祖母を失うことで終焉を迎えました。愛すべき祖母と死別し、しかも「デュラン」と名乗るマモノにも取り憑かれ、村人からの迫害もいっそう強まります。絶望にまみれた彼女は、祖母の仇を討つことだけを望み、怒りを胸中に宿し続けて生きてきたのです。

両性具有、マモノ憑き、村人からの迫害、マモノへの憎悪。こうした複雑な事情を持つカイネを、田中敦子さんがどのように演じたのか。その経過と顛末は、ゲームをプレイして直接見届けてください。

■『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』を今遊ぶには?

カイネが登場する『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』も、奇しくも『ベヨネッタ』と同じくXbox 360とPS3向けに発売されました。こちらは今現在アクセスしやすいとは言えないため、今遊ぶなら別のバージョンがお勧めです。

『ニーア レプリカント』をベースにバージョンアップした『ニーア レプリカント ver.1.22474487139...』が2021年4月にリリースされており、これから遊ぶならこちらがベストでしょう。PS4Xbox OneSteam向けに展開しており、環境的に見てもかなり遊びやすい状況です。

しかも『ver.1.22474487139...』はグラフィックを刷新したほか、フレームレートも60fpsに対応し、バトルシステムも一新。全体的に遊びやすく、また没入感が高まるよう調整されているので、プレイ体験としても『ver.1.22474487139...』をお勧めします。

また本作には、『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』にはなかった新たなエンディングが追加されています。その結末にはカイネが大きく関わっているため、田中敦子さんの演技を隅々まで味わい尽くす意味でも、『ver.1.22474487139...』をプレイするのがベストでしょう。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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