■移動が“旅”となり、思い出に繋がる『メタファー:リファンタジオ』
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戦いが無事に済むと、そのまま夜が過ぎて翌日に。日付経過時の演出時に王子の姿が表れ、この旅の重要性を改めて実感させられます。
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この日の昼も時間があったので「鎧戦車」の内部を散策し、今回は軽く仮眠を取ってみました。すると、そこでちょうど目的地に到着。製品版なら、これから「嘆きの墓」の探索に移るのだと思いますが、試遊版の「海洋都市での遠征」はここまで。残念ながらコントローラーを置く時間になりました。
今回は、ひとつの目的地に着くまでの体験となりましたが、移動中の車内で仲間と過ごす時間、甲板から眺める壮大な世界と流れゆく景色、道中での寄り道、物静かな野営のひととき、そして襲撃というハプニングと、2日間の旅は実に濃密でした。
RPGの多くは、フィールドを移動している間もプレイヤーが操作します。そのため、意識は移動と目的地に集中し、いかに早く辿り着くかに縛られがち。旅と呼べる余裕は、なかなか味わえません。
しかし本作では、移動先こそ決定するものの、後の移動は操縦士任せ。移動に意識を払う必要がなく、道中の時間を好きに使えます。景色を眺めたり、誰かと関わったり、ひたすら眠り続けることもおそらくできるのでしょう。
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そうした自由を得られるのは、移動に「余裕」があるからこそ。そして、この余裕が「旅」を感じさせてくれたのでしょう。実際はモニターの前に立っていただけなのに、プレイ終了後は“なんだかちょっと遠くに来た感じ”が残りました。
今回味わえた“旅気分”の断片を、製品版ではどれくらい堪能させてくれるのか。残り2週間を切った『メタファー:リファンタジオ』の登場が、さらに楽しみになった試遊体験でした。皆様にも、良き旅があらんことを!
(C)ATLUS. (C)SEGA.