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2025年1月29日(水)~2月2日(日)まで開催された「Apex Legends Global Series Year 4 : 2024 Championship(以下、ALGS)」において、ギリシャのプロeスポーツチームGoNext Esportsが優勝しました。
本稿では、見事優勝を飾ったGoNext EsportsのZhidan選手、Hiarka選手、Uxako選手、Stevezコーチのインタビューをお届けします
◆「日本のファンは本当に最高」優勝したGoNext Esportsにインタビュー!
――これまでのALGSはTSMやDarkZeroといった北米チームが制してきた中で、史上初のヨーロッパ勢による優勝でした。今の心境を教えてください。
Hiarka選手:私たちがベストだと思います。私自身も本当に成長してうまくなっていると思いますし、多くの方々が過去に勝利したチームが勝つんだろうなと思っていた中で、私たちが勝てて本当にうれしいです。
――このあとお祝いだとか、今すぐこれがしたい! というのはありますか?
Zhidan選手:ビールを友達と飲みたいですね。
Uxako選手:シャワー浴びて、何か食べて、お祝いしてちょっと休みたいですね。
Hiarka選手:しばらくは携帯を触らないと思います。さっき触ろうとしたらメッセージが来過ぎてダウンしていたので(笑)。
――マッチポイントが点灯したのは7試合目でした。どのような心境で試合に臨んでいたのですか?
Hiarka選手:スタートしてから結構自信があったのですが、いくつかミスもあって、少しスロースタートになってしまい、私も少し感情的になった部分がありました。チームメイトに助けてもらって、上手くそこから盛り返して、7試合目でマッチポイントになったときは「これいけるぞ」と思いました。そして最終試合は本当にゾーンに入っていました。
――7試合目で既にマッチポイントだったAllianceやTeam Falconsを倒してチャンピオンになりました。あの時の気持ちを教えてください。
Hiarka選手:自分たちのプレイだけに集中していました。特にあの試合は本当に勝たなければいけないマッチでしたので、最終的に勝って、そこで初めて「あれはAllianceとFalconsだったのか」と気づきました。
――ファイナルの7試合目やウィナーズブラケットの7試合目など、重要な試合で勝ち切る場面が多かったと思います。そういった試合を勝ち抜くための秘訣はありますか?
Hiarka選手:実は私たちはクリスティアーノ・ロナウドの大ファンなんです(笑)。彼の背番号は7番ですが、大体“7”には縁があるというか、7試合目は必ず勝つという意気込みでやっていました。
Stevezコーチ:私たちの通常の試合展開としてはスロースタートになることが多いです。その中で序盤に犯したミスを相談しながら調整して、6試合目、7試合目、8試合目で勢いが出てくることが多いですね。マッチポイントがついたら運の要素もあるので、今回はラッキーでした。
――ジブラルタル、ニューキャッスル、ランパートという構成のチームが多い中、かなりこだわってカタリストを出していたと思います。ここにかけた思いや意図というのはあったんでしょうか?
Hiarka選手:実は練習の中でランパートを試したこともあったのですが、私たちのプレイスタイルに合わなかった部分がありました。そこでコーチから「じゃあカタリスト試してみたらいいんじゃないの?」と言われて、カタリストをプレイするようになってからチームとして成長できました。
Zhidan選手:最終リングにおいては、ランパートよりカタリストの方が有利だと私たちは思っています。ランパートはゾーンの中心を制圧、そして展開することができますが、全体的に考えるとカタリストの方がより柔軟な選択ができることが多いので私たちは好きですね。
――長い期間の試合の中でうまくいく試合とそうじゃない試合があったと思うのですが、集中力を切らさない秘訣を教えてください。
Hiarka選手:私たちが優勝することは誰も期待していなかったと思うので、その意味では本当にプレッシャーがありませんでした。自分たちがやるべきことにフォーカスできたと思います。zhidanがこのチームに入ってきたことも大きかったと思います。彼が入ってきたことでケミストリーが生まれて、こういう結果になったんだと思います。
――日本でもApexのプレイヤーは多いのですが、上達のコツがあれば教えていただきたいです。
zhidan選手:トリオで練習するっていうのは非常に重要だと思いますね。チームメイトと協力して練習するのが大事だと思います。ソロでプレイするのはうまくいかないというか、上達はしないので。
Uxako選手:それに加えて、プロのプレイヤーや自分よりうまい人のプレイをちゃんと見て、レビューしたらいいと思います。彼らが何をどういうふうに状況把握して、そしてどういう判断をしているのかっていうのをゆっくり見たらいろいろ学べることがあると思います。
――今回の大会のサブタイトルは「運命が呼んでいる」だったのですが、皆さんはどういう出会いでチームを一緒に組んだんですか?
Hiarka選手:私たちはずっと一緒にプレイしたいと長い間思っていたんですが、いろんな理由でそれが叶いませんでした。ちょうどいいタイミングで、zhidanがフリーエージェントになって、最初はなかなか結果が出なかったのですが、今日の結果がすべてだと思います。
――Uxako選手とHiarka選手はコンビを組んで長いですが、お互いのプレイで信頼できるところ、ここは直してほしいところというのがあれば教えてください。
Hiarka選手:直してほしいところはたくさん思いつきます(笑)。もう本当にうまくいかないカップルのようなもので。ただ今夜は本当にすべてのピースがはまったと思います。別れていたカップルがディナーで一緒になって、そこでまた火が付いたような感じです。Zhidanは“ギャルソン(レストランの給仕係)ですかね(笑)。
――史上最大規模の広さと観客数の大和ハウスプレミストドームという舞台で試合に臨むというのはいかがでしたか?
Hiarka選手:本当に最高の舞台でした。あれだけの観客に見られている中で戦って、そして優勝できて本当に嬉しいです。私たちが愛するこのゲームを皆さんも愛してくれて、観ていただいて、本当に嬉しいです。
――札幌はいかがですか?
Hiarka選手:本当に美しい街だと思います。
Uxako選手:とても大きいですし、飲食店も夜遅くまで開いているし、会う人もみんな温かく、リスペクトもあります。ヨーロッパにないものがたくさんあるので、すごくエンジョイできました。
――札幌で食べて美味しかったものやこの後食べたいものはなんですか?
zhidan選手:チキンが美味しくてずっと食べています。
Uxako選手:寿司かラーメンですかね。
――今回初めて現地観戦したという方も多いのですが、eスポーツの魅力を伝えるとしたらどういったことを伝えたいですか?
Hiarka選手:まず日本のファンは本当に最高だと思います。実はヨーロッパでもeスポーツは「長いフライト乗ってまで行くほどのものではないかもしれない」みたいなことを言ってる人もいるのですが、実際に行ってみるとすごく楽しんでファンになってくれるんです。もしかしたら日本も似たような状況かもしれません。今後もっとこういうイベントが増えて露出が増えれば、たくさんの人がファンになっていくのではないかと思います。
――また日本で大会をやってほしいですか?
全員:もちろんです! その時は皆さん、また来てくれますか?(笑)
ーーもちろんです。ありがとうございました!
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