シリーズ30周年を締めくくるファン感涙の4時間!『ときメモ』30thライブレポ

5月17日~18日に開催されたライブ「ときめきメモリアル 30th ANNIVERSARY LIVE ~forever~ presented by TOKYO MX 30th」千秋楽公演のレポートをお届けします。

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シリーズ30周年を締めくくるファン感涙の4時間!『ときメモ』30thライブレポ
シリーズ30周年を締めくくるファン感涙の4時間!『ときメモ』30thライブレポ 全 26 枚 拡大写真

◆キャストの金月さんも認めた詩織の“難攻不落”っぷり

ライブ後半戦最初の曲は、金月さん、菅原さん、菊池さんによる「Go! Go! パラメータ ~Shiori・Saki・Miharu~」。「Go! Go! パラメータ」はいずれかのヒロイン名を冠する複数のバージョンがあり、各キャストが自身の演じるヒロインから主人公への思いを作詞しています。パラメータという単語からもうかがえるように、バージョンによってはその歌詞がメタ的な(『ときメモ』を遊ぶ際の)攻略のヒントにもなるという、ユニークな曲となっています。

歌唱前に、本日のライブの生演奏を担当するバンド「きらめき高校軽音楽部」によるお手本を見ながらの「Go! Go! Go パラメータ!」というコーラスの練習が行われ、1階観客席はオールスタンディング状態に。軽快なメロディとコーラスで後半戦の幕が上がりました。

「Go! Go! パラメータ ~Shiori・Saki・Miharu~」。左から順に菊池さん、金月さん、菅原さん

さらに鉄炮塚さんの「Ring Ring Train」、中さんの「幾何学リズムのプライド」を経ると、川口さんが「好きなままで好きでいい」を熱唱。仲がよかった男の子に彼女ができたと聞いて、初めて自分が抱いていた本心に気が付いた……という、ビターな失恋ソングが響きわたります。

「好きなままで好きでいい」

MCによると、「好きなままで好きでいい」は川口さんたってのリクエストであったとのこと。川口さんは「自分でリクエストした曲ですが、難しい曲でもあったので毎日練習してきました!」と笑顔を見せ、「今、高校に入ってがんばっている(=Switch版をプレイしている)」という金月さんは「詩織に本当に腹が立つのよ! 一緒に帰ろうと誘っても断ってくるのに、デートのお誘いはなぜかOKだったりするんだよね!? 私はつくづく「Go! Go! パラメータ」で天才的な歌詞を書けたなと思います(笑)」と語り、大きな笑いを誘いました。

ここまでで公演時間は優に2時間を超えており、ライブもいよいよ佳境へ。よしきさんの「スプリングフロート」、黒崎さんの「あなたとメリーゴーランド」、栗原さんの「UnSelfish」、五十嵐さんの「たとえば」、関根さんの「風よ」と、新曲をまじえながらも落ち着いたテンポ、メロディの曲が続きます。

「UnSelfish」。栗原さんがしっとりと歌うと、観客全員がおとなしいムク(美樹原さんの愛犬)と化します

MCで印象に残ったのは、五十嵐さんの新曲「たとえば」のレコーディング秘話。楽曲のコンセプトは“昭和の歌謡曲”で、五十嵐さんはレコーディングの際、参考として1980年代を代表するアイドル歌手の1人・中森明菜の曲を聴かされたというのです。その話を聞いた中さんは「道理で崖(の情景)が見える感じがすると思った(笑)」と破顔一笑。補足しますと、中森明菜の曲が往年のテレビドラマ2時間スペシャルのEDを飾ることが多かったことからの発言です。

そして笹木さんのアカペラから「フォトグラフ」が始まると、菅原さんの「出会えて良かった」、菊池さんの「フィフネルの宇宙服」、津野田さんの「あなたと紡ぐアルバム」、金月さんの「告白」と、新曲をまじえた“泣かせ曲”ラッシュ!「出会えて良かった」は『ときめきメモリアル ドラマシリーズ Vol.1 虹色の青春』のEDテーマ。筆者はこのゲームのど真ん中ストレート青春ストーリーに脳を焼かれた1人なので、すでに涙腺が怪しくなりました。

「フォトグラフ」
「出会えて良かった」

続く「フィフネルの宇宙服」は、1995年の発表当時から大きな人気を持ち続けている『ときメモ』鉄板ナンバーのひとつ。浮遊感があり、かつポップなメロディ、宇宙規模であることは分かるものの、それ以上の解釈が難しい不思議な歌詞、菊池さんの愛らしい歌声などが相まって、発表から30年が経った今もSNSやYoutubeなどでこの曲に言及している人の姿を見る名曲です。

「フィフネルの宇宙服」

告白」は『ときメモ』ゲーム中の告白シーンで流れる曲に金月さんが歌を乗せたこれまた人気のナンバー。「さぁみなさん、むせび泣いてください」と言わんばかりの選曲です。金月さんご自身もこの曲には思うところがあるようで、MCでは「こんなに綺麗な歌を歌わせてもらえて、なんて幸せなんだろう……と思いながら歌わせていただきました」と語りました。

「告白」

そして『ときメモ』シリーズ30周年を祝う豪華な2Daysライブも、ついにお別れの時が。出演者全員による「ハートのスタートライン~with you~」でいったんの幕を下ろすと、盛大なアンコールに応える形で「10th SMILE(=じゅうねんスマイル)」「サプライズは微笑みのあとで ~forever Smile~」「二人の時~forever~」「もっと!モット!ときめき」が熱唱され、約4時間に及ぶライブは終演となりました。

「10th SMILE(=じゅうねんスマイル)」

ときめきメモリアル』は約1年前となる2024年5月18日・19日にもシリーズ30周年を祝うライブ「ときめきメモリアル 30th ANNIVERSARY LIVE エモーショナル presented by TOKYO MX」が開催されましたが、今回のライブはその時のファンたちの熱量に背を押される形で、開催が急遽決定したのだそうです。「ファンコミュニティの熱量があったからこそなせる業」だったわけですね。


ファンの熱量は『ときメモ』シリーズにさらなる展開をもたらすでしょうか? その答えは分かりませんが、筆者はとりあえずスイッチで『ときめきメモリアル~forever with you~ エモーショナル』のデラックス版を遊びながら思いを馳せることにします!

ラストのMCでは、本公演を収録したLIVE CDが今秋発売予定であると発表されました

ときめきメモリアル 30th ANNIVERSARY LIVE

~forever~ presented by TOKYO MX 30th

出演者:金月 真美(藤崎詩織役)、関根 明子(如月未緒役)、中 友子(紐緒結奈役)、川口 雅代(片桐彩子役)、菅原 祥子(虹野沙希役)、黒崎 彩子(古式ゆかり役)、笹木 綾子(清川望役)、五十嵐 麗(鏡魅羅役)、鉄炮塚 葉子(朝日奈夕子役)、栗原 みきこ(美樹原愛役)、よしきくりん(早乙女優美役)、菊池 志穂(館林見晴役)、津野田 なるみ(伊集院レイ役)
主催: TOKYO MX
協力:株式会社コナミデジタルエンタテインメント

「ときめきメモリアル 30th ANNIVERSARY LIVE ~forever~

presented by TOKYO MX 30th」Day2 セットリスト

M01

もっと!モット!ときめき

全員

M02

元気満タン!恋模様

よしきくりん

M03

エール!は君のために

菅原 祥子

M04

超(今世紀最大級)LOVE

鉄炮塚 葉子

M05

春にきがえて

笹木 綾子

M06

透明な仮面

津野田 なるみ

M07

水の都へ…

五十嵐 麗

M08

手のひらの革命

中 友子

M09

オール in ワンダーランド

川口 雅代

M10

Sweet Heart

栗原 みきこ

M11

メビウスのループ

菊池 志穂

M12

THANKS SONG

黒崎 彩子

M13

空いっぱいの気持ち

関根 明子

M14

オレンジの空

金月 真美

M15

Go! Go! パラメータ ~Shiori・Saki・Miharu~

金月 真美、菅原 祥子、菊池 志穂

M16

Ring Ring Train

鉄炮塚 葉子

M17

幾何学リズムのプライド

中 友子

M18

好きなままで好きでいい

川口 雅代

M19

スプリングフロート

よしきくりん

M20

あなたとメリーゴーランド

黒崎 彩子

M21

UnSelfish

栗原 みきこ

M22

たとえば

五十嵐 麗

M23

風よ

関根 明子

M24

フォトグラフ

笹木 綾子

M25

出会えて良かった

菅原 祥子

M26

フィフネルの宇宙服

菊池 志穂

M27

あなたと紡ぐアルバム

津野田 なるみ

M28

告白

金月 真美

M29

ハートのスタートライン~with you~

全員

En01

10th SMILE(=じゅうねんスマイル)

全員

En02

サプライズは微笑みのあとで ~forever Smile~

全員

En03

二人の時~forever~

全員

En04

もっと!モット!ときめき

全員

(C)Konami Digital Entertainment


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《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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