ブシロード新作『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END』絶望と希望のコントラストに情緒が揺れまくり…! ストーリー、音楽、キャラクターすべてに惹きこまれる【プレイレビュー】

終末世界の荒廃と希望が交錯し、ストーリーや音楽、キャラクターに惹かれるビジュアルノベルゲーム『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END』のプレイレポをお届け!

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ブシロード新作『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END』絶望と希望のコントラストに情緒が揺れまくり…! ストーリー、音楽、キャラクターすべてに惹きこまれる【プレイレビュー】
ブシロード新作『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END』絶望と希望のコントラストに情緒が揺れまくり…! ストーリー、音楽、キャラクターすべてに惹きこまれる【プレイレビュー】 全 13 枚 拡大写真

6月12日にブシロードより発売となった『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END(以下、バチャガ)』は、スマホ向けアプリ『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』で知られる信澤収氏が原案とアートディレクターをつとめる、終末系ビジュアルノベルゲームです。

ブシロードが『BanG Dream!(バンドリ!)』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』に続いて送る新ガールズプロジェクトということで、注目を集める本作。本稿では、そんな『バチャガ』の内容をレポートすると共に、魅力に感じた部分を紹介します。

■ファンタジーなのにどこかリアルな世界設定…荒廃した東京の描写が圧巻!

本作は「終末世界×VTuber」をコンセプトにしており、「Vstar」と呼ばれるバーチャルライバーが活動する2055年の東京が舞台。戦争や資源の枯渇、人口減少によって荒廃し、人々は希望を見失っていました。

しかし、東京全域がスラム化しているわけではなく、壁に囲まれた都市「オルタ」が存在。そこは選ばれた市民だけが暮らすことができ、さらにバーチャルライバー“Vstar”たちがライブ配信を通じて人々に娯楽を提供していました。

かなり重い設定に見えて「戦争」「資源の枯渇」「人口減少」といった問題は、今現在、日本で生活する私たちにとって遠くないようにも感じます。この「もしかしたら、いつか現実でも起こってしまうのではないか」と思ってしまうリアリティが、本作に没入できる1つ目のポイント。廃墟となった渋谷や新宿の街並みなど、退廃的な東京を描いた背景美術も圧巻です。

プレイヤーは、そんなスラムに住むエンジニアの青年「ミライ」となってゲームを進行していくことに。左目が見えず、Vision Eyeと呼ばれる義眼を埋め込んでいるミライは、色のない暗い世界を生きていました。

そんな中、仕事の途中で「アイ」という汎用人工知能(AGI)を発見。それをきっかけに、色を取り戻し始めます。

■色彩豊かに描かれる“Vstar”がかわいすぎるっ!

ミライが色を取り戻すきっかけとなったシーンを見てわかるように、アイが魅力的すぎる! 繊細かつ華やか、そしてチャーミングな表情。これぞ信澤氏が描く女の子キャラクターの真骨頂と言えます。

表情表現もとっても豊かで、何気ない会話のなかでもコロコロと変わる表情がとってもかわいい。これにより、ストーリーの大筋ではない会話も楽しめます。

終末世界を表す暗い背景色の中で、色彩豊かなに描かれているアイ。このほかに登場するでリンカやマキも同じように描かれていることから、彼女たち“Vstar”が本作およびこの世界において、とても重要な役割を担っていることがわかります。

この“Vstar”とは、わかりやすく言うと「VTuber」のようなもの。本作においては、荒廃した世界の数少ない娯楽を提供するものとなっており、不安定な都市を統制するためのプロパガンダとしても利用されていました。

ミライが偶然見つけたゲーム機の中に眠っていたアイには、そのような政治的な事情は関係ありません。彼女の目的は、この絶望世界を「楽しい」でいっぱいにしたいと、画面を飛び出してミライと共に外の世界を旅すること。

そんなアイは、長期に渡るスリープの弊害で記憶の大部分を失っています。データを取り込むことで、徐々に記憶を取り戻していくアイ。記憶を取り戻した先に待っていたものとは……。

“Vstar”界でつねにトップの座に君臨しているのがリンカ。彼女にも、“Vstar”として活躍し続けなければならない理由があり……。
そして、ストーリー序盤から意味深に登場している「マイ」という女性の正体は? ミライとマキの関係性とは……?

世界観の設定だけでなく、ストーリーにも絶望と希望が混在する本作。ビジュアルノベルゲームというと、選択肢によって結末がかわるマルチエンディングが多くありますが、本作では分岐は一切ありません。ただシンプルに物語を読み進めるだけで、たった1つの結末にたどり着きます。

何度もプレイしなくとも結末を確認できるので、上述の謎やミライと彼女たちの物語など、ぜひプレイして絶望or希望を感じてみてください。

■作品世界を盛り上げる音楽!“Vstar”たちの豪華ライブパフォーマンスも

そして本作の最大の魅力といえば、何より物語を盛り上げ没入させる音楽です。まず、メディアミックス作品『BanG Dream!』から生まれたユニット「夢限大みゅーたいぷ」が主題歌「Hi-Vision」を歌唱しているところから、ブシロードのガールズプロジェクトファンはテンションが上がりますよね!

本編中には、アイ、リンカ、マキら“Vstar”の歌唱シーンも収められています。どれも印象的な楽曲ばかりで、それをもっと印象付けるためのミュージックビデオのパフォーマンスも豪華! これらはYouTubeでも公開されているので、こちらを聴いて気になった方は、ぜひゲームをプレイしてストーリーと合わせて楽しむことをオススメします。


『VIRTUAL GIRL @ WORLD'S END』は、ニンテンドースイッチ/PC(Steam)向けにパッケージ版が3,960円(税込)、ダウンロード版が2,970円(税込)で販売中。なお、オリジナルサウンドトラックCD・抱き枕カバーなどが付属するパッケージ初回限定版は19,800円(税込)となっています。

©Project VIRTUAL GIRL


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《米田果織》

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