「台湾美女」というワードはなぜ生まれたのか、その謎を求めて台湾へと足を運びました。
日本から近い台湾は年間通してイベント開催が多いです。これまでも「台北ゲームショウ」や「FANCYFRONTIER開拓動漫祭」、「Petit Fancy」などを取材し、コスプレイヤーやコンパニオンを取り上げてきました。現地では日本とはタイプが異なるアジアンビューティーとの出会いがありました。ヘアメイク、ファッションデザイン、キャラの解釈、流行りの写真の撮り方……細かく探せば違いの多くを挙げられるでしょう。しかし、それらを包括するなら「台湾美女」だったという言葉に尽きます。

コスプレイヤー/ファッションモデルとして活躍している王道の台湾美女「伊登/Idun」さんに、中華伝統衣装のチャイナドレスを着てもらいました。世界中で愛されているチャイナドレスの魅力は、体のラインをぴっちりと出すことが意図されたデザインにあります。この胸や腰の曲線を強調するタイトさ、スリットから足を露出するデザインは、女性の体を美しく見せるために無駄を省いたシルエットを生み出します。初期のチャイナドレスはゆったりしたデザインだったのですが、1920年代に上海租界から流入した西洋文化の影響を受けて今の形に発達した背景があります。

今回の青いチャイナドレスは、ブランド「不軌不軌」による上海由来のチャイナドレス設計と、蘇州の手工芸技術が融合した1着。シルエットの美しさはまるで水墨画のような儚さを感じさせます。


モデル:伊登/Idun(Instagram(モデル):yuiyui331、Instagram(コスプレ):yuiyui331_cos)
撮影:乃木章(X:@Osefly)