『FFIX』の25周年が詰まった展覧会は感涙ものだった「FINAL FANTASY Ⅸ 25th ANNIVERSARY THE EXHIBITION‐いつか帰るところ‐」展覧会レポート

今宵の展覧会はイイわぁ。

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『FFIX』の25周年が詰まった展覧会は感涙ものだった「FINAL FANTASY Ⅸ 25th ANNIVERSARY THE EXHIBITION‐いつか帰るところ‐」展覧会レポート
『FFIX』の25周年が詰まった展覧会は感涙ものだった「FINAL FANTASY Ⅸ 25th ANNIVERSARY THE EXHIBITION‐いつか帰るところ‐」展覧会レポート 全 10 枚 拡大写真

2025年11月22日から12月7日まで、有楽町マルイにて『ファイナルファンタジーIX』をテーマにした展覧会「FINAL FANTASY Ⅸ 25th ANNIVERSARY THE EXHIBITION‐いつか帰るところ‐」が開催されています。初公開の秘蔵資料をゆったりしたスペースで楽しめる素敵な展覧会でした。こちらのメディア向け内覧会の様子をお届けします。

秘蔵の資料が盛りだくさん!モンスターや武器の設定から手書きの企画書まで

それでは各コーナーを巡っていきましょう。

まずはメインキャラクターそれぞれの設定資料を展示するコーナーから。ジタンやビビといった『FFIX』のプレイアブルキャラクターのラフ画やイラストを観ることができます。

天野喜孝氏のイラストと、ゲーム内のビジュアルが並んでおり、それぞれの違いが楽しめるのが良いですね。ダガーやジタンには別衣装の設定画も存在します。オープニングのセリフが引用されているのがまたエモく……いかん、もう泣きそうです。

続いて、脇役や敵役のエリアになります。禍々しいガーランドや、勇ましいブルメシア王、頼りになるタンタラスの面々など、物語を彩る印象的なキャラクターたちがズラッと並びます。

そしてワールドマップ街やダンジョンといったフィールドの展示へ。アレクサンドリアやリンドブルムの遠景、武器屋、大通りなど、ゲーム内の印象的なロケーションの資料を眺めることができます。

本作は背景が一枚絵なので、イラストとしても非常に映えますね。設定画やラフ画がゲーム内のビジュアルと遜色なく、そのまま使用されているところも多いのではと思うほど、精緻に描かれています。

次は乗り物やモンスターのエリア。劇場艇プリマビスタやレッドローズのラフを観ることができます。なんともまあ、細かい書き込みで、何時間でも観ていられます。

モンスターも可愛らしいものばかり。ヘッジホッグパイのようなザコ敵にもしっかりと設定が練られていて、驚きました。色々と書かれてはいますが、最後には「理性はない」と突き放されていてちょっと可哀想な感じも……(笑)。

これらのイラストはアートであるとともに、設定資料でもあるため、ほかのスタッフへ意図を伝えるメモ書きが添えられているのも面白いですね。ジタンとの身長差比較など、さまざまなところでこの作品が共同作業によって作られたことが伝わってきます。

その後は召喚獣と武器のエリアに。『FFIX』はなかなか他シリーズよりもユニークな個体が多くて面白いですね。アトモスってこんな肌だったのか!と、25年目にして知ることがたくさんありました。

武器についても、ズラッと並べられるとなかなかに壮観です。ブラッドソードの目玉は常に持ち主を見ているなど、資料にも遊び心がある点が素敵です。

今度はアイテムのコーナー。テントやおしばいのチケットといったアイテムにもちゃんと資料があります。

さらに、絵本「ビビとおじいちゃんと旅立ちの日に」のコーナーもあります。クワンおじいちゃんとビビの素敵な日々がやわらかいタッチで描かれていました。

そして、ゲーム内の戦闘シーンになりきって写真が撮れるフォトスポットも用意されていました。クライムハザードを叩き込むところが再現されているので、筆者も一枚撮ってもらいました。気づけばスタイナーと同い年(33歳)になっており、時の流れの早さを感じます……。

ここからはアートディレクターである皆葉英夫氏の開発資料が山ほど展示されています。タンタラスメンバーの後ろ姿のスケッチから、チョコボコプターなる謎のイラストまで、本当に膨大な量!

キャラクターを四頭身にする案について意見を求めるメモなどもあり、非常に面白いです。作中ではまったく出てこないものもたくさん描かれており、創作の大変さがうかがえました。

そしてなんと、企画書まで展示されていました!1998年に皆葉英夫氏によって書かれた企画書には、作品の全体像が語られています。初期案と同じところ、まったく異なるところがハッキリと別れていて、これはとても興味深いものでした。メモ用紙に鉛筆で書かれたアイデアから、すべてが始まったんですね。

ラストは一般の方から寄せられたファンアートとコメントの数々が貼られています。クアッドミストをコンプリートした人、オズマと死闘を繰り広げた人など、25年間愛された軌跡が色濃く感じられます。

もちろん、展示後には物販コーナーにも立ち寄りたいところですね。特に良かったのはオズマクッションです。サイケデリックな柄の丸いクッションで、かなり存在感があります。これは欲しい!

『FFIX』の25年間がたっぷりと刻み込まれた、非常に満足感のある展示でした。各コーナーのあいだに設けられている当時のスタッフによるコラムでは開発の苦労や思い出が語られており、これだけでも読む価値がありました。それぞれのコーナーにかかっているBGMの選曲も完璧で、長いRPGを一挙に回想したような心地になれます。また、入場特典でもらえるクアッドミストのカードは大事にします!

「FINAL FANTASY Ⅸ 25th ANNIVERSARY THE EXHIBITION‐いつか帰るところ‐」は、2025年11月22日から12月7日まで、有楽町マルイ8F スペース1にて開催します。ぜひとも足を運んでみてください。


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