2026年2月17日に配信となった『バーチャルボーイ Nintendo Classics』。任天堂が過去に発売していた立体視が特徴のゲームハード「バーチャルボーイ」のタイトルを遊べるソフトとなっています。
本タイトルの配信に際して、「バーチャルボーイ for Nintendo Switch 2/Nintendo Switch」というハードウェアも発売となりました。当時のバーチャルボーイの外観を再現しつつ、そこにニンテンドースイッチおよびニンテンドースイッチ2をはめ込むことでそのタイトルを遊べるという変態的な機器となっています。
そんな「バーチャルボーイ for Nintendo Switch 2/Nintendo Switch」が我が家に届いたので、その詳しい仕様をチェックしていきましょう。
これが令和版「バーチャルボーイ」


令和に蘇ったバーチャルボーイ。さっそく開封して、棚に置いてみました。特徴的な赤と黒のプラスチックボディと、巨大な筐体を浮かせる細い二本脚。明らかに異質なものが部屋に置かれているという感覚があります。これが未来か……。
そして、やはりバーチャルボーイはかなりデカいです。購入を検討している方は、まずこれが置ける場所があるかどうか確認してみたほうがよいかもしれません。

ではさっそく、バーチャルボーイのタイトルで遊ぶため、ニンテンドースイッチ2をセットしてみましょう。そのためには、バーチャルボーイのシェルの上部をパカッと開く必要があります。当然、当時の実機はここは開くようになっていないので、すこしイケナイことをしているような感覚がありますね。
開いたらニンテンドースイッチ2を上から差し込んで準備完了。ちなみに、初代ニンテンドースイッチも同梱のアタッチメントと交換することで使用可能になります。


差し込む時に気がついたのですが、本機はスイッチを差し込めるようにしつつも当時の外観を極力再現するため、筐体下部のシェルが開閉する機構になっているようです。ちょっと変形メカっぽいロマンがあるかも。

ためしにニンテンドースイッチ2を入れた状態で普通にホーム画面を起動してみます。当然まだ立体視にはなりませんが、赤いレンズを通しているからか、見慣れたホーム画面がバーチャルボーイ特有の赤い画面に変化しています。ホーム画面はカラー表示になっているはずですが、このレンズを通すとすべてが赤くなってしまうようです。

『バーチャルボーイ Nintendo Classics』では、2026年中に画面カラー変更機能の追加が予定されています。これを利用するためには前面のレンズカバーを外す必要があるようです。ためしに外してみると、たしかにホーム画面本来のカラー表示をみることができました。しかし、特徴的な四角いレンズがなくなるとバーチャルボーイという感じがやはり薄れてしまいますね。
実際にゲームで遊んでみる
筆者はMeta Quest 3を所持しており、これまで『Half-Life: Alyx』や『VRChat』、『Riven』などいくつかのVRゲームを遊んできました。ニンテンドー3DSの立体視も大いに活用していたタイプのゲーマーなのですが、バーチャルボーイ自体は友人に触らせてもらったことしかありません。あとは「スーパーポテト秋葉原店」に置かれている『レッドアラーム』だけ。
『バーチャルボーイ Nintendo Classics』リリース時点で配信されているタイトルは『ギャラクティックピンボール』、『テレロボクサー』、『ワリオランド アワゾンの秘宝』、『レッドアラーム』、『3-Dテトリス』、『T&E ヴァーチャルゴルフ』、『インスマウスの館』の7タイトル。筆者が真っ先に遊びたいと思っていたのは『ギャラクティックピンボール』なので、まずはそれから遊んでみます。

初プレイの『ギャラクティックピンボール』でしたが、宇宙がテーマになっていることをしっかり活かした演出とギミックが盛り込まれた楽しいピンボールゲームとなっていました。意外にも曲がめちゃくちゃオシャレで、音質的にはスーパーファミコンとゲームボーイの中間ぐらいの耳心地のよいチップチューンサウンドが楽しめます。
ステージ数も豊富で、それぞれ遊びがことなっています。たとえば「コズミック」ステージはスタンダードなピンボールの遊びが楽しめる比較的低難度な台で、ルーレットやボーナスゲーム、ジャックポットなど基本的なギミックが用意されています。一方で「コロニー」ステージは「コロニーの点検を行う」という設定のステージで、決められた施設にパック(弾)を入れていくタスクをこなしていきます。定期的に、飛来する隕石を撃ち落としてコロニーを守るミニゲームも発生します。
肝心の立体視についてですが、3DSとくらべるとかなり奥行きがある印象でした。ゴーグル型で周りが暗くなるので、赤い画面も相まってSF世界に入ったような没入感は抜群です。

ところで、本作の説明書を調べてみたところ、ギャラクティックピンボールの舞台は「コスモ歴2100年」となっていました。コスモ歴は『メトロイド』シリーズで使われている紀年法であり、「コズミック」ステージで遊んでいる際に特定の条件を満たすと、サムスの使っているスターシップが現れるなどの小ネタが発見できます。
次は『ワリオランド アワゾンの秘宝』を遊んでみます。知り合いが「バーチャルボーイの『ワリオランド』こそシリーズ最高傑作だ」と言っていたので気になっていたのですが、これまでは遊べる機会に乏しい状態でした。

基本的には『ワリオランド』らしい豪快なアクションで進む横スクロールアクションとなっていますが、ギミックはやはり「手前と奥」を活用したものが多いようです。序盤に登場する、手前と奥に揺れる鉄球のギミックなどは、平面に書かれたドット絵だったら回避のタイミングが分かりづらいように思えますし、しっかり立体視ならではの体験を感じられます。そして、ステージは時折手前と奥のレイヤーに分かれます。それらを行ったり来たりしながら進んでいくのも立体視だからこそ映えるギミックです。

こういう「手前と奥」を活用したギミックが多い横スクロールアクションといえば、3DSの『星のカービィ トリプルデラックス』が思い起こされます。このゲームもステージの手前と奥に操作キャラが行き来するというギミックや、手前に攻撃をしてくるギミックなどが盛り込まれていました。
『ブレス オブ ザ ワイルド』のVRモードも快適に遊べる
ところで、個人的に気になっていたのは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』にあるVRモードをこのバーチャルボーイで遊べるのかということです。
そもそも「Nintendo Switch 2 Edition」の『ブレス オブ ザ ワイルド』にVRモードがまだあるのかというところなのですが……確認したらまだ存在していました。

さっそくバーチャルボーイにセットして遊んでみたところ、なんと問題なく遊ぶことが出来ました。しかも、「Nintendo Switch 2 Edition」なので60fpsで動作します。
もともとこの機能は『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』がリリースされた2019年に実装されたもので、「VRゴーグルToy-Con」という段ボール製のアタッチメントにニンテンドースイッチをセットして、手に持って遊ぶ必要がありました。そのため長時間のプレイは厳しいものがあったのです。
しかし、このバーチャルボーイならば、台座にSwitchが乗っているために腕が疲れない!ついに7年の時を経て快適にVR『ブレス オブ ザ ワイルド』が遊べる時が来たのかもしれません。
30年の時を経て蘇った「バーチャルボーイ」。任天堂はこれまで過去ハードのタイトルを「バーチャルコンソール」や「ニンテンドークラシックミニ」などでたびたび復刻させてきましたが、バーチャルボーイだけはそのハードの特性上、触れられてきませんでした。
しかし、今回満を持して、まさかの専用機器の販売とあわせての復活。お値段は9,980円と高価なものの、上述したような工夫も多く、ファングッズとしてはかなり満足度の高いものに仕上がっていました。
明らかにニッチな「バーチャルボーイ復刻」という需要に応える今回のプロダクト。まさしく、当時の宮本茂氏が考えていたような、高価で「おもしろいおもちゃ」としての精神を引き継いでいるともいえるかもしれません。




