
10月1日にリリースされる『真・三國無双2 with 猛将伝 Remastered』。『真・三國無双』シリーズの金字塔といえる25年前の名作は、どのように仕上げられているのか? 本記事ではPC版(Steam版)をプレイしながら、調整箇所や新規要素を主軸としたレポートをお届けします!
◆『真・三國無双ORIGINS』に近い感覚で遊べるようになる「ノーマル設定」がうれしい!
本作を象徴する大きな要素のひとつが、「ノーマル設定」と「クラシック設定」という2種類のゲーム設定です。ノーマル設定を選ぶと「回避行動追加の有無」「ガード時のガード可能範囲の設定」「受け身後の無敵時間の有無」「馬呼びの有無」「騎力ダッシュの有無」「敵弓兵の攻撃被弾時の怯み設定」などの項目を個別に設定できます。
「回避行動」「馬呼び」「騎力ダッシュ(馬に騎乗した状態でのダッシュ)」は、『真・三國無双』シリーズ最新作である『真・三國無双ORIGINS』でもおなじみのシステム。「ORIGINSで初めて三國無双シリーズに触れた」「ORIGINSで久しぶりにシリーズに触れた」という人も違和感なく遊べます。


オリジナルの『真・三國無双2』は高難度にすると敵の弓兵がとにかくおそろしく、はるか遠くからの正確な射撃であっという間に体力を削り取られてしまうこともありました。しかし、ノーマル設定で「敵弓兵の攻撃被弾時の怯み設定」を「強さ依存」にすると、武将の防御力が高ければ弓攻撃を食らっても怯むことがなくなります。助かる―! 逆に、オリジナル版のキツさをもう一度楽しみたいという人は、ゲーム設定を「クラシック設定」にしておきましょう。

ノーマル設定がオリジナルより簡単になってばかりなのかというとそうではなく、一部の強敵(ネームド武将、副将、拠点兵長など)は、体力がある程度まで低くなると「30秒間与えるダメージを2倍に」「30秒間受けるダメージを½に」「肉まんを食べて体力を大幅に回復」のいずれかの強化行動を行います。発動までに一発攻撃を当てれば阻止できるのですが、「敵武将にコンボを決める→副将が割って入ってきて吹っ飛ばされる→その間に敵武将が肉まんで回復」という見事な連携を取ってきたときは、思わず「むむむ」とうなり声を上げてしまいました(横山光輝の『三国志』風に)。

◆武将の育成が適度に緩和され、逆に辞めどきを見失う!
本作のプレイアブルキャラは、新規参戦である『真・三國無双ORIGINS』の主人公・紫鸞(しらん)を加えて総勢42人。かつてはやり込み要素としてひとりずつコツコツと育てたものですが、今はタイパが重視される時代。キャラの育成はテンポよく行えるようになっています。

武将の獲得武勲が3倍になる新規アイテム「六韜」が追加されるなど、武勲はさくさく上げられるようになりました。また、成長アイテムを落とす敵も増えているため、原作に比べて高難度で強い武器やアイテムを狙いやすくなっています。育成のテンポがよくなったことで、むしろ辞め時を探すのが難しくなりました。
そして育成が緩和されている一方で、新規要素の「武器合成」はプレイヤーを新たな“沼”に引きずり込んでくれます。武器合成は、素材元となる第1武器~第3武器の任意の効果や属性を他の武器に移行できる機能です。
高ランク武器には炎・雷・風・斬のいずれかの属性がついていることがありますが、高難度では斬属性が頭ひとつ抜けて強さを発揮します。そして、本作では好きなキャラの武器に斬属性をつけられるので、推し武将をとことん強くできるというわけです。筆者も紫鸞の第4武器に斬属性を付与することで、大幅な戦力アップをなしとげました。大満足!


◆劉備・曹操・孫権のif展開を堪能できる新マップも!
キャラの育成を存分に楽しんだあとは、さらなる新要素として「秘話」という追加シナリオも用意されています。
そのうちのひとつである「魏伝秘話」は、石亭の戦い、合肥の戦い、五丈原の戦いで順当に勝利をおさめ続けた魏が、積年の屈辱を晴らすため再び赤壁に大船団を派遣するというもの。本作だけの“第二次 赤壁の戦い”が幕を開けるわけです。同じように呉と蜀にも、それぞれの国が順当に勝利し続けた場合のifストーリーが用意されています。

細かいシステムを今風(『真・三國無双ORIGINS』風)に調整し、育成はテンポをよくしつつ好きなキャラをより強く鍛えられるようにし、活躍の場としての新規シナリオも実装。『真・三國無双2 with 猛将伝 Remastered』は、かゆいところにしっかり手が届くリマスター作品ではないかと感じました。
さらに、後日のアップデートでオンライン協力プレイが実装されるとのことで、それまでに推し武将をしっかり鍛えておきたいと思います。



最後に、コーエーテクモゲームス常務執行役員 ω-Forceブランド長であり、本作や『真・三國無双ORIGINS』のプロデューサーでもある庄知彦氏へのメールインタビューをお届けします!
ーー発売おめでとうございます!一足早く体験版が配信されていましたが、ファンの反応をどう見ていますか?
庄氏:まずは、多くの方々に遊んでいただけて嬉しく思っています。原作を遊んでいた方からは、これだよこれ、という感想をたくさんいただけていますし、原作を知らない方にも当時の感覚を楽しんでいただけているようで安心しました。ただ、色々なご意見もいただいているので、今後の参考にさせていただいているところです。
ーー原作『真・三國無双2』は、のちに“無双系”や“無双アクション”と呼ばれるゲームの礎となるほど一つのジャンルを確立した歴史的なタイトルです。大ヒット作を生み出した心境や社内の反応など、当時のエピソードがあれば教えてください。
庄氏:歴史的なタイトル……といわれると恐縮ですね。当時は作りきること、やりきることしか考えていなかったのですが、発売日以降、想像以上に売れ続けてすごく嬉しかったのを覚えています。当時のエピソードといえば、現在の会長、襟川から国内100万本を達成したときに、直接お祝いのメールが届いたことですね。当時私は20代でしたが、突然のメールに驚きとともに感激したものです。
ーーリマスター版は「MAPへの肉まん位置表示」「ガードが360°対応」「敵武将を倒した時の成長アイテムが自動回収」など、原作と比較してかなり遊びやすくなっています。リマスター作品として、原作から残す部分と変える部分の線引きはどう考えていますか?
庄氏:残す部分と変える部分、という意味では、リマスターとして原則すべて残す、というのが大方針でした。その上で、変えるのではなく、追加する、それを選択できるようにする、という方針で進めたので、線引きをする、みたいな感覚はほとんどのところでなかったと思います。
ーーリマスター版では新シナリオも追加されました。その見どころについて教えてください。
庄氏:実は私は新シナリオのようなものを追加したくなかったのですが(笑)……社内からの強い要望、声があって追加することになりました。当時未使用だった音声が使用されていることや、何よりもIFのさらにIFともいえる、各勢力ならではのシナリオが見どころですね。難易度としても最凶……もとい、最強といえるくらいなので、やり込み要素としても楽しんでいただければと思います。
ーー原作は斬属性の武器が非常に強力で、高難度のマップ攻略にはその属性を使えるキャラが非常に重宝されていました。一方、リマスター版では新たに「武器合成」がありますが、これを活用すれば全キャラで斬属性が使えるようになるのでしょうか?
庄氏:そういうことになりますね。斬属性の強さ、属性ごとのバランスは当時のままにしてあるので、この武将の武器にこの属性をつけたかった!……という自分だけの一振りをぜひ目指してください。
ーー本作は「魏延」がカタコト喋りだったり、「張郃」が美形だったり、「張角」が非常に独特だったりと武将が個性派揃いで、「真・三國無双」から「三国志」の世界に触れたゲームファンに痛烈な印象を残しました。その影響は原作発売から25年経ってもなお残っていますが、改めて本作に登場する武将を見て、「これは今振り返ってもバッチリ、ハマっていたな」「この設定は振り切りすぎたかな…」など、思い出深いキャラがいたら教えてください。
庄氏:手前味噌ですが、いずれも「バッチリ、ハマっていたな」と思っているのは当時も今も変わらずです。そして「振り切りすぎたな…」と思ったことは一度もありませんね。当時はアクションゲームとして、いかにキャラクターとして魅力的に、印象的にするかを重要に考えていたので、現代で改めてゼロから作るのであれば、また違っていたとも思いますが、当時のあのキャラクターたちを作れてよかったと思っています。多くの方々の記憶に残っているのも嬉しいですし、そのキャラクターを好きになってくれた方々、愛してくれている方々の思いは、私にとってとても大事な宝物です。
ーー2027年で「ω-Force(オメガフォース)」が30周年を迎えます。これまでの振り返りと今後について、「真・三國無双」シリーズファンへメッセージをお願いします。
庄氏:1997年の『三國無双』に始まり、2000年に『真・三國無双』が生まれ、その後、続編だけでなく様々な「無双」を世界中で楽しんでいただけているのは本当に幸せなことです。これからもω-Forceは、新しい「無双」はもちろん、それ以外にも新しいチャレンジを続けていきますので、今後もご期待いただければ幸いです。また、ゲームだけでなく、30周年を記念して何かできたらいいな……とも思っているので、期待せずに(笑)お待ちください。
また、「真・三國無双」シリーズとしても26年間。これまで長く続けてこられたのは、これまで「真・三國無双」を応援してきてくださった皆様のお陰です。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。「真・三國無双」シリーズは、唯一無二のタクティカルアクションゲームの原点、核となる、ω-Forceの中でもとても重要なタイトルです。これからも時代とともに進化し続けていきますので、新たな次の「真・三國無双」にご期待ください!……と言えるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!
以上
ω-Forceブランド長
庄 知彦



