「レボリューション」はHDをサポートせず

任天堂オブアメリカ上級副社長コーポレートアフェアーズのPerrin Kaplan氏はIGNに対して「レボリューション」ではHD(High Definition/横16:縦9の高画質・ハイビジョン画質)の出力に対応しないことを明言しました。PS3やXbox360はHD対応は目玉の一つに据えています。

任天堂 Wii
任天堂オブアメリカ上級副社長コーポレートアフェアーズのPerrin Kaplan氏はIGNに対して「レボリューション」ではHD(High Definition/横16:縦9の高画質・ハイビジョン画質)の出力に対応しないことを明言しました。PS3やXbox360はHD対応は目玉の一つに据えています。

「レボリューションは様々なゲーマーのニーズ、例えば俊敏な起動、ハイパワー、プレイと開発の容易性などを実現する為に構築されました。また本体は滑らかでコンパクトで、革新的なゲームを美しいグラフィックで楽しむ事が出来ます。任天堂はユーザーには高い値段を、開発者には困難な開発をもたらすHDに対する計画を持ちません。私達はレボリューションが見た目にも遊んでも輝かしいゲームを実現すると確信していて、それはHD無しで実現できます」

「多くの会社が広報の力を使ってHDが、まるで将来のゲームの生死を分けてしまうような重要な問題であるかのようにメディアを混乱させています。技術的な現実として、たとえ高価なHDを利用しなくてもゲームは素晴らしく美しくできます。HDは確かに将来の技術の一つかもしれません。しかしゲーム産業の唯一の未来でしょうか、私達はそうは考えません」

とPerrin Kaplan氏は述べています。これに対して『スターウォーズ ローグスコードロンIII』などを開発し次世代機ではPS3で主に活動するとしているファクター5のJulian Eggebrecht氏は次のような批判をしています。

「任天堂がそのように考えるのは不合理です。それが本当ならば正直に言って、理解できないし失敗だと思います。全く疑問の余地がありません。とても刺激的なものを導入しないハードメーカーがあるのは少し悲しいです」

米国の連邦通信委員会は2008年12月31日をもって従来のアナログ放送を取りやめることを提案していて、日米欧の3地域の中では最もデジタル化が進んでいると見られています。Julian Eggebrecht氏も次世代機の終わりまでは米国の家庭の全てがHD対応のテレビを持つだろうと予言しています。

しかし一方でその他の地域では遅れているのが実情です。日本では2011年7月24日にアナログ停波と電波法で定められていますが、まだ波乱含みで、延期されるのではないかとの憶測もあります。欧州は最も遅れていて、2010年ごろから移行が始まる見通しとなっています。ゲーム機の寿命が5年とすればこれは微妙な線です。

《土本学》

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