【インプレッション】赤ちゃんはどこからくるの?(NDS)
多少ネタバレがあるかも知れないのでご了承下さい。
任天堂
DS
昨年、ニンテンドーDS本体と同発タイトルの中で、ひときわインパクトが強かった作品の一つとして、間違いなく『きみのためなら死ねる』(以下『きみ死ね』)が挙げられると思います。
黒いシルエットのような人々が織りなすアバンギャルド、かつ、熱い愛のある展開は、今でも記憶に新しいところです。
しかし、あれから1年も経たないうちに、新たな愛はやってきてしまいました、それも、より熱い展開をひっさげて・・・。
それが、『赤ちゃんはどこからくるの?』(以下『あかどこ』)です。
『きみ死ね』では、「セガらしいお馬鹿さ(褒め言葉として)」という形容が、一部のファンからなされていたと聞きます、しかし、今回のファーストインプレッションはこれでした「何コレ!(笑)」。僕は初めて電源を入れて、「生命の始まりはたたかいから・・・」という文句を見た瞬間、前作以上の何かを確かに感じたのです。
そもそも、このゲームのストーリー冒頭自体がものすごいインパクトです。「12人同時にヒトメボレ、驚異の13角関係」ときたものです。思わず「13角?それじゃあ限りなく丸に近いじゃん!」とか、おもわず下らないツッコミを入れたくなるほど、ものすごい展開ではありませんか。
といっても、実際にはそんな複雑な物ではありませんし、これ以上細かいことに突っ込む必要もないと、すぐに思えるようになる、そんな展開なので、余計な心配(?)は必要は要りません。
また、メニューを見ても更に驚き、と言うよりは思わず吹き出してしまいそうになるかも知れません。『きみ死ね」にもあった本編の『ストーリー』、クリアしたミニゲームで遊ぶ『メモリーズ』、彼女の着せ替えが出来る『マニアック』、設定変更が出来る『オプション』に加えて、モードが増えているのですが、まず目に付くのは『コヅクリ』『クンズホグレツ』・・・、何ですかコレは?と思わず言いたくなってしまうようなネーミングです。しかし、このゲームには過激シーンは、一応含まれていないはずなので、この部分においても心配無用です。
さて、問題のゲームとしてはどんな感じかというと、基本的に『きみ死ね』経験者の方なら、すんなりプレイ出来る物です、そうでなくとも、タッチパネルを中心にした操作は、説明書はもちろん、ゲーム中にも親切な解説がはいるので、寧ろ誰でもすんなりプレイ出来そうです。ちなみに、説明書もまたなんだか笑いを誘います。
しかし、ゲーム性は『きみ死ね』とは若干変わったような気がします。『きみ死ね』の場合、比較的器用さや記憶力を求められる展開が多いように思えるのですが、今回は寧ろ激しい連打やスクラッチなどが求められる展開が多く、アクション性が強くなっています。
ただし、連打が増えた分、効果音とも相まって、まるで自分が『北○の拳』のケン○ロウになったかのような錯覚を覚えることもあるかも知れませんが(本当ですよ)、間違ってもDS本体は破壊しないようご注意下さい。さらに、前作以上にプレイ中の肉体的疲労が増しているので、適度な休憩もお忘れ無く。
さらに、マニアックモードも更に充実しています『きみ死ね』同様彼女の着せ替えが出来るのですが、なんと今回最初から白地の服とビキニが容易されており、それに自分で作った『モヨウ』をつけることも出来るのです。
このモヨウを作るのもなかなか楽しく、例えば、深緑色の地のうえに、他の緑系の色を適当に付けてミリタリー調にしたり、黄色地の上に少しグニャグニャとした黒い線を引けば、虎柄になり、某電撃娘ラ○ちゃん風にもなります。他にも皆さんのセンスを存分に活かして楽しむことが出来るでしょう。
さて、ここで新たに追加されたモードについても説明いたします。
まずは『アタック』です、このモードは一人プレイ用のモードで、特定のミニゲームをプレイし、その記録を競う物です、たとえば、まず最初からある『ペイント』では、すべての絵を塗りつぶすまでのタイムを競います。また、ストーリーを進めていくと新たなミニゲームが増えていきます。
次に『コヅクリ』、これはいわば相性占いのようなもので、生年月日や血液型を入力した後、ウエディングケーキをカットするミニゲームによってどんな子どもが出来るかを占います、因みに生まれた子供は保存可能です。
『クンヅホクレツ』は、いわばDSで行うツイスターかリレーとでも呼ぶべき物で、基本的に複数人以上無限人数でプレイ可能です。指定されたボタンやパネルをタッチしながら他のプレイヤーに回していくと言うルールで、「お互いの関係の親密化を図れる」とのことです。
そして、『ツウシン』は、その名の通り通信プレイを楽しめます。モードは二つあり、『バトル』ではミニゲームを使って通信対戦、『コウカン』ではコヅクリで作った赤ちゃんを公園で遊ばせたり、マニアックで作ったモヨウも交換します。
因みに、このインプレッションでは、『きみ死ね』をあえて前作と書きませんでしたが、その意味はこのゲームをクリアーしたときにわかる事でしょう。
最後に、『赤ちゃんはどこからくるの?』は、秋の長夜を共に最高の作品です。ぜひプレイしてみて下さい。
《剣士の左手》