任天堂がプレスカンファレンスを開催、「Wii」をお披露目

任天堂は日本時間10日午前1時30分よりプレスカンファレンスを開催し、新世代型ゲーム機「Wii」をお披露目しました。会場となったコダックシアターは超満員の関係者で埋め尽くされ、世界中が中継に釘付けになりました。どのようなカンファレンスだったのか、文字だけですがレポートをしたいと思います。

任天堂 Wii
任天堂は日本時間10日午前1時30分よりプレスカンファレンスを開催し、新世代型ゲーム機「Wii」をお披露目しました。会場となったコダックシアターは超満員の関係者で埋め尽くされ、世界中が中継に釘付けになりました。どのようなカンファレンスだったのか、文字だけですがレポートをしたいと思います。

プレスカンファレンスは予定時刻から数分遅れで開始されました。最初に登場したのは宮本茂氏。いきなりの登場に拍手喝采です。立派なステージの中央に立ち、正装に身を包んだ宮本氏が手にもっているのはWiiリモコンです。そして、オーケストラの指揮者のように腕を動かすと「ゼルダの伝説」のテーマ曲の演奏が始まり、画面には可愛げな人間達が演奏する姿が流されます。

暫くするとその裏で『レッド・スティール』の映像が上映され、また暫くすると宮本氏は演奏を止めます。宮本氏に代わって登壇するのは、Reggie Files-Aime氏(任天堂オブアメリカ上級副社長セールス&マーケティング)です。Reggie氏は「次世代」という括りではなく、次は「遊ぶこと」ということこそが重要として、「Playing = Believing」という言葉を掲げました。

ここからWiiのソフトが次々に上映されていきます。一番最初はドラムを2つのWiiリモコンで叩くプレイヤーが登場するものです(名称不明)。次にスポーツゲームが2種類、テニスとゴルフが続けて。いよいよ登場マリオの新作は『スーパーマリオギャラクシー』舞台は宇宙。噂された『パイロットウィング』の映像も流されます。そして本命は『メトロイドプライム3』映像は前作までに良く似ています。中国人?が遊んでる卓球ゲーム。次に色々なゲームを集めた『メイドインワリオ』女の子達が楽しそうにしてます。『レッド・スティール』もありました。

一番最後はそう『ゼルダの伝説トワライトプリンセス』です。注目作品だけあってじっくり紹介されます。映像もかなり綺麗になっている印象を受けます。釣りの部分も紹介されます。リンクが釣り上げた大物は、、、釣り上げた瞬間に画面が切り替わり、なんと釣れたのはWiiの「W」の部分。それに「ii」がくっつき、発売時期が2006年第4四半期(10〜12月)であることが明らかにされます。

再びレジーが登場します。「Wiiはゲームの操作を永久に変えるでしょう」そして「ゲームをしたことのない家族がいますか? 私はいる方に賭けます。ゲームは本当の大衆娯楽になるためにはこれを変えなければいけない」そして同氏はハード、名前、価格などについて話します(価格は正式な価格は示されませんでした)。

ここで再びゲーム映像です。順番に『メトロイドプライム3』、『ドラゴンボールZ』、『ファイアーエムブレム』、『スポンジボブ』、『ドラゴンクエストソード』、『スーパーマリオギャラクシー』、『トニーホーク』、『戦国無双』、『Excite Truck』、『Elebits』、『レッド・スティール』、『レイマン4』、『ソニック・ワイルド・ファイア』、『Project H.A.M.M.E.R.』、『マッデン』、『ワンピース』、『FFCC』、『ゼルダの伝説』。

そのまま『ゼルダの伝説トワライトプリンセス』の実演に入り、NOAの2人のスタッフが行いました。Wiiリモコンを使った操作で、ナビィがリモコンのポインタの役目を果たすそうです。剣を切ったり弓矢を放ったり直感的な動作でのプレイに何度も会場が沸きました。またWiiリモコンにはスピーカーが内臓されていて、手元で音を鳴らせることも紹介されました。最後にレジーが登場し、ゲームがゲームキューブとWiiの2つのバージョンで登場し、Wiiのロンチタイトルとなることが示されました。

ここでまた『メトロイドプライム3』と『スーパーマリギャラクシー』の映像が流され、レジー氏が軽く説明を入れていきます。

次は任天堂の新フランチャイズへの挑戦として3作品が紹介されます。『Excite Truck』は『エキサイトバイク』の雰囲気を持ったレースゲーム。Wiiリモコンを横に持ってプレイします。『Project H.A.M.M.E.R』は巨大ハンマーでぶち壊していくゲーム。『Disaster:Day of Crisis』は大震災に見舞われた都市を舞台にしたゲームです。

続いてサードパーティが開発しているタイトル郡が紹介されます。まずはセガの『ソニック』。『ファイナルファンタジークリスタルクロニクル』、Wiiリモコンを振るに使う『マッデンNFL2007』、『トニーホーク』、『レイマン』、『スポンジボブ』。レジー氏は明日からの任天堂ブースで27のWiiタイトルがプレイ可能である事を明らかにしました。

ここでユービーアイソフトの開発スタッフが登場し、Wii向けに独占供給されロンチタイトルの予定である『レッド・スティール』の実演が行われました。ちょっと怪しげな日本を舞台にして銃や剣を使ったアクションが楽しめます。動くものは静止画より綺麗に見えます。

続きまして、任天堂オブアメリカ上級副社長マーケティング&コーポレートコミュニケーションズのジョージ・ハリスン氏がDSについて話します。毎年地味な役回りのハリスン氏は、DSが1600万台に到達し、『Nintendogs』は600万本、Wi-Fiへの接続ユーザーが130万人、延べ回数にして4000万回の接続があったことを明らかにしました。また米国での「Touch!Generations」の展開についても述べられました(ロゴも初公開)。そしてDS Liteです。

DSのラインナップは絶好調を反映してまた凄い事になっています。注目作品が次々に流れます。『ファイナルファンタジー3』・『トニーホークダウンヒルジム』・『ゼルダの伝説 Phantom Hourglass』・『マリオバスケット3on3』・『スターフォックスDS』・『New スーパーマリオブラザーズ』・『Elite Beat Agent(応援団)』・『ヨッシーアイランド2』・『ディディコングレーシング』・『マリオ VS DK: March of Minis』。新作がざくざく登場します。

ここでようやく岩田聡社長が登場します。岩田氏は就任時に任天堂の目標を「ゲームユーザーを拡大する」ことに置いたと言います。そしてその第一弾がDSであり、Wiiではリモコンとバーチャルコンソールという2つの柱で実現していく、リモコンで新しいユーザーにも入りやすい環境を提示すると同時に、ゲームから離れてしまったユーザーにはVCで懐かしのゲームで再び関心を持って貰うというものです。

ただし、と岩田氏は言います。どんなにいい物を提供してもロード時間というのは興味を失わせてしまうのに十分です。そこでWiiではどんなものも数秒で起動するような能力を備えたと言います。加えて、どんなゲーム機も動いてなければパワーを発揮できない、という点からWiiは「WiiConnect24」というシステムを搭載し、自動的にスリープに入る「眠らないシステム」にしたとのことです。

これは静音かつ「豆電球一個分の消費電力」で常に動作を行わせるというもので、ネットワークへの常時接続を可能とすることで、例えば遊ばない時にゲームの追加データを自動的にダウンロードしたりすることが可能になります。また、もちろん起動時間も更に短縮できることになります。

そしてそしてユーザー層を拡大するのに最も大事なのはゲームであることは揺るぎません。そしてまた、どのようなゲームが最も効果的であるかという観点から考えられたのがスポーツゲームだったそうです。任天堂はテニス、ゴルフ、ベースボールの3つのスポーツゲームをパッケージにした『WiiSports』をロンチタイトルとして発売します。シンプルな映像ながら、非常に面白そうなゲームでした。まず最初に宮本氏が実演をします。しかし余り上手ではない様子・・・。

そういえばAOLがコンテストでプレスカンファレンスへ参加できるプレゼントを実施していたのを覚えているでしょうか? 会場には3人の当選者が来ていました。そのうち選ばれた一人が壇上に上がり、宮本氏、岩田氏、レジー氏という豪華メンバーと『WiiSports』のテニスを楽しみました。ダブルスで、画面は左右2つに分割され、どちらのペアも自分側の視線で見られるようになっていました。上手いショットやミスが出るたびに会場は大盛り上がり、プレイしているメンバーも非常に楽しそうでした。

さて、1時間を少しオーバーしたカンファレンスもいよいよ終了です。最後を締めたのはレジー氏でした。レジー氏は、Wiiは、技術ではなく感情に、コアゲーマーではなく全てのユーザーを包括する存在になるとして、ゲームを前に前進させる為に任天堂はリスクを取る事を厭わないと述べました。そしてWiiを是非ともその手で確かめて欲しいと言い、明日からの任天堂ブースに集まって欲しいと言い、大きな拍手に包まれてプレスカンファレンスは無事終了しました。

アカデミー賞の授与式の会場ともなった非常に由緒あるコダックシアターで、最初から度肝を抜くような内容でスタートし、会場の反応はこれまでの他社のものとは比較にならないものでした。いよいよゲームが明らかになり、リモコンの凄さが実感されてきた1時間でありました。発売まであと半年あり、これからどのような展開を辿るかは予断を許しませんが、革命のスタートとして申し分の無い内容であったと言えると思います。

《土本学》

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