Wiiの予期せぬ成功にサードパーティは利益を得られない?

TheStreet.comのシニアライターであるTroy Wolverton氏は、「Wiiによって任天堂がホリデーシーズンの勝者となる可能性は大いにあるが、サードパーティはその恩恵を得られないだろう」とのレポートを掲載しました。

任天堂 Wii
TheStreet.comのシニアライターであるTroy Wolverton氏は、「Wiiによって任天堂がホリデーシーズンの勝者となる可能性は大いにあるが、サードパーティはその恩恵を得られないだろう」とのレポートを掲載しました。

任天堂はE3での衝撃的なWiiデビューから成功を収めようとしているものの、殆どのサードパーティはそれまでにWiiの可能性に気付かず、E3以降に慌てて対応を始めたものの、ホリデーシーズンまでには間に合わないというのがその趣旨です。

Simba Groupのベテランアナリストは、多くのパブリッシャーにとってWiiの発表は「不意打ちにあったようなもの。彼らは何も予期できていませんでした」と述べました。

またTHQやテイク2を保有するあるヘッジファンドのマネージャーは「ユービーアイソフトを除くどんな会社も利益を出すソフトは作れないでしょう。みんな不意を突かれたのです」としました。

ゲームキューブが失敗に終わり、多くのアナリストやパブリッシャーは次世代機戦争でWiiは問題外だと考えていました。携帯機でも、PSPの参入の際にアナリスト達は任天堂の最後の牙城をソニーが崩す事になると期待しました。しかしそうはなりませんでした。DSは任天堂を立ち直らせ、WiiはE3を正に席巻しました。

「Wiiは今回のレースで一番のプラットフォームになる非常に強い可能性を持っています」とDFC IntelligenceのアナリストのDavid Cole氏は言います。

サードパーティもE3以降は姿勢を変えてきました。

世界最大のゲームメーカーであるエレクトロニック・アーツは、E3では1作品だけをE3で公開しましたが、最近になって追加で4タイトルを発表しました。EAのJohn Schappert氏は「良い意味で驚かされた」と言います。E3に何も出展しなかったミッドウェイの副社長は「私達は何の情報も持っていなかった」と釈明します。

しかし結局の所、Wiiが成功したときに大きな果実を得るのもサードパーティのメーカーだと言えます。Wiiの本体は他の機種と比べると格段に安くなると考えられ、「それはより多くのお金をソフトに費やせることを意味します」(David Cole氏)

《土本学》

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