『エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜』山本大介プロデューサーインタビュー!

先週掲載した「ELEMENTAL MONSTER DESIGNER'S CHOICE」はいかがだったでしょうか? 『エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜』の魅力的なイラストの数々を堪能して頂けたでしょうか? いよいよ発売が20日に迫っていますが、今日・明日の2回連載で、本作のプロデューサーを務めた山本大介プロデューサーへのインタビューを掲載します。

任天堂 DS
エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜
エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜 全 25 枚 拡大写真
先週掲載した「ELEMENTAL MONSTER DESIGNER'S CHOICE」はいかがだったでしょうか? 『エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜』の魅力的なイラストの数々を堪能して頂けたでしょうか? いよいよ発売が20日に迫っていますが、今日・明日の2回連載で、本作のプロデューサーを務めた山本大介プロデューサーへのインタビューを掲載します。

―――まずは山本さんの経歴から聞かせて下さい

山本大介: ハドソンに入社したのが2001年7月で、ちょうど5年くらいになりますね。入社後はずっとモバイルで制作をやってました。モバイルは開発スパンが短いので何作か作って、2003年ごろに携帯向けの『エレメンタルモンスター』の企画をやりました。その後プロデューサーになって最初の作品がDSの『ミロンのほしぞらしゃぼん パズル組曲』、そしてこの『エレメンタルモンスター 〜五柱神の謎〜』といった感じです。

―――最初の企画の着想はどんなところだったのですか

すごく単純に、僕好みのカードゲームが全然無いので、それならいっそ作ってやろうと(笑)。ずっと任天堂の『カードヒーロー』も大好きだったし、昔は「マジック・ザ・ギャザリング」もかなりやってて、トレーディングカードが大好きだったんですね。そのノウハウは生きたと思います(笑)。最近のカードゲームって凄くライト向けのものや、『三国志大戦』みたいな変わったものはあるんですが、「マジック〜」みたいなコアなファンタジー物が少なくて、ならばいっそ作ってやろうという気持ちですね。

―――なるほど(笑)。DSでまた作ろうと思ったのは、やり残したことがあったからですか?

そうですね。やはり携帯電話というのは、特に当時は回線の問題もあって、ネットワークゲームというのは大変だったんです。それで、今回はもっとちゃんと快適なネットワークを使って対戦ができるエレモンを作りたいという気持ちがありました。

―――ゲームの内容を簡単に説明してもらえますか?

はい。いわゆるトレーディングカードゲームなんですが、Wi-Fiコネクションを最初から視野に入れて制作したのが特徴です。対戦の快適さを考え、バトルはダラダラせず10分以内に、サクサク遊べる事をコンセプトに開発しました。

「マジック・ザ・ギャザリング」や他のカードゲームもそうですが、カードゲームのバトルって序盤はある程度やる事が決まってくるんですね。土地を出してコスト溜めて…みたいな。『エレモン』はそういった部分は省略して、中盤の一番面白い駆け引きの醍醐味を凝縮しました。

カードゲームは覚える事が多くて取っ付き難い印象がありますが、今回はデッキが比較的少ない6枚で組め、カードゲームというよりは普通のRPGのように遊べるようになっているので、気軽に入っていってもらえると思います。最初に何十枚も集めて、属性を覚えたり、って必要はありません。逆にそれで駆け引きが少なくなりがちじゃないかと心配されるかもしれませんが、表がやられると裏が出てくる「リバースシステム」ってのもあって、最後まで逆転要素を楽しめるカードゲームになっています。

―――バランス取りは苦労されたようですね

命削りました(笑)。カードも似たようなカードを入れていくとバランスは取れるのですが、かなり尖ったカードを入れつつ全体のバランスを取るのに苦戦しました。カードには5つの属性があるんですが、各属性の特徴を出しつつ、は大変でした。発売が延びたのもほぼこのせい(笑)。考えてみると1年くらいバランス取りを・・・。

―――インサイドでも特集を組ませていただいていますが、今回はイラストにも気合が入ってますね

全体的なテーマは「ベタなファンタジー」で、そういうものを描ける人を当たっていきました。でもたまーにポケモンみたいな可愛いカードもちらほらあります。メインの日野さんに関しては社内にツテがある人間が居たので、その繋がりです。その他の方に関しては探して連絡を取って、という形ですね。社内のイラストレーターさんも10人以上描いているので、全部合わせると30人以上ですね・・・(笑)。

名前と属性を伝えて、あとはイラストレーターさんに自由に描いてもらう感じですね。

―――カード以外のイラストも・・・

マップはラフも全部、日野さんに起こしてもらって、普通に色を塗るんじゃなくて、テクスチャを貼って作っていって、DSの画面なのに手間をかけすぎって怒られたくらいです(笑)。

―――シナリオはどんな形に?

シナリオは本宮さんに書いてもらいました。キャラクターは5人の中から選べるのですが、基本的なストーリーは同じですが、それでもRPG一本分くらいのストーリーが遊べます。結構ベタなファンタジーに見えて、どんでん返しもあったりして、シナリオ目当てのRPGファンの方に遊んで貰っても楽しんでもらえると思います。5人の主人公は目的を持っていて、それぞれが絡みながら展開していきます。違う視点から同じ世界を見る形です。二人目以降は手に入れたカードを使いまわせるので、全員分遊んで貰えればより深く物語を楽しめると思います。

―――Wi-Fiで苦労された部分はありますか

ちゃんと勝った人に報いるようにすることですね。通信切断でも電波状態で切れたか、それとも切ったかはある程度判定できるので、負けそうになってプチっと切ったような時には強制的に負け判定にする、といった事ですね。勝っていくと勝率と勝数で称号が上がっていきます。それに応じてレアなアイテムやアバターが手に入ります。一定以上の上位者は「ピース」というものが貰えて、それの争奪戦になります。

マッチメイクに関しては実力差の小さい所からマッチさせていくことになります。

ランキングはDS上でも見ることができますが、細かいランキングは公式ホームページで見れるようになる予定です。ゲームではギルドというのがあるのですが、そのギルド内でのランクや、ピースの数のランクなど色々あります。期間限定の大会でのランキングといったことも考えています。

―――それでは、今後作ってみたいものってありますか?

正直いっぱいありすぎます(笑)。また全然違ったオリジナル作品も作ってみたいし、『エレメンタルモンスター』の続編も作るか作らないって話もあって、今回主人公の一人になっているライゲルが凄くかっこいいので、彼を主人公にしたアクションゲームをWiiとかで作ってみたいってのもあったりします。モバイルの続編も3キャリアで動いてますしね。こっちも気合を入れ過ぎて大変なことに・・・(笑)。いま、『脳トレ』とかも凄く需要があっていいと思うし、単純に面白いと思うけど、自分としては気合を入れたものを作りたいと思ってるので、今後もそういう作品を作っていきたいと思います。

―――ありがとうございます。最後にゲームを楽しみにしている読者に一言お願いします

大変お待たせしました。発売も延びちゃって、期待してたお客さんには大変申し訳ないと思う反面、その分クオリティは上がっていて、自信を持って世に出せる作品になったと思いますので、ぜひ遊んでみてください。睡眠時間と寿命を削ってバランス調整をしたので、ぜひ対戦はやってみてください!

《土本学》

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]

関連ニュース