『謎の村雨城』は宮本茂氏がプロデューサーを務め、1986年4月に任天堂からファミコン・ディスクシステム向けに発売されたアクションアドベンチャーゲームです。
ここで来賓として、任天堂の宮本茂氏が登壇します。
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謎の村雨城モード | 宮本茂氏 |
まず今回の経緯については「『謎の村雨城』は恐らく自分にとって初めてのプロデュース作品で、アニメーションの制作会社と一緒に制作していたゲームです。ご多分に漏れず、遅れて最後はプロデューサーのけじめとしてディレクターをやることになりまして(笑)。ちょうど初代の『ゼルダの伝説』を作ってる頃です。『戦国無双3』の話をずっと鯉沼さんとやってた中で、突然『謎の村雨城』を使わせて欲しい、という話をもらって、それまですっかり忘れていました(笑)。僕ももう作ることはないでしょうから、"絶対気持ち良く遊べるゲームにしてくださいね"ということで話がまとまりました」とコメント。
鯉沼氏から、ゲームを制作する際に気をつけたことは?という質問を向けられると、「2本の剣の爽快感でしょうか。アニメーションの制作会社と一緒に作っていたので、凄くいいイラストやアニメーションを描いてくれるんです。でも当時は8ビット、小さいドットで表現することには限界があります。それでせめて鷹丸の決めポーズくらいは入れたいと。そのためには剣はオートで振っちゃえというくらいまで考えました。しゃかしゃか斬って、ふすまがしゃかしゃか開いていく、そんなイメージです」との話でした。
最後に特色ある音楽については、「音楽は近藤が書いてくれました。同時にゼルダを作っていて、和風の感じでゼルダもやってて、『必殺仕置人』や『マカロニ・ウエスタン』のような雰囲気ですね。それでもうネタが尽きただろうと思ったら『謎の村雨城』は尺八と三味線の耳について離れない音楽が上がってきたんです。ディスクシステムでFM音源に近い新音源が導入されたので、それで三味線と尺八の音をリアルに使いました」とのこと。今回は当時の楽曲も生の楽器で再録されたものが使われるとのこと。
ゲームの詳しい内容は明らかにされませんでしたが、本編と並んで興味がそそられるものになりそうです。
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(3につづきます!)