本作は太古に退治された大妖怪『ヤマタノオロチ』の封印が破られたことによって荒廃した世界に、主人公・アマテラスが自然と生命力を取り戻していくというネイチャーアドベンチャーゲームです。アマテラスの最大の能力は、世界を絵のように切り取り、筆を走らせて様々な奇跡を起こす「筆しらべ」。ものを斬る、枯れ木に花を咲かせる、壊れたものを元通りにする、など様々な能力を獲得、駆使しながらゲームを進めていきます。
なにはともあれゲームを触ってみましょう。プレイしたのは、筆しらべの「桜花-花咲-」を使って「神木村」の枯れ木に花を咲かせていく~ミカン爺が枯れた樹木を蘇らせる「真神楽(しんかぐら)」で花を咲かす、という箇所。
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桜花で枯れ木を・・・ | 咲かす |
やはり目に付くのはWiiリモコンを使った筆しらべの操作感。筆者は以前にプレイステーション2版をプレイしていたのですが、コントローラーからリモコンへとかなり感覚は変わります。「桜花」は枯れ木の枝部分を囲むように〇を描くという筆しらべですが、意外に苦戦。ミカン爺の真神楽を完成させるために、何度もチャレンジが必要でした。でも、慣れていくと直感的で、まさに筆を動かすように滑らかに描け、"その世界に居る感"が強くなってきます。
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筆しらべが上手くいかない・・・というユーザーにはBボタンを押しながらAボタンを押し、リモコンを動かすと綺麗な直線が描けるという機能も用意されています。
筆しらべ以外の操作は基本的にプレイステーション2版のものを踏襲、Wiiリモコン+ヌンチャクに置き換えたものになっていて、違和感無く遊ぶ事が出来ます。
世界に美しい色を取り戻すという本作ですが、『塞の芽』と呼ばれるご神木に筆しらべを行う「大神降ろし」によって塞の芽を中心とした辺り一体が蘇ったり、アマテラスの歩く後に花木が咲いたりと、自分の行動によって美しい世界が取り戻されていくのは単純に触っていて楽しいと思わせてくれます。また、グラフィックも日本画調で綺麗なものになっています。
また、随所に散りばめられている妖怪との戦闘は、簡単な操作で爽快なアクションが繰り出せる作り込まれた内容で、さらには装備の組み合わせによって非常に奥の深い戦いが出来るようになっています。
2010年には、ニンテンドーDSで新作『大神伝 ~小さき太陽~』も発売予定となっています。まだゲームをプレイしたことのない方は、勿体ない作品です。ぜひ一度手に取って体験することをオススメします。