今回の記事では、その社長説明における3DS/Wii Uのセールスについて、これからの課題や予定についてまとめてお送りします。
今回の社長説明では、まずニンテンドー3DSのセールスについて触れられています。
ニンテンドー3DSシリーズは累計普及台数が5000万台を突破し、5041万台に。日本市場の4~9月においては、ハード販売が踊り場を迎えたこともあり、前期に対し他地域に比べても大きく減速。ただし、10月にNew 3DSが登場してから勢いが再加速しています。一方、アメリカやヨーロッパではNew 3DSを年明けに発売したため、年末商戦期に新機種待ちのユーザーが増え、販売数を伸ばしきれなかったとのこと。
3DSのソフトウェアについては、国内市場で『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』など5タイトルがダブルミリオンを突破。また、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』は全世界での出荷本数が935万本を突破しており、『Tomodachi Life』(海外版『トモダチコレクション 新生活』)は特にヨーロッパで息の長い売上を記録しているなど、順調のようです。

なお、2015年には、任天堂から『ファイアーエムブレム if』や『リズム天国』最新作など、ソフトメーカーからは『世界樹と不思議のダンジョン』や『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』などが登場する予定ですが、岩田社長は「未発表のソフトの開発予定についても、数多くお聞きして」いるとのこと。
また、国内のソフトメーカーが制作したヒットタイトルを海外に展開する手伝いをすることも、新しい可能性だと考えているようです。
そして、海外で3DSの普及を進めるため、ローカル通信での多人数プレイの普及を一層促進していきたいとの考えも発表されています。
日本では『ポケットモンスター』『モンスターハンター』『妖怪ウォッチ』などのタイトルでもローカルプレイが普及に大きい役割を果たしているため、口コミで面白さが広がったり、ソフトをより楽しめるようになることを期待し、ローカル通信における多人数プレイの普及を促進するとのこと。
一方、Wii Uは『マリオカート8』に牽引される形でハード・ソフトともに販売数量が上昇。『マリオカート8』は全世界で477万本を出荷しており、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』は年末までに339万本を出荷。この「任天堂のホームコンソール機向け多人数プレイの2大看板ソフト」が揃ったことで、ソフトの販売が全ての地域で前年を上回り、特にアメリカ市場で数字が伸びているとのこと。
これらのタイトルが影響し、海外市場ではハード・ソフト共に順調なものの、国内市場ではハードの数字を伸ばせなかったようです。このことに関し任天堂は、日本市場ではNew 3DSが登場したり3DSにヒット作が集中したため、Wii Uハードに対する優先度が下がってしまったことが原因と分析しています。

また、2015年に登場するWii Uのソフトとしては『ゼルダの伝説』新作や『スプラトゥーン』などが予定されていますが、これ以外にも未発表タイトルが存在するとのこと。
なお、現在発表されているラインナップには、Wii U GamePadを積極的に活用するタイトルが多く含まれています。GamePadを使ったタイトルを開発するという方針は昨年から変わっておらず、宮本氏の「GamePad活用プロジェクト」のタイトルや、『Mario Maker(仮称)』のようにGamePadを使ってユーザーがつくったものをみんなで楽しむ「UGC」(User Generated Contents)を活かしたソフトが登場するようです。
3DS・Wii U共にソフト面では順調な数字を記録しており、ソフトそのものもユーザーに高い評価を受けているとのこと。昨年の年末商戦の課題として残したことは、日本ではWii Uハードの普及、アメリカやヨーロッパではニンテンドー3DSハードの普及になるようです。