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北極圏からほど近いスウェーデンのウメオ市にあるColdwood Interactive
E3のEAブースでは二階に特設スペースが設けられ、CTOのヤコブ・マークランド氏による簡単なプレゼンテーションを経て、試遊することができました。これがカジュアルながら良質な内容で、思わず30分近く遊びこんでしまい、「次の人と交替を・・・」とスタッフから肩を叩かれてしまったほど。日本でも発売が予定されているという、本作の魅力について紹介しましょう。
主人公はお婆さんの籠から転がり落ちた、赤い毛糸玉から生まれた「Yarny」です。Yarnyは家から庭に出て、森の奥へと体から糸を伸ばしながら進んでいきます。ステージにはさまざまな仕掛けがあり、中には即死トラップ(水たまりに落下するなど)もちらほら。これらを毛糸をつかったさまざまなアクションでクリアしていくのが、基本的な内容となります。
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ステージ上にはいくつか毛糸をひっかけたり、結んだりできるポイントがあります。Yarnyは毛糸を投げかけてポイントに引っかけ、体を上に持ち上げたり、毛糸を使って高いところから下に降りたりできます。また二つのポイントで毛糸を結び、ポイント同士を毛糸でつなぐと、毛糸の上を歩いたり、毛糸の上で飛び跳ねて普段より高くジャンプしたり、リンゴなどを毛糸の上に乗せて動かしたりできます。
ただし毛糸をのばすとYarnyの体がどんどん痩せていき、ある程度以上は伸ばせないのがポイント(毛糸人形だから!)。一方でステージ上には毛糸の補充ポイントがあり、そこまで到達するとYarnyの体が元に戻ります。つまり補充ポイント間の一定範囲を、いかに限られた長さの毛糸を使って仕掛けをクリアし、先に進んでいくかがキモのパズルゲームというわけです。
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またステージには、どこか家族を連想させる映像が表示されるポイントもありました。ゲームの冒頭に登場するおばあさんは、赤ん坊の写真を眺めてため息をついており、何かの伏線かもしれません。ゲーム内のテキストは操作方法の説明など最小限に抑えられており、Yarnyが森の奥に進んでいく動機付けも謎。それだけに遊びながら、いろいろと想像が膨らみます。
こんな風にゲーム内容はファンタスティックですが、背景グラフィックは写実的で、自然描写が美しく、癒やしすら感じてしまうほど。マークランド氏はプレゼンで、このゲームを通してスタジオの周囲に広がる豊かな自然や、人と人との結び付きを感じて欲しいと説明しました。実際、Yarnyが体から伸ばす毛糸は、人と人をつなげる暗喩の意味もあるそうです。
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スウェーデンのゲーム業界といえば、『バトルフィールド』のEA DICE、『マインクラフト』のMojang、『ハーツオブアイアン』のパラドックスインタラクティブと、大小さまざまな企業が存在し、活性化しています。そうした中、この小さな独立系企業が作り出した毛糸人形がEAの力を借りて、どのようなゲーム体験を世界に提供するのか。大いに期待したいところです。