
今回も作例としてすっかりレギュラーとなった「ごろつき(サグ)」を塗っていきます。
まずは、適当なサイズのアルミホイルとキッチンペーパーを用意。下に塗料がついた水が滲みてしまうとよくないので、キッチンペーパーは何回か折りたたんでおくとよいでしょう。
次に塗料をしっかり振ります。おろしたての時は特によく振りましょう。ちなみに、『ウォーペイント』は大丈夫ですが、『ファレホカラー』を最初に使う場合は、内蓋を開けて棒を突っ込んでしっかり、かき混ぜる必要があります。『ウォーペイント』はこの手間がないのも楽ですね。

十分振ったら、蓋を開け中身をパレット代わりのアルミホイルに出します。ある程度すると乾いてしまうので、一気に出すのではなく小さく出して、こまめに足していくほうがよいでしょう。
『シタデルカラー』もしくは『P3カラー』のような、ポット型の容器の場合は、何らかの棒で塗料をとり、パレットに出しましょう。筆でとってもいいのですが、筆が傷みやすくなるので、基本的にはオススメしません。

棒としてオススメなのが、タミヤの調色スティック。2本セットでだいたい300円ほどで売っている金属製の耳かきのようなもので、塗料を混ぜたり、ポットから塗料を取るのはもちろん、塗料を薄めるために水を足したりするのにも便利で、前回紹介したようなパテを塗るのにも使えます。ブルタックと同じくらいいろんなことに使える超便利アイテムなので、持っておいて損はありませんよ。
塗料を出したら、今度は筆の準備。まずビンやコップの水入れで筆を洗います。この時、水入れの底にこすりつけると穂先が曲がってしまうので、底に筆をふれさせず、水入れの中で線を描くようにしてすばやく往復させるとよいでしょう。その後、筆をキッチンペーパーにつけ、水分を拭います。
次に、筆で塗料をとります。この時、塗料が毛の根元に触れると筆が痛むので、だいたい半分くらいまでに塗料がつくようにするといいでしょう。

塗料をとったら、余分な塗料をキッチンペーパーで拭いながら毛先をこんな感じで整えます。

これができたら後は塗るだけ。鉛筆のような感じで筆を持ち、広いところは筆の腹で、細かいところ穂先で、一方向に線を書いていくように塗っていきましょう。下地が透けても一回で塗ろうとせず、乾かしてからまた同じように何回か重ねて塗るとよいでしょう。ほんの数分で乾いてしまいます。
ミニチュアを机の上において塗るのではなく、持ち上げて塗りましょう。この際、手の油がつくとよくないので本体部分は触らず、ベース(台座)部分を持つか、ミニチュアを適当なものにブルタック等でくっつけてそこを持つと作業が楽なります。手頃なサイズの物が見つからなければ、カラーサーフェイサーの蓋が使えますよ。
はみ出しても、乾いてからの重ね塗りで簡単に修正できるので、この段階ではあまり神経質にならなくて大丈夫です。
また、塗料が濃すぎて(固くて)上手く伸びない時は、筆か先ほどの調色スティックなどで塗料にほんの少しだけ水を足すとよいでしょう。
筆についた塗料がなくなったら、いったん筆を洗い、先ほどの工程を繰り返して、塗料を取りましょう。また水入れの水ははあるていど汚れてきたら交換しましょう。場合によっては塗料の色が濁ってしまうことがあります。
ちなみに、シルバーやゴールドのような金属色(『ウォーペイント』では黒い蓋のもの)を塗る場合は、別の水入れを用意して、そこで筆を洗うようにしましょう。金属色の塗料には、光を反射するラメのような素材が入っているので、水入れを共有すると、普通の色もキラキラしてしまいます。金属色を塗る作業が終わったら、一旦水道で筆を洗ってから次の作業に移りましょう。
続けて具体的な塗る順番と塗り分けのお話をさせていただきます。