【特集】『ガンヴォルト 爪』の爽快感は“気が付いたらクリアしていた”と感じるほど抜群!その魅力を総まとめ

 

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【特集】『ガンヴォルト 爪』の爽快感は“気が付いたらクリアしていた”と感じるほど抜群!その魅力を総まとめ
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◆プレイレポート



『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』のユニークなポイントの一つは、ストーリーを見るアクションゲームにしたことだ。もちろん過去の2D横スクロールアクションゲームでもストーリーに注力した作品はあったが、本作は“とにかくまずはストーリーを楽しんでもらおう”というコンセプトを下に設計。前作よりも更にテンポが良くなり、ゲームボリュームが約2倍に膨れ上がっているものの、ストーリークリアまでの体感時間は前作よりも短い。実際には数時間プレイしているのだが、気がつけばクリアしていた――そんな感覚なのだ。


このテンポの秘密はゲームバランスにある。『スーパーマリオ』でも『ロックマン』でも華麗にクリアできた時はかなりの爽快感や達成感があるが、本作はそれが常時続くイメージだ。インティ・クリエイツの會津卓也社長は「脳が楽しいと感じるのは、自分が入力してオーバーリアクションで返ってくる──少ない操作でたくさんの情報が得られる。それを端的に表すことができるのがこの(横スクロール2Dアクションゲームという)ジャンルです。」と過去のインタビューで語っているが、まさに本作は、少ない操作で多彩な攻略アプローチが用意されており、すぐに本作のコンセプトであるハイスピードを味わうことができる。


ただし、難易度は前作よりも一回り下がっており、歯ごたえのある横スクロール2Dアクションゲームを期待してプレイすると、物足りなく感じてしまうかもしれない。実際、前作は「無理だ無理だ」と言いながら何度も挑戦したため、かなりの達成感があった。だが本作はそれほど達成感がない。

代わりにあったのが強い爽快感だった。ゲームオーバーにはならないが、ハイスコアを目指すと打ちのめされる。悪意ないステージなのに、死にはしないボスなのに、なぜかハイスコアを目指すのは難しい。つまり“Cランクは誰でも取れるが、Sランクは難しい”という難易度なのだ。その上でハイスコアを目指し、それを達成するとどうなるのか。爽快感が爆発するのだ。


そしてこの爽快感に一役買っているのが、本作の魅力の一つでもある挿入歌だ。本作は上手くプレイすることで挿入歌が流れるユニークな作品だが、とにかく挿入歌を聴くために頑張ってしまう。頑張れば爽快感が増し、挿入歌が流れるとハイになってさらに爽快感が増す。この連鎖がよくできており、ずっとイヤホン・ヘッドホンを着用して没入したくなるのだ。


なお、本作ではプレイ中にキャラクターの発言がテキストとして表示され、それが前作ではプレイの妨げになっていたが、今回はUIのデザインと位置が改善。さらに会話UIの顔グラフィックを非表示にしたり、UIの濃さを変更することができるようなった。

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横スクロール2Dアクションゲームの面白さを追及し、まさに“懐かしくも新しい”という言葉が似合う『ガンヴォルト』シリーズ。2016年冬にはアニメの配信も予定されているため、2Dアクションゲーム好きや世界観に魅了された方はこの機会にプレイしてみてはいかがだろうか。

まだまだ語りたいことはあるが、別記事で開発者インタビュー(後日公開予定)も用意しているため、今回はここら辺で締めておこう。だが最後にもう一つ……『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』のラスボス戦(厳密には違うのだが)には面白い試みが施されているので、ぜひ最後までプレイしてほしい。あんなことをしたのは『たけしの挑戦状』以来だ。
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《栗本 浩大》

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