アニメーションとキャラ愛に全振り!?『甲鉄城のカバネリ -乱-』先行プレイで随所に感じた開発スタッフの熱量

極東の島国・日ノ本を舞台に、装甲蒸気機関車「駿城」に乗り、不死の怪物「カバネ」との戦う人々を描いたアニメ『甲鉄城のカバネリ』(2016年放送)の正当続編、『甲鉄城のカバネリ -乱-』。9月22日から始まった事前登録では、すでに10万人を突破しています。

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アニメーションとキャラ愛に全振り!?『甲鉄城のカバネリ -乱-』先行プレイで随所に感じた開発スタッフの熱量
アニメーションとキャラ愛に全振り!?『甲鉄城のカバネリ -乱-』先行プレイで随所に感じた開発スタッフの熱量 全 22 枚 拡大写真
2018年秋配信予定のスマートフォン向けRPG『甲鉄城のカバネリ -乱- 始まる軌跡(みちあと)』(サブタイトルはその都度更新される予定)。極東の島国・日ノ本を舞台に、装甲蒸気機関車「駿城」に乗り、不死の怪物「カバネ」との戦う人々を描いたアニメ『甲鉄城のカバネリ』(2016年放送)の正当続編です。9月22日から始まった事前登録では、すでに10万人を突破しています。

アニメは現在、2019年春公開予定の映画『甲鉄城のカバネリ ~海門決戦~』の制作が決定しています。しかし、ゲーム制作が決まったのはそれ以前で「アニメと同じスタッフで新章・新キャラを制作して原作ファンに新たなカバネリを提供する」意気込みで開発されました。配信開始前に全体像が明らかとなったゲーム概要と、先行プレイレポートをお届けします。


先行プレイを終えた感想をまず述べるならば、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」の精神で、同作の醍醐味でもある他ユーザーと一緒に戦える「組合(ギルド)」の対高レベルBOSS戦おいて、たった一人で星6キャラ30体を揃えた最強メンバー編成で臨み、戦利品を独占したいと強く思いました(注意:推奨プレイではありません)。

◆アニメをそのままゲームに持って来たような、ハイクオリティなアニメーションとストーリーが楽しめる



本作の魅力は何と言ってもアニメーションとストーリー。アニメ制作会社「WIT STUDIO」がアニメーションを制作、原作監修はアニメ監督の荒木哲郎氏、脚本はアニメで設定統括を担当した笠岡淳平氏、キャラクター原案は美樹本晴彦氏、音楽は澤野弘之氏とアニメと同じスタッフが関わっています。

ストーリーとキャラクターの育成、ギルド、PVPなど様々な要素が楽しめる本作。ともすれば「ストーリーをどこまで進めたっけ?」となりがちですが、ホーム画面には現在進行中のクエストへのガイドボタンが付いているので迷わない

■物語が熱い
アニメから3ヶ月後の「中ノ国」という新しい舞台で、要(かなめ)、葉矢(はや)、千尋(ちひろ)の新メインキャラクター3人を中心とした物語が動き出します。3人はそれぞれが辛くて苦い過去を持っており、カバネに襲われたところをアニメ版の主人公・生駒(いこま)とヒロイン・無名(むめい)に助けられるところから幕が上がります。


1話ごとに1~3枚ほどのスチール画像が用意されている。原画担当者が下絵を描き、彩色担当者が色を塗り、撮影担当者がさらに仕上げるという力の入れよう

物語の始まりでは、守りたかった者を守れなかったトラウマから、自らの命を軽んじてでも仲間を守ろうとする要のように、危うさが垣間見られる3人を、成長した生駒や無名がサポートしていく構図になっています。序章を除けば1章につき8話ほどの構成で、配信開始時には7章まで公開される予定。その後は1ヶ月に1章のペースで追加されていく予定です。さらに、メインクエスト(史伝)のほかにキャラクターを掘り下げるクエスト(列伝)もあるので、物語だけを見ても相当な密度です。


■バトルが熱い―バフ・デバフのスキルが重要!
最高5人までキャラクターを編成してバトルに臨むことができます。戦闘はオートで進行しますが、キャラクター固有のスキルを発動するタイミングや、どの敵を先に攻撃するかのロックオンなど、プレイヤーの判断が戦局を左右します。

とくに本作においては味方のステータスをアップする「バフ」、敵のステータスをダウンさせる「デバフ」のスキルが重要になってきます。例えば、敵全体の防御力をダウンさせるスキルを発動した後に、別キャラクターの敵全体に攻撃力の○%のダメージを与えるといった組み合わせを狙えるわけです。

スキル発動時にはアニメーションが流れる

キャラクタースキルは1体につき「アクティブスキル2個」「パッシブスキル1個」が固定で付いていて、スキルをレベルアップさせることで能力がさらに強化されます。その他、装備品によるパッシブスキルが付与されるため、キャラクターのスキルによる編成だけでも、アタック重視、防御重視を除いて、開発が想定できているだけで30通り以上の編成パターンがあるそうです。

画面下のHPゲージ(緑の横棒)の上にある青いマークがバフ、下に大きなオレンジマークがスキル発動ボタン。スキルはそれぞれ使用可能になるまでのチャージ時間が異なる

また、バトルではキャラクターごとのモーションが用意されていて、画面から飛び出すような勢いで動き回るのも見応えがあります。

◆捨てキャラ一切無し!武士Aだって星6に育成できる


■現時点で総勢80人オーバーのキャラクター
アニメに登場したキャラクターはもちろん、ゲームから新登場するキャラクターが盛りだくさん。現時点で80人以上のキャラクターが開発されているようで、ストーリーに合わせて順次、実装されていきます。最初に登場した際、三河武士Aとしか表記されなくても、後に名前が判明するキャラクターもいるそうです。キャラクターランクは星3~6まであり(ただし、要、葉矢、千尋の3人だけは星1から)、最終的に星6にまで育成することができます。

■ガチャ


キャラクター1体につき、星3~6までの段階がガチャに実装されているわけではなく、無名であれば星5だけがガチャに実装されています。ただし、同じキャラクターでも姿やスキル違いの別バージョンも用意されており、その場合は違うレアリティーで実装されています。これは早くも水着の無名が楽しみだぞ(気が早い)!


■キャラクター育成は納得いくレベルまで育てるのに通常1ヶ月はかかる!?


キャラクターのレベルUPにはクエストクリアで得られる経験が、レアリティーUPにはキャラクター昇格素材が必要です。開発スタッフによれば、キャラクターを星6に昇格させ、レベルをマックスにするのにおよそ1ヶ月かかる見込みだそうです。


また、キャラクターには武器と防具を着用させることができ、こちらは設計図と制作素材を入手することで作成可能。武器・防具にはスキルが付けられるのですが、こちらのスキルが「ランダム付与」になっているので、ユニークスキルなどを引き当てるのは完全に運任せになります。


武器・防具ともに星6になれば、スキル付与素材を消費することでスキルの付け替えができるため、納得いくまで何回でも繰り返すユーザーが出てくると思われます。星1の武器と防具にユニークスキルが付く場合もありますが、どんな武器・防具も星6までレベルアップさせることができるので安心です。

メインクエスト攻略のほか、やりこみ要素の腕試し(PvP)や樹海踏破、組合(ギルド)の対高レベルBOSS戦に向いたスキルも当然あるでしょうから、ある意味ではキャラクターガチャよりも追求するユーザーは増えそうです。


とくに防具設計図は後述する融合群体に勝利(「組合(ギルド)」の高レベルBOSS戦)でしか基本的には入手できないので、キャラを強くするうえで重要度が高いです。ちなみに、武具と防具を納得いく仕上がりにするまでにそれぞれ1ヶ月くらいを見込んでいるとのことでした。

「腕試し(武器設計図入手可能)」AIが全プレイヤーのデータを読み込んで、ランダムに選んだパーティーと対戦する。週間・月間ランキングがあり、上位に入るほど良い報酬が得られる

「樹海(キャラ昇格素材・装備制作素材入手可能)」踏破目指して挑戦できるダンジョン

◆「探索」では、育成のための経験値や素材集め、「組合(ギルド)」による高レベルBOSS(融合群体)戦が楽しめる



本作ではストーリーと探索の大きく分けて2パートに別れています。ストーリーを楽しむのが史伝や列伝のクエストだとすれば、育成や他ユーザーとの交流を楽しむのが探索です。

■駅ごとにある商店や駅くじに注目!


探索では土地ごとにある駅を回っていきます。駅ごとにアイテムが入手できる商店があり、中にはその商店限定のものもあるので、「御用承り処」でカバネ討伐依頼を果たすことで入手できる駅専用チケットを貯めて交換しましょう。

交換できるアイテムには限りがあるので、チケットが余った場合は「駅くじ」でガチャを回します。駅ごとに用意された限定アイテムが当たり、とくに入手しづらい武器や防具の設計図がここで手に入るのは見逃せません。

また、駅から駅に移動するのに行動力ポイントを失いますが、一度行ったことのある駅であれば、ポイントを消費せずに瞬間移動することができます。

■組合(ギルド)による融合群体(高レベルBOSS)バトル


本作のマルチプレイならではの楽しみ方が「組合(ギルド)」の結成と所属。ユーザーは1人で組合を結成することもできますし、すでにある組合に参加することもできます。最大30人までの組合では、掲示板を通して他ユーザーと情報交換などの交流、醍醐味である融合群体(高レベルBOSS)とのレイドバトルに参加することができます。


融合群体(高レベルBOSS)は作中において一種の天災のようなもので、組合に所属する全ユーザーが団結しなければ倒すのが難しい敵です。組合に所属するプレイヤーが一定数の行動ポイントを消費することで(皆がたくさん遊ぶと)、わずかな間だけ出現します。


この間に全プレイヤーがそれぞれのパーティーを編成し、戦闘を始めるとカバネが現れます。このカバネの攻撃に耐えていると、一定時間ごとに駿城がBOSSへ砲撃してくれます。BOSSのHPはこの砲撃でしか削れないので、如何にしてカバネの攻撃を凌ぐかが大事になってきます。また、一度負傷になったキャラクターはレイドバトルに限って毎日0時にならないと負傷から復帰できません。まんべんなくキャラを育てておくことで、より一層貢献できるでしょう。寄付を通して駿城を強化しておくことも勝利への近道です。


見事にBOSSを倒すことができれば報酬ゲット。貢献度の高さに比例してレアな防具設計図など豪華アイテムがもらえます。また、入手した金符を使って、交換所で武器設計図などのアイテムを入手することも。リターンがかなり大きいので、組合での勝利を重ねることが快適なプレイライフに直結しそうです。


ここで報酬を全て独り占めするという考えから、「1人だけで組合を結成して、全星6パーティー組める戦力でローテーションしながらBOSSと戦えばいいのでは?」と思いついた筆者。ただネックなのが、キャラクター1体の育成と武器・防具を用意するのに通常、それぞれ1ヶ月はかかるということ。うーん、課金すれば時間短縮できるかも…。



原作ファンが喜んでくれる「熱い」ゲームを届けたい。流行している3Dではなく、アニメーションでの表現を徹底的に追求したことからもその姿勢がうかがえます。一方で、新メインキャラクター3人が中心となるストーリーなので、原作を知らないユーザーもキャラクターと同じ目線で物語の世界観を一から知ることができる配慮がされています。まとめると、「重厚なストーリーと熱いキャラの活躍を堪能できるゲーム」です。

公式サイト

※ゲーム画面は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合があります。

(C)カバネリ製作員会
(C)DMM GAMES / TriFort.Inc, All Rights Reserved.

《乃木章》

現場に足を運びたい 乃木章

フリーランスのライター・カメラマン。アニメ・ゲームを中心に、親和性のあるコスプレやロリータ・ファッションまで取材。主に中国市場を中心に取り上げています。

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