◆尖閣沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船と衝突
9月7日、沖縄・尖閣諸島沖の日本領海内で、中国の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突する事件が発生。同船の中国人船長が公務執行妨害の容疑で逮捕されますが、那覇地検は「日中関係を考慮」して処分保留で釈放しました。その後、海上保安庁が撮影した衝突時の映像がYouTubeに流出。瞬く間にネット上に広まり、世論が沸騰することとなりました。
◆小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶり帰還
2003年に日本の宇宙科学研究所(ISAS)が打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」が、7年にわたる宇宙の旅を終えて地球に帰還。地球と火星の間にある小惑星「イトカワ」の微粒子の回収に成功しました。数々のトラブルやピンチを乗り越えての帰還は感動を呼び、映画やアニメにもなるなど一大ブームを巻き起こしました。
◆FIFAワールドカップ南ア大会などが開催、大相撲は不祥事が相次ぐ
FIFAワールドカップ南アフリカ大会でサッカー日本代表が16強進出。バンクーバーで開かれた冬季オリンピックでの日本人選手の活躍や、高橋大輔選手と浅田真央選手の世界フィギュアスケート選手権優勝なども話題となりました。
一方、大相撲は不祥事が続発。2月に横綱・朝青龍が知人に暴行した事件の責任を取る形で引退を表明します。さらに6月11日、現役力士や親方らの野球賭博関与が発覚。大関の琴光喜と大嶽親方が解雇されたほか、多数の力士・親方が謹慎処分となりました。事件を重く見たNHKはこの年の名古屋場所の生中継を中止。千秋楽の天皇賜杯授与も自粛となるなど異例の事態になりました。
◆2010年のおもな流行
ヒット曲:『ヘビーローテーション』(AKB48)、『Troublemaker』(嵐)、『ありがとう』(いきものがかり)、『トイレの神様』(植村花菜)
映画:『アバター』(公開は2009年12月)、『借りぐらしのアリエッティ』、『涼宮ハルヒの消失』
マンガ:『ハイスコアガール』(押切蓮介)、『ヒナまつり』(大武政夫)、『となりの関くん』(森繁拓真)
テレビアニメ:『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、『けいおん!!』(第2期)、『Angel Beats!』、『四畳半神話大系』
2010年はこのような年でした。それでは、この年を飾ったゲームを紹介していきましょう。
ポケットモンスター ブラック・ホワイト
発売日:2010年9月18日
機種:ニンテンドーDS
発売元:ポケモン
2010年最大のヒット作です。4年ぶりとなる完全新作の『ポケモン』ということで発売前から注目度は絶大。国内累計出荷本数554万本、世界では1552万本(※1)を記録する、すさまじいヒットとなりました。
156種類もの新ポケモンの登場が話題となったのはもちろんですが、3匹のポケモン同士で戦う「トリプルバトル」や、『ダイヤモンド・パール』などとの連動を可能にする「ポケシフター」、季節の変化によって出現するポケモンが変化する四季の概念の導入など、多彩な新機軸の数々も注目を集めました。
さらに、全国のプレイヤーと自由に戦える「ランダムマッチ」が搭載。見知らぬ相手とのバトルが可能になり、多くのプレイヤーたちがオンライン対戦を楽しむようになりました。ウェブサイトと連動した新サービス「ポケモングローバルリンク」も評判となり、2年後に続編となる『ブラック2・ホワイト2』も発売されるなど長く愛される作品となりました。
ちなみに、個人的にうれしかったのがゲーム中の表示を切り替える「漢字・ひらがな」モードの存在です。「漢字」と「ひらがな」のいずれかを選択できるというもので、かつて『ポケモン』にハマった世代も楽しめるようにという開発陣の配慮でしょう。やはり大人には漢字表記のほうが読みやすく、大変ありがたかったと記憶しています。
※1:数字はいずれも一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会発行の『2020 CESAゲーム白書』より
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モンスターハンターポータブル3rd
発売日:2010年12月1日
機種:プレイステーション・ポータブル
発売元:カプコン
ご存知、『モンスターハンターポータブル』シリーズの第4作目です。こちらも発売日に各量販店で行列ができるなど一大人気となり、PSPの歴代トップとなる国内累計出荷本数490万本を記録しました。
一番の見どころは、やはりパッケージにもなっているジンオウガの登場でしょうか。雷光を帯びたその姿はカッコイイのひとこと。対戦時に流れるBGMも非常に聞き応えがあり、シリーズでも屈指の人気モンスターとなりました。そのほかアマツマガツチ、ウルクススなどのモンスターが初めて登場。和風テイストの新拠点「ユクモ村」や新フィールド「渓流」も話題になりました。
シングルプレイの際に連れていけるオトモアイルーが2匹になったことも、大きな要素のひとつと言えます。アイルーの武器や防具を生産したり、装備を変更したりすることも可能となり、シングルでの遊びやすさが向上。協力プレイの面白さはもちろんですが、シングルでもさらに楽しめるようになりました。
かくして本作は国民的人気ゲームとなり、「日本ゲーム大賞2011」年間作品部門の大賞を獲得しました。のちに画像をHD化した『モンスターハンター ポータブル 3rd HD Ver.』もプレイステーション3で発売されています。
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レッド・デッド・リデンプション
発売日:2010年10月7日
機種:プレイステーション3、Xbox360
発売元:テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
20世紀初頭のアメリカを舞台に孤高のガンマン、ジョン・マーストンの活躍を描いたオープンワールド型のアクションアドベンチャーです。開発を手掛けたのは『グランド・セフト・オート』シリーズでおなじみのロックスター・ゲームス。同社ならではの自由度の高さやゲーム機のスペックをフルに活かした圧倒的グラフィック、シリアスかつハードなストーリーなどが受け、多くのゲームファンの支持を獲得。特に欧米での人気はすさまじく爆発的ヒットとなりました。
もっとも目を引いたのが、西部開拓時代のアメリカをとことんまで再現した映像です。眼前に広がる荒涼とした荒野、往来を行きかう馬や馬車、町にたむろするアウトローたち。登場人物もいかにも無法の時代を生きてきたような、ひとクセもふたクセもある者ばかりで、細部まで作り込まれた西部劇そのままの世界に誰もが引き込まれました。
ボリュームも驚異のひとこと。手配中の賞金首を捕えて報酬を得る、さまざまな人からの依頼をこなす、荒野に生息する野生動物を狩る、財宝探しに挑戦するなど、やれることが非常に多く、西部劇の世界を自由に楽しめるようになっていました。瞬間的に時間の経過をスローにする「デッドアイ」というシステムを駆使してのガンアクションもスリリングのひとこと。すべてがハイクオリティで、今プレイしても十分楽しい傑作中の傑作です。
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