『ウマ娘』応援ミッション開催中!春の最強マイラー決定戦「安田記念」の歴史&歴史的マイラー・タイキシャトルを紹介【特集】

上半期の最強マイラー決定戦開幕!

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『ウマ娘』応援ミッション開催中!春の最強マイラー決定戦「安田記念」の歴史&歴史的マイラー・タイキシャトルを紹介【特集】
『ウマ娘』応援ミッション開催中!春の最強マイラー決定戦「安田記念」の歴史&歴史的マイラー・タイキシャトルを紹介【特集】 全 19 枚 拡大写真

Cygamesが手掛ける育成シミュレーション『ウマ娘 プリティーダービー』。サポートカードなど豪華報酬が入手できる新ストーリーイベント「花咲く乙女のJunePride」も開催中で、ますます盛り上がっています。

現在ゲーム内では「春のGIキャンペーン第2弾」のラストを飾る“安田記念応援の期間限定ミッション”を開催中。対象レースの第71回「安田記念」(東京競馬場・芝1600m)は、2021年6月6日15時40分発走です。

本レースの1番人気は、ここまでGI5勝(うちマイル戦4勝)で「安田記念」連覇を狙う4枠5番“グランアレグリア”。一昨年の「朝日杯フューチュリティステークス」を制した1枠1番“サリオス”、2019年最優秀短距離馬5枠8番“インディチャンプ ”なども要注目。前走「NHKマイルカップ」を制し、(「安田記念」名義から)史上2頭目の3歳馬勝利を狙う8枠13番“シュネルマイスター”にも期待がかかります。

上半期ナンバー1マイラー決定戦とも言われる「安田記念」。ウマ娘では“バンブーメモリー”、“オグリキャップ”、“タイキシャトル”、“アグネスデジタル”、“ウオッカ”が勝利しています。

本稿では、その名称が日本競馬史の偉人に関連する「安田記念」の歴史を紹介。1998年の第48回「安田記念」に勝利したマイルの王者“タイキシャトル”の足跡についても紹介していきます。

その名は日本競馬界の偉人から!安田記念の成り立ち

「安田記念」の前身である「安田賞(1957年まで)」が創設されたのは1951年7月1日のこと。創設時は3歳馬を対象としたハンデキャップ競争であり、1984年のグレード制導入でGIになった際には4歳以上の定量レースに変更されました。1996年には参加条件を3歳以上に変更。開催期日や参加条件など、多くの変化を経て今の上半期ナンバー1マイラー決定戦の立場になった歴史あるレースです。

レースの冠名は、明治から昭和にかけて日本競馬界を支えてきた「日本競馬の父」こと安田伊左衛門氏に由来しています。安田氏は1872年生まれ。幼い頃から馬好きで知られ陸軍でも騎兵隊として参加、この時期から「日本の馬を改良すべき」という信念を持ち始めたと言われます。

1906年には東京競馬会を設立。同年に日本人の手による初の馬券販売ありの競馬が行われ、成功を収めています。しかし、1908年に賭博性などを理由に政府が馬券禁止を決定。安田氏は1910年の東京競馬倶楽部設立、1912年の衆議院議員選挙当選などを経て1923年に(旧)競馬法を成立、馬券販売再開を実現させたのでした。

また、安田氏は1932年に「東京優駿大競走(後の日本ダービー)」を創設。1936年に誕生した日本競馬会では、今の「オークス」「皐月賞」「菊花賞」「桜花賞」などの創設に関わってきました。1951年には、安田氏の功績を称えて「安田賞」が設立、1958年に安田氏が亡くなったことで名称を「安田記念」に変更したのです。ここで紹介した安田氏の功績はほんのごく一部ですが、安田氏が日本競馬史に与えた影響は計り知れません。

2020年の安田記念。
JRA公式サイトより画像引用。

ちなみにその「安田記念」は荒れるレースとしても知られています。ここ10年(2011年から)の結果で言うと1番人気が勝利したのが3回、7番人気以下の馬の勝利が4回。2番人気の馬が連に絡んだのは、2012年に“ストロングリターン”が勝利したただ1回のみです。

春のマイラー決定戦!安田記念激闘の歴史

ここでは、ウマ娘のモデルになった競走馬のレース映像を振り返ります。

第39回(1989年)勝馬:バンブーメモリー

10番人気だった“バンブーメモリー”が素晴らしい末脚を見せて勝利。生まれつき蹄が弱く、デビュー以来ダート戦を中心に走ってきた“バンブーメモリー”ですが、5歳春からは芝を中心に転向。前走「シルクロードステークス」からの連闘という条件で見事な勝利をあげたレースです。

その後“バンブーメモリー”は重賞戦線で活躍。1990年「スプリンターズステークス」ではコースレコードで勝利しています。なお、安田記念に連闘して勝利というのは2018年勝馬“モズアスコット”も達成しています。

第40回(1990年)勝馬:オグリキャップ

“オグリキャップ”が直線で先頭に立ち、そのまま他の馬を寄せ付けず2馬身差を付けてコースレコードを達成して勝利。このレースでは、“ヤエノムテキ”が2着になっています。

“オグリキャップ”は「安田記念」から「有馬記念」まで幅広い距離のGIレースを勝利しているため、(長距離Bですが)ウマ娘でも適正距離で表現されていますね。

第53回(2003年)勝馬:アグネスデジタル


“アグネスデジタル”が外から差し切って休養を挟んだ1年4ヶ月ぶりの勝利。2001年から続いた芝・ダート・海外などのレースに挑み続けた疲労による身体不安を解消するために1年間の休養、復帰後1レースを挟んでの見事な勝利は“オグリキャップ”のコースレコードを上回る13年ぶりの記録でした。

第58回 (2008年)勝馬:ウオッカ


第59回 (2009年)勝馬:ウオッカ

2008年は“ウオッカ”のおよそ1年ぶりとなる勝利。2009年は1番人気を背負い、同じくダービー馬の“ディープスカイ”と競り合って連覇を達成しています。“ウオッカ”は2009年「安田記念」の勝利時に「牝馬としてGI・JpnI6勝」「海外を含む獲得賞金が10億円を超える」などの記録を達成しています(生涯成績はGI・JpnI7勝、獲得賞金13億3356万5800円)。

そして「安田記念」に勝利したウマ娘モデルの競走馬、それが今回紹介する“タイキシャトル”です。

アメリカ生まれの最強マイラー・タイキシャトル!

“タイキシャトル”は1994年3月23日にアメリカ誕生。海外の良血馬の血統として生まれ、1歳時はアイルランドで育つという経歴です。1996年に日本でのデビューが決まったものの、脚部不安や2度のゲート試験失格などさまざまな要因でデビューが遅れてしまいました。

結局1997年4月の遅れたデビューとなったものの、デビュー戦からオープンまで3連勝。4戦目の「菩提樹ステークス(2001年を最後に廃止)」で惜しくも2着になったものの、次走GIII「ユニコーンステークス」に勝利、ここから怒涛の連勝が始まります。1997年は「マイルチャンピオンシップ」「スプリンターズステークス」に勝利、JRAの最優秀短距離馬を受賞しています。

1998年は蹄の問題などを含めて休養をはさみ、5月にGII「京王杯スプリングカップ」へ出走。前年に同じ大樹ファームの“タイキブリザード”が記録したレコードタイムを更新する勝利をあげ、いよいよGI「安田記念」へ挑むことになります。

第48回「安田記念」が行われたのは1998年6月14日のこと。東京は梅雨の時期も相まって前日から断続的に雨が降り続き、芝の状況は「不良」でした。1番人気だった“タイキシャトル”はこれまで良馬場のみ出走していたため馬場に不安を抱かれましたが、レース結果は2馬身差を付けて見事な勝利。この勝利で、かねてから構想していた海外挑戦が決定的になりました。

そして挑んだフランスのマイルGIレース「ジャック・ル・マロワ賞」。直線1600メートルというコースに臆することもなく、鞍上の岡部幸雄 騎手の見事な仕掛けにより勝利を達成しました。前週に“シーキングザパール”が同じくフランスのGI「モーリス・ド・ギース賞」を制していたことで、日本競馬からの刺客がフランス競馬GIで2週続けて勝利するという偉業を達成したのです。


帰国後は11月の「マイルチャンピオンシップ」で5馬身差を付けて勝利し、引退レースとなった「スプリンターズステークス」で3着。これが“タイキシャトル”唯一の連対を外したレースとなったのでした。生涯成績は13戦11勝、史上初となる短距離・マイル路線の年度代表馬などの賞に選ばれています。1999年にはJRA顕彰馬に選出、その功績が称えられることになりました。

引退後は、種牡馬として父馬・母父馬としてGIレース勝利場などを産出するなど活躍。2017年に種牡馬を引退し、現在は北海道のヴェルサイユファームにて引退馬生活を送っています。引退馬協会では、現在一緒の牧場で暮らしている“メイショウドトウ”との元気な姿を確認することもできますよ。

元気いっぱいアメリカ娘!ウマ娘タイキシャトル


『ウマ娘 プリティーダービー』の“タイキシャトル”は、アメリカ生まれのカウガールスタイルで登場。本作ではデビューに遅れるということはなく、しっかりとメイクデビューに登録できます。

序盤の目標レース「シンザン記念」「NHKマイルカップ」は、3歳を対象としたレースのため、遅いデビューだった“タイキシャトル”の史実で出走不可能のレース。ちなみに、1997年の「シンザン記念」「NHKマイルカップ」で勝利したのは、後に2頭でフランス競馬界を勝利した、あの“シーキングザパール”です。この目標レース設定は、おそらく狙ってるんでしょうね。

目標レース4戦目の「ユニコーンステークス」からは、実際の“タイキシャトル”が走ったレースを中心に展開。シニア級で挑む「安田記念」は馬場は不良です。シニア級では「スプリンターズステークス」「マイルチャンピオンシップ」の順で挑むことになります。これは、“タイキシャトル”が実際に走った1998年「スプリンターズステークス」が12月開催で、2000年から秋開催に変更されたことによる順番の変化です。

デビュー戦がダートなのも歴史通りですね。


また、“タイキシャトル”が挑んだ海外レースに関して育成イベントでは一切登場しません。代わりに“サイレンススズカ”が香港に挑み、成長していくのを見守るイベントが登場。1994年生まれの同期である“サイレンススズカ”のイベントで海外挑戦という物を消化しているのかも知れませんね。

“タイキシャトル”育成イベントの重要な目標である「年度代表ウマ娘」。イベントでクラシック級で“エアグルーヴ”が獲得するのは、1997年の年度代表馬であることから。いくつかの印象的な出来事などはしっかり再現しつつ、遅いデビューで挑めなかったレースへのif展開などを描写しているのがウマ娘“タイキシャトル”のストーリーですね。



そんな“タイキシャトル”の固有二つ名は「最強マイラー」というもの。取得条件は「ユニコーンS、安田記念を含むマイルの重賞で5勝以上し、うち1勝以上は天候(雨)で勝利かつ、マイルCSを5バ身差以上で勝利する」で、比較的取得しやすい二つ名です。

安田記念出走馬『ウマ娘』ピックアップ!

それでは、2021年6月6日に開催される第71回「安田記念」から『ウマ娘』関連馬の紹介です。

◆6枠9番トーラスジェミニ(母の父:マンハッタンカフェ)

父:キングズベスト 母:エリモエトワール

“トーラスジェミニ”は、前前走「東風ステークス」で勝利。ここまで重賞勝利はないですが、マイル戦を中心に経験を積んでいます。乗り替わりとなる戸崎圭太騎手は、これまでGI8勝。2011年には「安田記念」の勝利も記録している経験豊富なジョッキーです。

母の父“マンハッタンカフェ”は「菊花賞」「有馬記念」「天皇賞(春)」と長距離を得意としていた競走馬。フランスの「凱旋門賞」にも挑戦しています。種牡馬としては「NHKマイルカップ」から「天皇賞(春)」まで、幅広い距離のレースを勝利した産駒を多く輩出しています。


ここまで「安田記念」の歴史と、偉大なマイルの王者“タイキシャトル”の足跡を紹介してきました。“グランアレグリア”による連覇達成なるか、要注目のレースです。

『ウマ娘 プリティーダービー』の“安田記念応援の期間限定ミッション”は、6月7日4時59分まで開催。対象レースは「マイラーズカップ(シニア級4月後半)」「京王杯スプリングカップ(シニア級5月前半)」「安田記念(クラシック級・シニア級6月前半)」です。

第71回「安田記念」(東京競馬場・芝1600m)は、2021年6月6日15時40分発走予定です。


《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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