31年ぶり『アクトレイザー・ルネサンス』はどう変わった?オリジナル版と画像比較【特集】

31年ぶりリマスターは要素が大幅増加!

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31年ぶりリマスター『アクトレイザー・ルネサンス』はどう変わった?オリジナル版と画像比較【特集】
31年ぶりリマスター『アクトレイザー・ルネサンス』はどう変わった?オリジナル版と画像比較【特集】 全 60 枚 拡大写真

スクウェア・エニックスは、クリエイション・アクション『アクトレイザー・ルネサンス』をPC/PS4/ニンテンドースイッチ/iOS/Android向けに2021年9月24日リリースしました。


本作は、スーパーファミコン向けに1990年発売された『アクトレイザー』のリマスター作品。プレイヤーは神様となり、地上を魔物がはびこる世界にした魔王サタンを倒すのが目的です。横スクロールアクションと街づくりのクリエイション2つのパートをプレイすることになります。


リマスター版では、オリジナルの『アクトレイザー』をベースにグラフィックの刷新。アクションパートとクリエイションモードそれぞれに新システムがくわえられたほか、人間たちの物語を大幅に強化する新たなストーリーなども追加されています。また、BGMは古代祐三氏による全曲アレンジ&新規楽曲と非常に豪華です。



本稿では、30年以上の時を経て復活したリマスター版とオリジナル版の各種要素を比較していきます。弊メディアでは、序盤のプレイレポートも掲載中です。


画像はリマスター版→オリジナル版の順番です。

31年ぶりに神様が帰還!もちろん名前は……。


本作の舞台は、魔王サタンによって荒廃して魔物たちがはびこる世界。プレイヤーである「神」はかつて魔王サタンとの戦いに敗れ封印、蘇ったばかりでその力を失っている状態です。神の目的は魔王サタンを倒し、この世界に平和を取り戻すこと。そのために人々を地上に増やし、信仰心を得て本来の神としての力を取り戻さなければなりません。


まずはプレイヤーの名前を決定する必要があります。決定したプレイヤー名はお付きである天使に「〇〇様」と呼ばれるものです。名前を「貴」にすることで、オリジナル版『アクトレイザー』でもお馴染みの「天使に貴様と呼ばれる神様」になります。オリジナル版では天使はひらがなでしたが、本作では漢字も使用されているため「」にするのがポイントですね。


OPムービーでもわかりますが、リマスター版では神様と天使のグラフィックが大幅に刷新。リマスター版の天使はとても整った顔立ちになっているため、なんだか「貴様」と呼ばれることで何かしらのプレイ感が増したような気がしますね。


しかし生意気だがかわいな天使。

神様が強い!進化したアクションパート!


本作の基本的な流れは「アクションパート(Act1)→クリエイションパート→アクションパート(Act2)」というもの。アクションパートでは、地上にある「神の石像」にプレイヤーである神様自身が降臨して戦うことになります。ステージは横スクロールアクションで、最後に待ち受けるボスを倒せばクリアです。


プレイヤーの攻撃方法は剣とステージが進むと習得できる魔法。リマスター版では方向キーと攻撃ボタンで新たに「斬り上げ」「叩き斬り」などの特殊攻撃が可能で、状況に応じた攻撃や強力なコンボが可能になりました。新アクション「バックステップ」なども追加され、神様のアクションが大幅に増加されています。


そのほか新たな魔法なども追加されているほか、ステージ内で敵を倒したり物を壊して拾える「結晶」を拾うことで神様の能力は大幅に増加。オリジナル版では画面をスクロールすることで敵が復活していましたが、リマスター版では結晶を拾いやすくなるためか、そのシステムはなくなっていますね。助かります。


リマスター版の神様は、オリジナル版よりもかなり強くなっています。オリジナル版の神様は「ジャンプの制動が効かない」「ジャンプ攻撃は上昇中しか出せない」「だいたいの地形罠や沼に当たると即死」など、かなり制限された戦いを強いられていました。また、ステージもオリジナル版は長い上に即死罠が満載という凶悪な物ばかりでした。もう「空中で攻撃を喰らうとノックバックで即死確定」な神様はいないのです。


昔の神様はトゲや沼に落ちれば即死でした。

クリエイションパートは要素が大幅増加!


さて、無事に最初の戦いを制することでフィルモアにも人が住めるようになりました。ここからは人々を導くクリエイションパートが始まります。クリエイションパートは、時間の経過とともに増えていく人々を魔物から守りながら発展させていくのが目的です。


神様の仕事は「街の発展の道筋を示す」「発展の妨げになる障害物を壊す」「土地を襲う魔物を天使で倒す」といったもの。リマスター版では新たに「魔群の侵攻」と呼ばれる、人々が魔物と戦うのを手助けするRTSパートが追加されています。そのほか、地域ごとのストーリーが追加されていたり、「英雄」と呼ばれる特別なキャラクターも登場することで、人々と神様の物語も大幅に強化されています。


また、街の様子もリマスター版で少し変化しており、オリジナル版は「家」「畑(荘園)」だけだった建築物に新たに「工場」が追加。建造物からは「資材」「りんご」「ポーション」「防衛柵」などのリソースが生産され、クリエイションパートで重要なリソースになります。天使もアドバイスしてくれますが「古い世代の建物は神の手で壊す」ことで、街の発展を促進することも重要ですよ。


そのほか、人々は「クエスト」の形で神様へ願う形式に変更。クエストクリアで信仰(経験値)や、英雄のレベルアップ用アイテムなどを獲得できます。また、オリジナル版では魔物が出現する「魔物の巣」は人々の手で簡単に封印できたのですが、リマスター版では人々が増えることでクエストが発生し、人々が巣を封印する際に神様が原因を断つアクションパートが追加されています。


クリエイションパートはオリジナル版と比べて要素がかなり増えています。しかし、決して『アクトレイザー』らしさは失っておらずオリジナルで発生するイベントや、隠しイベントなどもほぼ再現されていました。


オリジナル&リマスター版画像比較!


ここでは、オリジナル版『アクトレイザー』とリマスター版の各種場面をさらに画像で比較。オリジナル版の雰囲気を引き継ぎつつも、しっかりとパワーアップしている各種要素をご覧ください。


・天空城からの眺め


・ボスモンスター


・ピラミッド


そして、スーパーファミコンの機能のひとつだった「回転・拡大・縮小」機能を使用した演出をリマスター版でも取り入れているのはとても好印象。回転しながらだんだん近づいてくる地形を見ているだけでも『アクトレイザー』だと思えます。


アクションパートで魔法を複数持込可能になった、魔法を含む一部アイテムの入手順番が変わった、神様のレベルアップが人口数から信仰ゲージになったなど、いくつかの細かい変更点はあります。しかし、プレイしていてそこまで大きく違和感を感じることはありません。




ここまで、オリジナル版とリマスター版の違いや共通点など、さまざまな要素を画像で比較してきました。「Nintendo Direct」にて発表され即配信というサプライズだった本作ですが、間違いなく『アクトレイザー』の雰囲気をそのままに、さまざまな要素がパワーアップしている印象です。


個人的に少しだけ残念なのが、オリジナル版で人々が神に納めた「捧げ物を取る」というコマンドが撤廃されているという点。本作の神様はかなり過保護な存在なのですが、人々が捧げものを奉納する、神様はそれを受け取り、ときとして新たに人々に施すという一連の流れは好きだったんですけどね。


新たに追加された「英雄」の存在や人々のストーリーの追加はとても好印象。人々が神様の助けを借りながらも、後に自分たちの力で切り開いていこうとするさまざまなイベントは『アクトレイザー』という作品そのもののテーマとしても重要です。


それにしてもカサンドラの民は大きい。すごい。

『アクトレイザー・ルネサンス』は、PC/PS4/ニンテンドースイッチ/iOS/Android向けに配信中です。


※ UPDATE(2021/09/27 14:57):本文中の誤字を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございました。

31年ぶりリマスター『アクトレイザー・ルネサンス』はどう変わった?オリジナル版と画像比較【特集】

《Mr.Katoh》

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