全員同一人物!『神宮寺三郎』シリーズの才媛・御苑洋子のキャラデザ七変化

さまざまなゲームに登場するヒロインたちの魅力をあらためて掘り下げていく連載企画「僕たちのゲームヒロイン録」。第12回は『探偵 神宮寺三郎』シリーズの御苑洋子を紹介します。

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全員同一人物!『神宮寺三郎』シリーズの才媛・御苑洋子のキャラデザ七変化
全員同一人物!『神宮寺三郎』シリーズの才媛・御苑洋子のキャラデザ七変化 全 6 枚 拡大写真
『探偵 神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK』公式サイトより
さまざまなゲームに登場するヒロインたちの魅力をあらためて掘り下げていく連載企画「僕たちのゲームヒロイン録」。第12回は『探偵 神宮寺三郎』シリーズの御苑洋子を紹介します。

ハードボイルドAVG『探偵 神宮寺三郎』シリーズに登場する御苑洋子は新宿歌舞伎町にある神宮寺探偵事務所に勤める唯一の助手で、6カ国語を使いこなす才媛です。依頼の捜査のみならず事務所では秘書のような役割もこなし、所長である私立探偵・神宮寺三郎を厚くサポートします。

2人の年齢が作中で描写されることはあまり多くはありませんが、2004年にPlayStation 2で発売された『探偵 神宮寺三郎 KIND OF BLUE』では神宮寺が32歳、洋子が26歳とされています。

今あらためて設定を確認すると「2人ともそんなに若いんだ!?」と感じますが、アニメ「機動戦士ガンダム」のランバ・ラルが35歳で、「サザエさん」のマスオさんが28歳であることを思うと、「ひと昔前の作品あるある」のひとつですね。

そんな年齢らしからぬ落ち着きをもった洋子ですが、一番の特徴は「作品によって別人かと思えるほどに見た目(キャラデザイン)が変わる」ことでしょう。複数のシリーズ作を遊ぶと「この人が洋子で、その人も洋子なの!?」と驚くこと請け合いです。

『探偵 神宮寺三郎 明けない夜に』より
『探偵 神宮寺三郎 キトの夜』より
『探偵 神宮寺三郎 亡き子の肖像』より

その変わりようはあまりに大きいので、「制作スタッフが変わったから」などというようなネガティブなイメージを伴うものではなく、意図的にそうしているものと考えられます。加えて『神宮寺』シリーズそのものが「テレビの単発スペシャルドラマシリーズ」のような構成にもなっていますので、筆者は洋子が七変化する理由を「作品ごとに洋子を演じている女優が異なるから」だと脳内解釈して楽しんでいます。(※あくまで筆者の楽しみ方で、公式設定ではありません)

さて、本シリーズは過去作のリメイクをのぞいても20近くの作品がリリースされており、それだけ続けば神宮寺と洋子の間には上司と部下、所長と従業員という言葉では片づけられない深い信頼や絆、思いやりがあるのがおのずと見て取れます。しかし、彼らはこの関係を崩そうとしません。

そんな2人の出会いは1998年に発売された『探偵 神宮寺三郎 夢の終わりに』で描かれています。出会いの地はニューヨーク。麻薬中毒者でもあった洋子の恋人が我を失って彼女を人質に取り、神宮寺はそれを止めるべくやむを得ず銃を向け…とあまりにものっぴきならないものでした。

その男性は錯乱したまま崖から飛び降りて自ら命を絶ってしまうのですが、神宮寺は自分が殺したようなものだと自分を責め続けています。また、洋子にとっても、重度の麻薬中毒者であったとはいえ神宮寺は「恋人の仇」とも言える存在です。この出来事が楔になって、2人の関係性を「上司と部下」に留め続けているわけです。うーん、もどかしい!

ちなみに、2012年に3DSでリリースされたシリーズ25周年記念作品『復讐の輪舞』の公式サイトではさまざまなシリーズ作のメインビジュアルが壁紙として配布されており、洋子のデザインの変遷の一端を楽しめます。

筆者は近年の作品だと『プリズム・オブ・アイズ』収録の『死者に捧げる石』で髪をかき上げる姿、以前の作品も含めるなら『赤い蝶』と『灯火が消えぬ間に』が推しの洋子です。「推しの洋子」という表現が成り立ってしまうところが、彼女の魅力のユニークさですね。


2022年3月末、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは定額制ゲームサービスであるPlayStation Plusの大幅リニューアルを発表し、後日始まる新サービスのひとつである「PlayStation Plus Premium」には初代PSやPS2、PSPのクラシックタイトル配信も含まれるとしました。本シリーズもそこに名を連ねてくれると遊びやすくていいなぁ、と願うばかりです。

神宮寺ではなく洋子が主人公を務めた『探偵 神宮寺三郎 死者に捧げる石』より
『探偵 神宮寺三郎 復讐の輪舞』の公式サイトで配付されている『赤い蝶』の壁紙

《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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