4月21日に発売を控えるスイッチ/PS4版野球ゲーム『eBASEBALLパワフルプロ野球2022』のメディア向け体験会が、4月5日に実施されました。
シリーズお馴染みの「サクセス」「栄冠ナイン」「パワフェス」といったモード、そしてどんな新要素が追加されたのでしょうか？そして22年ぶりに実装となる「イチロー」のステータスは？約5時間近くにも及んだそのレポートをお届けします。
◆今回のサクセスの舞台は「高校野球」
体験会で筆者がまずプレイしたのは、シナリオを進めながらオリジナル選手を作り上げる「サクセス」。
本作品のサクセスは「高校野球編」で、新シナリオとなる3種類のサクセス「パワフル高校 ライバルズ」「熱血きらめき アオハル学園」「千将高校 君がキャプテンだ！」の他、短時間で選手作成ができる「サクサクセス」も健在です。
前作『パワプロ2020』では、定番キャラクターの「矢部明雄」に、大谷育江さんのCVが付いたことが話題を集めましたが、本作では「猪狩進」「猪狩守」「早川あおい」など、ライバルキャラクター6名にも人気声優のボイスが追加され、よりイキイキとした掛け合いが楽しめます。体験会では3種類のサクセスをプレイすることができました。
■「パワフル高校 ライバルズ」
今回のシナリオの中で、もっとも取っつきやすいのが、先述のライバルたちが勢揃いする「パワフル高校 ライバルズ」。主人公はパワフル高校で甲子園優勝を目指します。
慣れ親しんだシステムながら、とにかく他校の歴代ライバルたちとのイベントが豊富で、時には彼らとも合宿でスペシャルタッグトレーニングができるなど、シリーズファンには堪らない内容となっています。
ちなみに筆者は初プレイで野手を育成。センス○型で始められたほか早々に「ダイジョーブ博士」と出会うという激アツ展開を迎えたものの、残念ながら実験は失敗に終わってしまいました。体力や経験点が大幅に下がってしまったので、リセットして再びチャレンジします。体験会と言えど妥協はできません。
やはりサクセスと言えば、気になるのがヒロインたち。本モードでは「絵空りぼん」「秋月三桜」「小井成タマモ」といった個性豊かなキャラクターが登場します。筆者はなかでもキャラクターが強烈な「小井成タマモ」ちゃんを恋人に選びました。気になるイベントについては、本稿では割愛させていただきます。……彼女の正体はいかに？（バレバレ）
※ヒロインたちは後述のアオハル学園でも登場
そして、やはり本サクセスで肝になってくるのはライバルたちとの一騎打ち。何かにつけて猪狩兄弟が勝負を挑んでくるので、文字通り何度も打ち勝たなければなりません。最終的には甲子園優勝＆ドラフト1位も果たし、★500越えの選手を育成できました。まったく初めてのプレイでこれなので、安定した選手作成ができるシナリオと言えそうです。
■熱血きらめき アオハル学園
次にプレイしたシナリオは「熱血きらめき アオハル学園」です。野球だけでなく、「青春」も両立したい主人公を操作するこのモードには「アオハルメーター」なるステータスが存在。このメーター内に、練習やイベントに応じてもらえる「きらめき度」「熱血度」を溜めていくことが重要な要素となっています。
きらめき度が最大になるとコツや評価が増える「きらめきFEVER」、熱血度が最大になると獲得経験値が増える「熱血FEVER」、きらめき度・熱血度が同時に最大になったときはその両方の効果が得られる「アオハルFEVER」が発生。
つまりFEVERを起こすタイミングに注意しながら進める必要があるのですが、これを野球練習と両立させるのが非常に難しく……「これが青春の忙しさか…」と実感させられます。学園祭に修学旅行……イベントがバリエーションに富んでいるのも、「アオハル学園」の魅力です。
■千将高校 君がキャプテンだ！
キャプテンとしてチームを甲子園優勝へ導く「千将高校 君がキャプテンだ！」には、従来のサクセスにはなかった、自身を中心とした「キャプテンサークル」と呼ばれるものが存在。
キャプテンサークルにチームメイトやマネージャーを配置し、配置したメンバーの「ポテンシャルスキル」で自身の成長を手助けしてもらいます。メンバーそれぞれに「おちゃらけ」「おっとり」といった性格があるため、キャプテンサークルに配属する際は、相性の良いメンバー同士を選択することが必要です。
新形式のサクセスということもあり、始めは右往左往。「千将高校」サクセスを開始するや否や突然、初対面（？）の矢部じい監督より「キャプテンをやるでやんす！」との指示が。
案内されるがままにキャプテンサークルにメンバーを配置してみましたが、ポテンシャルスキル重視でメンバーを配属すると相性が合わず、その逆も然りで、相性重視だと欲しいポテンシャルスキルのバランスが取れません。しかしそこが面白く、時間が経てば経つほど、相性やポテンシャルの最高値を確認することに没頭していました。数多の組み合わせが存在するため、自分好みのキャプテンサークルを作ることができそうです。
より遊びやすくなった「栄冠ナイン」
高校野球部の監督となり、甲子園常連校を目指す「栄冠ナイン」。”選んだ練習カードに表記された数でパネルを進んでいく”というシステムで、シミュレーションゲーム的な楽しみ方ができるモードです。
本作でよりバージョンアップを感じたポイントは“快適さ”。進行画面で選手の「成長レポート」を見ることができたほか、大会の組み合わせ抽選会に参加し、相手校の強さを事前に確認できるシステムが追加されていたため、よりプレイしやすくなっていました。イベント画面の進行速度もテンポアップしていたため、じっくり考えながらサクサクとプレイすることが可能に。
筆者も早速地元の高校を登録し、まずは1年目の夏に向けて猛練習。練習試合では2年山本が大活躍し、なかなか良いスタートを切ることができました。しかし夏の県大会1日目・第二試合で対決した土床工業に大敗。組み合わせ抽選会で前評判「E」が並ぶ中、土床工業の前評判が「C」ということは把握していましたが、まさかこれほどまでとは……。地元の高校ということもあり、体験プレイにも拘わらず謎に愛着が湧いてしまった筆者。自分のチームを甲子園へ導くのは、まだまだ先になりそうです。
なお、今作の「栄冠ナイン」では初搭載「秋の全国大会」も開催。筆者のように夏で上手くいかなかったとしても、秋に向けてもう一度熱くなれる展開も待っています。
◆轟ハルカの実況！更に賑やかになった「パワフェス」
数々の試合を勝ち抜き、グランドチャンピオンを目指す「パワフェス」。今作では、お馴染みの放送局「パワフルテレビ」とIT系新興企業「インフィネット」、2つの舞台で同時にパワフェスが行われるため、ゲーム開始時にどちらかを選択して出場します。インフィネットのパワフェスでは、初の女性実況アナ「轟 ハルカ」が実況。選手の能力に応じた理論派実況で、会場を盛り上げてくれます。
「パワプロテレビ」開催のパワフェス体験プレイでは、2回戦目に「するめ大学」と対決。試合序盤にホームランを打ち上げ、するめ大学と大きく点差を広げます。「これはいけるな…」と思っていた試合中盤から終盤、相手選手の連続タイムリーヒットでじわじわと点差を縮められ、9回裏でまさかの逆転。もっと多くのキャラクターと対戦したい！という思いもありましたが、断念せざるを得ず、今回は2回戦敗退という悔しい結果に終わりました。
なお、今作では新たに「スカウト機能」も追加されているため、チーム構成の自由度も上がっています。勝ち進んでいくことで、より多彩なチームを作ることができそうです。
◆イチローのステータスは？期待の「選手データ」
最後に筆者がチェックしたのは2022年版の「選手データ」です。当然、2022年の最新選手データが搭載されており、前作『2020』と同様に、2023年には無料アップデートを予定しています。
なかでも注目なのはレジェンドOB「イチロー」でしょう。同選手の国内版パワプロ登場は2000年7月に発売された『実況パワフルプロ野球7』以来、約22年ぶりとなります。一部OB選手は「アイテムショップ」から、ゲーム内ポイントと交換することで入手できますが、同じく「イチロー選手」も交換することでステータスの確認＆使用することができます。
気になるステータスは画像の通り。『パワプロ2020』や『パワプロ7』の影響で広く知られている「ABAAA」は、パワー以外がすべてSに（当時存在しなかった捕球は除く）。さらに2009年のWBCを彷彿させる「渾身の決勝打」という金特殊能力も保持しています。なお2015年のマーリンズ時代、メジャー初登板でMAX143キロのストレートやスライダーを投げたという実績については、本作には反映されていませんでした。
また同じく交換が必要となる選手として、2021年にメジャーMVPを獲得した「大谷翔平」選手。イチロー氏とともにメジャーで大活躍した「松井秀喜」氏、先述の『パワプロ2020』『パワプロ7』で、イチロー氏に次ぐ高いステータスを保持していた現埼玉西武ライオンズヘッドコーチ「松井稼頭央」氏については画像の通り。自分が好きな選手データを交換・閲覧することができるため、手に入れたい選手データに想像を膨らませるのも楽しいかもしれません。
◆新感覚・野球オンライン対戦「パワパーク」
今作初登場となる「パワパーク」にも注目です。他のモードで育てたオリジナル選手で、新感覚の野球オンライン対戦に挑むことができます。今回、同モードの体験プレイはできませんでしたが、複数のゲームで遊べることが発表されています。
発売日4月21日から搭載予定のアトラクション第一弾は「寿司サバイバル」。他のプレーヤーが作ったチームやプロ野球チームの乗ったお皿を選択し、出番試合を勝ち抜いていく対戦アトラクションゲームになっています。発売日以降のアップデートでは、オリジナル選手チームで64チームの頂点を目指す「パワフル・ロワイアル」や、鉛筆化した選手を転がして戦う「パワコロ・コロシアム」が順次搭載予定。今後のアップデート情報を待ちましょう。
前作から更にボリュームアップした『パワプロ2022』。システム面での改良もなされ、より遊びやすくなっていました。「何度だって、熱くなれる」というキャッチコピー通り、体験プレイでは何度も手に汗握る瞬間が。発売日が待ち遠しいですね。
本作の発売は4月21日。Nintendo StoreやPlayStation Storeで予約購入をすると、歴代オープニング曲やゲーム内アイテムといった早期購入特典を入手できます。ゲームの詳細情報は『パワプロ2022』公式HPをご覧ください。
一般社団法人日本野球機構承認 日本プロ野球名球会公認 日本プロ野球OBクラブ公認 プロ野球フランチャイズ球場公認ゲーム内に再現された球場内看板は、原則として2021年プロ野球ペナントシーズン中のデータを基に制作しています。
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