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6月11日から12日にかけて開催された「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2022(PJCS2022)」で、各部門のポケモンバトル日本一を決める戦いが繰り広げられました。そこで「レジギガス」がまさかの大活躍を披露したようです。
「レジギガス」の時代がやってきた!?
「レジギガス」は“レジ系”の王と呼ばれる伝説のポケモン。「シンオウ地方」においては大地を司るポケモンと呼ばれており、4メートルに迫る巨躯で大陸を引っ張って動かしたという伝説が語られていました。
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ポケモン界でも指折りの逸話を誇る一方、ゲーム内では「スロースタート」という露骨な弱点を背負わされ、アニメでは一度聞いたら忘れられないほど特徴的な鳴き声を披露。これによりファンの間では、ネタポケモン扱いされることもしばしば。ある意味人気とも言えますが…。
そんな評価を一変させる出来事が、「PJCS2022」で発生した模様。なんと、同大会のゲーム部門とカードゲーム部門で「レジギガス」が大活躍したのです。
「ポケカ」で巻き起こったシンオウ神話対決
現在の『ポケモンカードゲーム』では、「オリジンパルキアVSTAR」を主軸としたデッキが環境を席巻している様子。そのため「PJCS2022」のカードゲーム部門でも、ほとんどの選手が採用しており、ジュニアとシニアの両リーグでパルキアデッキが優勝を果たしています。
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その一方で、マスターリーグを制したのは、なんと「レジギガス」。このデッキの切り札となっている「レジギガス」は、拡張パック「タイムゲイザー」に収録されたもの。同カードの特性「こだいのえいち」は、自分のトラッシュからエネルギーを3枚まで選び、自分のポケモン1匹につけるという強力無比な効果を持っています。
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ただ、発動するには自分の場に「レジロック」「レジアイス」「レジスチル」「レジエレキ」「レジドラゴ」の全てが存在していなければならないという、高いハードルが存在。しかし、条件さえ整えてしまえば、もう勝利は目前です。
優勝者のヤマノタケル選手は、決勝戦で「レジギガス」デッキを根気強く展開し続けて「こだいのえいち」を発動。見事ササキヒロム選手のパルキアデッキを打ち破って、勝利を収めていました。
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なお、今回の「レジギガス」と「オリジンパルキアVSTAR」による一戦は、実質“シンオウ神話”だと話題に。「いやレジで優勝はすげえな」「レジギガスがシンオウ神話双璧のパルキア倒したって絵面がもうカッコいい」などと称賛の声が続出していました。
ゲームでもようやく脚光を浴びた「レジギガス」
そして、ゲーム部門のシニアカテゴリでも大きな注目を集めた「レジギガス」。ポケモンバトルにおいて、「レジギガス」はトップクラスの能力値を誇っているものの、特性の「スロースタート」によって攻撃と素早さが5ターンの間半減するという大きなデメリットを抱えています。
しかし、「レジギガス」を採用したヒライシタイゾウ選手には秘策がありました。それは、特性「かがくへんかガス」を持つマタドガスとタッグを組ませること。これにより、場のポケモンの特性が全て無効化されるため、「スロースタート」という名の足枷を取り払ってくれるのです。
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ヒライシ選手は実際に決勝戦の第3試合で、このコンボを発動。早々にダイマックスを発動して制圧を図っていきます。しかし、対戦相手のスギモトリキ選手が繰り出していたのはザシアン。すぐさまダイマックスに対して威力が倍増する「きょじゅうざん」を2回叩き込まれて、「レジギガス」は撃沈させられてしまいました。
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その後、エースを失ったヒライシ選手はそのまま押し切られてしまい、惜しくも敗退。準優勝という結果になりましたが、最後まで「レジギガス」を信じた“漢気”に「レジギガスすごかった…」「ヒライシタイゾウ選手マジでエンターテイナーすぎる」などと惜しみない称賛が送られていました。
6月12日は間違いなく「レジギガスの日」だったと言っても過言ではないでしょう。いや、もはや2022年そのものが「レジギガス元年」なのかもしれません!