ライアットゲームズは、5v5タクティカルシューター『VALORANT』にて、24人目となるプレイアブルキャラクター「アイソ(ISO)」をEPISODE 7 ACT 3で実装することを発表しました。
EPISODE 4 ACT 1で登場した「ネオン」以来、久々となるデュエリストの登場ですが、果たしてその実用性はいかに。先行してプレイする機会を得たので使用感をお伝えします。
◆全てが“エイム”に帰結する
「全てが“エイム”に帰結する」……『VALORANT』はそういうゲームだという見方もあるかもしれません。しかし、本作の魅力はチーム全員でアビリティーを駆使してエリアを取り、駆け引きをしていくことにあると筆者は考えます。
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そんななかでアイソは「撃ち合い」に特化しつつ、エントリー補助も多少できるという立ち位置にあります。では、具体的なアビリティーとともに確認していきましょう。
◆敵をキル!エイムラボ開始!ダブルタップ(E)
アビリティー(E)「ダブルタップ(最大2つ・150クレジット)」はジェットの「テイルウィンド(ブリンク)」のように、Eボタンを一度押してから数秒後に「ダブルタップ」状態となります。ダブルタップ状態(およそ15秒間)で敵を倒すことで、敵の頭上にエネルギーオーブが出現。それを撃つことでアイソ自身にダメージを一度だけ無効化するシールドが付与されます。
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なお、エネルギーオーブは敵の頭上にランダムな位置に出現するため、エイム力が求められるほか、ダメージを無効化するシールドはその範囲がとても大きい(=ヒットボックスが大きい)ので注意が必要です。
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1vXのシチュエーションにおいて一度だけダメージを無効化できる恩恵は大きく、一人で複数の敵と撃ち合いに行く場面や、スパイクを守らねばならない状況などで大いに役立つことでしょう。ただし、キルジョイのタレットやナノスワームなど、多段ヒット系の攻撃に対しては、最初のダメージを食らった時点でシールドが消えてしまいます。
◆壁越しに敵を弱体化させるアンダーカット(Q)
アビリティー(Q)「アンダーカット(最大2つ・200クレジット)」は、オーメンの「パラノイア」のように前方にオブジェクトを貫通し、当たった敵(そして味方)を弱体化させるというもの。
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その特徴は、パラノイアと比べてかなりアビリティーのスピードが速いので、例えばアセントのBメインで壁越しに繰り出し、オーディンで壁抜きキルを狙うなんてことも可能です。直接キルに関与するというよりは、ややサポート志向なアビリティーと言えるでしょう。
◆防弾の壁で前線を上げるコンティンジェンシー(C)
アビリティー(C)「コンティンジェンシー(最大1つ・250クレジット)」は、ハーバーの「カスケード」のような壁を前方に繰り出すというもの。この壁は視界を遮るだけでなく、弾を一切通しません。
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ただしアビリティーは通るため、フラッシュと組み合わせることで敵に不意をつくことができるほか、特定の射線を隠しつつ、アイソ自身でピークしたい場所へ集中して戦うことができます。
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無理矢理前線をあげる場面やエントリーで役に立ちますが、カスケードのように任意の位置で止めることはできないため、それ以上に局所的なエリア取りを強いられます。
◆“領域展開”で話題を呼んだアルティメット「キルコントラクト」
アルティメットアビリティー(X)「キルコントラクト(7ポイント)」は、範囲内にいる敵とアイソ自身が1v1で戦う特別なフィールドに転送されるというもの。飛ばされた直後はアイソ側に2つの壁、飛ばされた側に1枚の壁があり、それらは3秒後に消失。15秒間で決着がつかない場合は双方とも倒れます。
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また、敵が範囲内にいなかった場合にもアイソは領域に転送され、まもなく元の位置に戻ります。簡易的なクリアリングに使うことは可能ですが、アイソがアビリティーを発した位置は敵から視認できるためリスクが伴います。
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スパイク解除中の敵にも有効で、解除遅延を狙うことは可能ですが、前述の通り領域では3秒後に何もないフィールドで1v1をすることになるため、そこまで大きな時間稼ぎには繋がらないと言えます(領域で倒してしまえば良いだけの話ではありますが……)。
◆開発チームのねらいは「射撃と高揚感」
ここまで述べてきた通り、アイソのアビリティーは「相手を倒す」ことに比重が置かれています。ただ、似た傾向のエージェントであるレイナとは異なり、ややサポート寄りな印象も受けました。
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ライアットゲームズ提供のデベロッパーコメントによると、このデザインは意図したものであるようです。ゲームデザイナーのNicholas “Nickwu” Smith氏は以下のようにコメントしています。
射撃と高揚感に力点を置いた、刺激的なデュエリストを作り出すことを目標としました。その際、避けたかった要素がいくつかあり、特に機動性と回復は含めないようにしました。機動性や回復は扱わないという前提のもと、アイソには際立った個性と、ジャガーノート的とも言える特徴を持たせたいと考えました。
そのため、アイソにはシールドを持たせました。機動性や回復がなくても、十分チームを牽引できるようにしたかったためです。
また、アイソに求められるプレイスタイルは「精密性と自信」であるとのこと。精密な射撃を具現化するエージェントであり、自信を持って撃ち合いに行くことが、このエージェントの本質であることがわかります。
◆構成にはやや組み込みにくい
これまで『VALORANT』で多くピックされているデュエリストは、ジェットやレイズなど“エントリー力”に長けているものです。アイソはそれらとはやや異なる趣を持っていることは明白であり、コンペティティブなどではエントリー力のあるエージェントと組み合わせることが重要と考えられます。
競技シーンに限れば、現在の『VALORANT』におけるメタでデュエリストを2人以上ピックすることは困難であり、さらに他のアビリティーとの親和性が低いアイソはピックしにくいエージェントと言えるかもしれません(正確無比な世界的デュエリスト使いであれば或いは……)。
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詰まるところ、アイソはトリッキーなエージェントであり、レイナ以上にエイム力を求められるダブルタップや、キルコントラクトなどを自信を持って撃ち合うことができればとても楽しいエージェントです。エイムに自信があるなら(例えなくてもチームデスマッチなどで)ピックしてみましょう。
「アイソ」が実装される『VALORANT』EPISODE 7 ACT 3は、10月31日より開幕します。