無印版をベースに、新たなシナリオ「復讐の女神篇」や新悪魔の追加など、様々な要素を加えた『真・女神転生V Vengeance』が、スイッチ/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PCに向けて、本日6月14日に発売されました。
『真・女神転生』シリーズは長年にわたって展開しており、数多くの熱烈なファンを抱えています。ですが、未経験のユーザーから見れば、果たしてどんな魅力を備えたシリーズなのか、知らない人も少なくないでしょう。
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そこで本記事では、『真・女神転生V Vengeance』の発売を記念し、『真・女神転生』シリーズのが備える特徴や偉大な功績などを綴り、その魅力をお届けします。
■『真・女神転生』シリーズの原点に、原作の存在アリ
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『真・女神転生』シリーズは、1992年に発売された同名のスーパーファミコンソフトから始まりました。ですが、その系譜を辿っていくと、さらにファミコン時代まで遡る形になります。
その出発点ともいえるゲームのタイトルは、『デジタル・デビル物語 女神転生』。このファミコンソフトは、『真・女神転生』シリーズを手がけるアトラスが開発していますが、発売元はナムコ(現 バンダイナムコエンターテインメント)が担当しています。またゲーム内容も、全編“主観視点の3DダンジョンRPG”になっており、『真・女神転生』シリーズとはおもむきが少し異なります。
しかも『デジタル・デビル物語 女神転生』は、西谷史氏による伝奇SF小説シリーズ「デジタル・デビル・ストーリー」のゲーム化という形で作られたものでした。この小説はOVAアニメ化も果たしており、この『デジタル・デビル物語 女神転生』もいわゆるメディアミックスの一環となります。
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ファミコン時代にも、アニメなどを原作とするゲームは多数作られました。そうした作品は原作の再現に注力するものも多いのですが、この『デジタル・デビル物語 女神転生』は主要人物や設定などを踏まえた上で、ゲームとしてのオリジナリティにもこだわった作品として開発され、当時注目を集めました。
発売元も違うため、『デジタル・デビル物語 女神転生』やその続編を『真・女神転生』シリーズに含めるかは、人によって意見が分かれる向きもあります。しかし『デジタル・デビル物語 女神転生』があったからこそ、『真・女神転生』に繋がったのもまた事実です。
30年以上愛され続けているRPGシリーズの出発点が、メディアミックスから生まれた……『真・女神転生』は、その系譜も意外性に満ちていました。