任天堂が1996年に発売した『マリオカート64』にて使用されている草地のテクスチャについて、ビデオゲームのテクスチャの保存を目指すVideo Game Texture Preservationがその元となっているものを発見しました。
それはのどかな山の風景だった――
今回発見されたのは、『マリオカート64』におけるスペシャルカップのコース「ヨッシーバレー」の草地のテクスチャです。ゲーム中では低解像度であるため何がなんだかわかりませんが、発見者はテクスチャデータを参照し、そこから捜索したとのことです。
このテクスチャの元になっているのは、緑が生い茂るのどかな山の風景です。手前にはたんぽぽのような黄色い花が咲き、中央には桜があり、もっと奥にも緑が続いている……どこか寂しげな雰囲気もある風景写真です。この写真は、1994年に日本のみで発売した「VisualDisk N8 Spring CD」なる素材集の中に収録されているものだといいます。草地には、この写真を切り取ったものが使われているようです。
この「Visual Disk」シリーズは『スーパーマリオ64』や『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』他の任天堂作品でも使用が確認されており(AUTOMATON)、テクスチャマニアが次々と探しているといった状況です。
探した方法は気になるところですが、これを発見したユーザーはゲーム内テクスチャデータをPhotoshopで開き、サイズを2倍以上に拡大した後、ゲームのリリース年などから使用されている可能性がありそうな素材集を特定し、さまざまな画像を参照するそうです。あまりにニッチかつ途方もない作業に思えますが、面白い発見ですね。