2025年9月25日から28日まで千葉・幕張メッセで開催されている、世界有数の規模を誇るゲームイベント「東京ゲームショウ2025」。出展社数・出展小間数ともに東京ゲームショウ史上最大級の規模となる会場内では、さまざまな展示やイベントで大いに賑わっています。
アクティブゲーミングメディアのゲーム特化のグローバルPRブランド「Graph」ブースでは、オーストラリアのゲーム開発スタジオArkimA Gamesの手掛ける物理パズルアクション『TopplePOP: Bungee Blockbusters』を展示しています。早期アクセス中のPC(Steam)版に続き、2026年にはニンテンドースイッチ向けにもリリース予定です。
本作は、バンジーで吊るされた動物たちがブロックを組み合わせて消しながら、仲間たちを救出していくパズルゲーム。正確に積み重ねるだけでなく、ブロックを投げる、運ぶなどのテクニックも重要です。初心者から上級者まで楽しめる豊富なルール設定もあり、パーティー気分で盛り上がることも、楽しみながら腕を磨くこともできます。

本記事では、千作品以上のインディーゲームの中から選出されたTGS2025のセンスオブワンダー賞の8作品のファイナリストに選ばれた本作のプレイレポートと開発者インタビューをお送りします!
かわいい&テクニカルなパズルゲーム!
本作は、3人の開発チームで制作されており、『ぷよぷよ』『ドクターマリオ』『スーパーパズルファイターIIX』『パズルボブル』などのパズルゲームだけでなく、物理演算やチームワークなどの要素は『ロケットリーグ』からもインスパイアされています。
ゲームの基本的なルールはシンプルで、色とりどりのブロックが配置されたステージ内で、ブロックに変えられてしまった仲間を助け出すこと。ブロックは同じ色を4つ繋ぎ合わせることで消え、仲間が変化したグランブルブロックを消すことで無事救出成功です。ソロプレイはもちろん、ローカル/オンラインでの協力や対戦モードも多数用意されています。


プレイヤーはバンジーで吊るされた動物となり、手に持ったブロックを配置していきます。ブロックは上から積み重ねるだけでなく、他のブロックを押して倒したり、隙間を見つけて運んだり、離れた場所に投げたりと、さまざまなテクニックを駆使することで連鎖を狙うこともできます。
ユニークなのが4つ繋げた段階で消えるのではなく、消えるまでの猶予時間があるという点。この猶予時間中に同じ色のブロックに当てて消すことも可能で、利用すれば遠くにあるブロックを消して、盤面を一気に変えることもできます。バンジー独特の操作感や豊富なアクションも、慣れてくると直感的に連鎖が組めて気持ちいい……!
誰でも楽しめる豊富なルールセットも魅力
『TopplePOP: Bungee Blockbusters』では、ゲームの基本を学びながらと個性的な物語が楽しめる「ストーリー」、いろいろなバトルが楽しめる「AIバトル」、豊富なルール設定で最大4人までの多人数プレイが楽しめる「パーティーミックス」、更新されるお題に挑戦する「チャレンジ」が用意されています。
「パーティーミックス」では、基本的なルールから、特殊な状況でスタートするルールまでバラエティ豊かなモードを搭載。各ルールではパズルの難易度や勝利までのポイント数、CPU相手なら敵のレベルなどを設定できるので、自分の腕に合わせたルールセットでプレイ可能です。


また、低重力になったり、ゴムや爆弾ブロックが登場したりと、よりカオスなルールを導入できる「ミューテーター」も用意されています。ミューテーターは任意のものを選ぶだけでなく、ラウンドが進むごとにランダムで1つ追加するなどの設定もできるので、どんどんカオスなゲームを作り出すこともできますよ!
対戦中は、連鎖や大きく消すことで相手にブロックを送り込んで邪魔することも可能です。シンプルでわかりやすいルールながら、遊べば遊ぶほどテクニックが身についていく奥が深い作品で、2対2で競い合う「チームvs」では、テクニックだけでなくチームワークも求められる白熱のバトルが楽しめます!



心地よい難しさにハマること間違いなし!
TGSの試遊では、パーティーミックスモードでの3人対戦をプレイすることができました。プレイしたのは色とりどりのブロックやゴミブロックが最初からいくつか積まれているモードで、パズルゲームを昔からそれなりに遊んでいる筆者は勝てるはず!と甘い考えでいました。
しかし、実際に対人戦で遊んでみたら他の人の容赦ない連鎖に襲われて大ピンチに。同じ色を繋げなければならない状況で、相手の連鎖でゴミブロック(他の色を消すときにまとめて消える)が降り注ぎ、あっさりと敗退してしまいました。先に少しは基礎を学んでいたはずなのに……!


『TopplePOP: Bungee Blockbusters』の対戦ルールは、相手がブロックを上まで積みあげる、もしくは自分が先にグランブルブロックをすべて消すことで勝利になります。2つの勝ち筋があることは、相手の動向も気にしなければならないということです。筆者は画面上の状況を見ながら相手の状況の良さに焦り、ミスを頻発してしまいました。
今回は特殊なミューテーターなどは設定しなかったのですが、導入すればよりカオスでハチャメチャなステージでのプレイも楽しめます。シンプルでわかりやすいルールの対戦はやはり盛り上がるものなので、フレンドや家族と遊ぶのにもピッタリの作品ですね!

「子どもの頃に楽しんだ日本のパズルゲームがきっかけ。そんな本作を日本でお披露目できて嬉しい」開発者インタビュー
会場を訪れていた開発者に本作の内容や今後について色々と伺うことができました!そのインタビュー内容をお届けします。
――物理演算を生かしたアクション性の高いパズルはとてもユニークです。ゲームの開発経緯やコンセプトを教えて下さい。
私は『ぷよぷよ』『ドクターマリオ』『スーパーパズルファイターIIX』などの日本のパズルゲームが好きで、それらの作品からインスピレーションを得たというのがありますね。
多くの落ちものパズルは、ブロックを積み上げていく過程でプレイヤーが自然と目で動きを追っていくようにデザインされています。本作では、自機をバンジーで吊るされた動物にしたことで、その目で追うことをよりダイナミックな、没入感の高いものにしようと考えたんです。
――消すだけなら比較的簡単ですが、連鎖や早消しを考えると「投げる」「運ぶ」ことを考えねばならないテクニカルなゲーム性も両立しています。カジュアルさとマスターしていく過程の面白さ、やりがいのバランスについての考えを教えてください。
実は、ゲームのプロトタイプバージョンでは物理演算の要素がありませんでした。その頃のバージョンでは、対戦の時にブロックを動かすことだけにフォーカスしてしまい、結果として1ゲームが長くなってしまったんです。
本作は『ロケットリーグ』のプレイフィールにもインスパイアされています。『ロケットリーグ』は物理演算を活かしたアクションが魅力で、カジュアルに遊ぶことができるだけでなく、スキルを上達させる面白さや楽しみもある作品です。本作にもその要素をうまく取り入れることを目指しました。
また、カジュアルに遊べることを何よりも重要視しています。私や開発チームには子どもがいるのですが、親子で一緒に遊べる、盛り上がるバランスであり、みんなで楽しく遊べるようなゲーム内容にすることを念頭において開発を進めてきました。

――マルチプレイでユーザーを楽しませる、盛り上げるために、どのような調整や工夫を行っていますか?
作品の特徴として「プレイヤーvsプレイヤー」と「プレイヤーvsパズル」というスタイルを両立させることを考えています。
対戦では相手側にブロックを送って倒すだけでなく、先にレスキューを達成したプレイヤーが勝利するように設定されていて、遊ぶ中でどちらも目指せるようにしました。そして対戦だけでなく協力プレイもできますよ!
――対戦では色々なステージギミックを追加する「ミューテーター」も印象的です。
そもそもゲーマーには「eスポーツプレイヤー」と「ファミリーゲーマー」の中間として、カジュアルゲーマー層が存在しています。彼らの多くから「eスポーツ寄りのゲームよりも『マリオパーティ』のようなゲームも楽しみたい」という要望があったんですね。
そうしたニーズに応えるため、ランダム要素を加えることで、バランスだけでなくパーティー性も広がるような「ミューテーター」を導入しました。
――来年リリース予定のニンテンドースイッチ版では、独自の操作性などの特徴があるのでしょうか?
元々本作はクロスプラットフォームで楽しめるゲームを想定して開発していたので、プラットフォームごとで差が出るような仕様は考えていませんでした。クロスプレイ対応も今すぐに明確なことをお伝えできないのですが、可能であれば実現したいです。
もしできるのであればニンテンドースイッチ版独自のスキンなどを追加できたら面白いなと思います。

――今後のアップデートで計画していることを教えてください。
まずは既存モードであるAIバトルとストーリーモードを完成に近づけていきたいです。
あと、これはまだ詳細を明かせないんですがゲームに「ボスモード」を追加する計画があります。今後の情報をぜひとも楽しみにしていてください!
――最後に読者の方へメッセージをお願いします!
子どもの頃に楽しんだ日本のパズルゲームがきっかけで生まれた本作を、開発として日本の皆さんに披露できるのを光栄に思っています!


カジュアルさと奥深さを持ち合わせた『TopplePOP: Bungee Blockbusters』は、現在Steam早期アクセスにて配信中。ニンテンドースイッチ版は2026年のリリースを予定しています。
正式版に向けては、さらなる各種モードの洗練や、盛り上がり間違い無しのパーティーモードの強化などを予定。また、長期的には「エキスパートPvEチャレンジ」やプロレベルの PvP/eSportsバランス調整なども計画しています。現時点でも安定したプレイが可能なので、今後の正式版やマルチプラットフォーム展開も楽しみです!
東京ゲームショウ2025のGraphブース【08-N04】ではノベルティがもらえる試遊展示も実施中です。こちらもお見逃しなく!
『TopplePOP: Bungee Blockbusters』Steamストアページ「Graph」公式サイト