『バイオハザード レクイエム』先行試遊レポ。抑圧のグレース、解放のレオン―2人の主人公で体験する対照的な恐怖と爽快感

2人の主人公で全く異なる恐怖と爽快感を対照的に味わえる驚きの体験。

ゲーム PS5
『バイオハザード レクイエム』先行試遊レポ。抑圧のグレース、解放のレオン―2人の主人公で体験する対照的な恐怖と爽快感
『バイオハザード レクイエム』先行試遊レポ。抑圧のグレース、解放のレオン―2人の主人公で体験する対照的な恐怖と爽快感 全 14 枚 拡大写真

カプコンが2026年2月27日に発売を予定している『バイオハザード レクイエム』。新主人公のFBI分析官グレース・アッシュクロフトと、シリーズお馴染みのレオン・S・ケネディという対照的な2人の主人公が登場します。

今回は発売に先立ち、本作の一部をプレイする機会を得ました。プレイできたのはゲーム本編の一部を切り出したもの。グレースの操作がメインになる部分と、レオンの操作がメインになる部分がプレイできました。

グレースの操作パートは息詰まるホラーで、数少ない弾丸や回復アイテムを狭いバックパックの中でやりくりしながら、探索し、謎を解き、道を切り開いていくというゲームプレイが体験できました。

一方、レオンの操作パートでは斧を持ってゾンビのチェーンソー攻撃をパリィしたり、容赦なくショットガンの一撃を打ち込んだり、怯んだゾンビの頭を掴みそのまま壁に押しつけて粉砕したり……と、ゾンビに怯えながら進んだグレースの時とは一体何だったのか、と思うほどの圧倒的強者という存在感でした。

なお、一人称視点と三人称視点をいつでも切り替えることができます。どちらの視点も違和感がなく、それぞれ専用に設計されたかのような自然さがありました。一人称視点では目の前に迫る恐怖をより身近に感じられ、三人称視点では周囲の状況把握がしやすくなります。グレースの時は一人称視点で、レオンの時は三人称視点で、というように操作キャラクターで分けるのも可能ですし、プレイしているときの気分でいつでも気軽に変更できるのは嬉しいポイントです。

それぞれのプレイ体験について、順に詳しくレポートしていきます。なお、今回プレイしたバージョンは国内版(CERO Z)で、スクリーンショットもすべて国内版の環境で撮影しました。

洋館の診療所を探索する

舞台は洋館の診療所。グレースは何者かにさらわれ、この場所に連れてこられてしまいました。洋館の中でレオンと会うことはできたものの、すぐに分断されてしまいます。彼から渡されたのは、強力なハンドガン「レクイエム」。これを手に、グレースは一人、恐怖の館を探索していくことになります。

レオンから渡された「レクイエム」は、1発の威力が非常に大きく、ゾンビを一撃で仕留められる頼もしい武器です。しかし、問題は弾数です。なんと手渡された時点では1発しか弾がありません。しかも、雑魚ゾンビなら一撃で倒せますが、少し大型のゾンビになるとこの銃弾一発では倒せないこともありました。

1発しか使えないから雑魚ゾンビには使いたくないところ。「ここぞ」という場面のために温存しておきたいですが、弾の温存を目的にしすぎると倒されてしまう可能性があり、そこはジレンマでした。

そして、少しゲームを進めると普通のハンドガンも拾えました。ですが、弾薬はふんだんにあるわけではなく、ゾンビを倒そうと思ってもヘッドショットで一発というヌルい難易度にはなっていません。雑魚ゾンビですら、どこを狙うとしても数発は打ち込まなければ倒せません。つまり、ゾンビを倒していくゲームデザインではないことがすぐに理解できました。

基本的にグレースはゾンビに対して非常に無力です。プレイした範囲では攻撃手段は限りなく弾が少ないレクイエムと非力なハンドガン。ゾンビを倒すことは可能ですが、できる限り避けていくプレイスタイルになるでしょう。

そんな時に心強い存在になったのがナイフです。グレースがゾンビに掴まれてしまったときも、ナイフを持っていれば振りほどくことができます。そのため、ナイフがあるかないかで生存率が大きく変わりそうです。

ですが、ナイフもプレイ中に潤沢に手に入るアイテムではありませんでした。一応、ナイフを使って振りほどいたゾンビを倒せば回収できるのですが、ゾンビを倒すとなると弾を使わざるを得ません。ナイフを取るかハンドガンの弾を取るか。回復アイテムなども含めて、リソース管理の難しさを突きつけられました。

ユニークなクラフト要素と習性を持つゾンビ

プレイしていてユニークだったのが、ゾンビの血液を使ったクラフトシステム。本作では、なぜかゾンビの血液とアイテムを組み合わせるとハンドガンの弾などを作れるのです。

さすがに強力なアイテムはクラフト素材が入手しづらくなっているようで、大量に作れるバランスではありませんでしたが、ハンドガンの弾は比較的作りやすかったです。また、グレースがゾンビに気づかれていない状態で使うとゾンビを一撃で倒せる消費アイテム「破血アンプル」を作ることもでき、このアイテムは攻略にかなり役立ちました。クラフトはゲーム攻略の大きな鍵になるでしょう。

そのため、クラフト用の素材に、回復アイテムに、弾丸に……と色々なアイテムを持ち歩きたくなります。ですが、そうやってアイテムを持ち歩いているとすぐに鞄がいっぱいになってしまいます。何を持ち歩き、何を保管しておくか。バックパックの管理は非常に重要です。

ゾンビ側にもユニークな要素があります。特に印象的だったのが、人間だった頃の習性を持っているゾンビの存在です。

ずっと鏡を磨いているゾンビや、電気のスイッチをオフにするのに執着しているゾンビもいました。これらのゾンビの習性はフレーバー的な要素だけではなく攻略上の意味もあります。

例えば、電気のスイッチに執着しているゾンビは、グレースが別のスイッチをオンにすると、ゾンビがそのスイッチをオフにするために向かってくるのです。つまり、誘導ができるということです。先ほども紹介したとおり、本作のゾンビを全て倒すのは現実的ではありません。時に隠れ、時に誘導し、戦わずに突破する。そういった駆け引きを生み出すシステムになっていました。

何度も往復する探索の密度

もちろん、謎解き要素も健在で、キーアイテムを使ってちょっとした謎を解いたり、入手したアイテムを別の場所に持って行ったりします。そうすることで、これまで開けられなかったドアを開けたり、ルートが見つかったりするのです。そういった中で、館内のいくつかの場所は何度か同じルートを通ることになるので、体感は実際のマップより広く感じました。

ゾンビの配置や各種オブジェクトやアイテムの配置を含めて、密度は高く作られており、グレースにとっては圧倒的な強者になるゾンビという存在と、不気味なロケーションから生まれるゾクゾクとする怖さ。そういった恐怖という圧力を受けながら、プレイヤーは探索し、謎を解きながら進んでいくのです。この緊張感を全身に浴びることがグレース編の魅力だと感じました。

グレースが通った後の道を辿る──恐怖が快感に変わる瞬間

一方のレオン編は全くプレイフィールが異なりました。グレース編を「恐怖という圧力を受ける」と表現するならば、レオン編は「抑え込まれた圧力を解放する」という表現がぴったりです。同じゲームとは思えないほどのギャップに、驚かされました。

レオン編の構成で特に印象に残ったのが、ゲーム全体のどのフェーズかはわかりませんでしたが、グレースが通った後の道を辿るという点です。「あ、グレースの時に通った道で、あの時避けて通った敵だ……!」ということがありました。

もちろん、グレースとレオンは強さが全く違います。グレースの時は弾が足りず逃げるしかなかった敵も、レオンなら立ち向かえるのです。ショットガンをぶっ放しても良いですからね。この対比が強烈な印象でした。

グレース編でいじめられたところを無双できるのは、かなり気持ち良い要素です。プレイヤーとしては「やっと仕返しができる!」という感覚になり、カタルシスが半端ありません。とても同じゲームとは思えない程のギャップです。

斧とパリィで圧倒──チェーンソーすら弾き返す

レオンは銃以外にも斧を持っており、この斧を使って攻撃も出来ます。特に衝撃的だったのが、パリィシステム。斧を使ったパリィが可能で、なんとチェーンソーを振り回す敵の攻撃すらパリィできてしまいます。

チェーンソーを斧で弾き返した瞬間、「え、そんなに人間離れしたことできるの?」と思ってしまいました。パリィした後も銃で怯ませた後、体術でゾンビを粉砕。ゾンビが落としたチェーンソーを持って戦うという、圧倒的強者の爽快感を味わえました。

体術も健在で、足下を狙ってゾンビをよろめかせ、そこに体術を叩き込むといった戦術的なプレイも可能です。グレースは押しのけるくらいしかできませんでしたが、レオンなら倒すところまでいけるのです。

まさしく恐怖を弾き返す爽快感

グレースがおどおどと進んでいくのに対し、レオンはズカズカと進んでいきます。この対比が本当に鮮やかでした。

同じ洋館の診療所を探索しているはずなのに、まるで別のゲームをプレイしているかのような感覚になります。グレース編では「ゾンビが居たら嫌だな」という気持ちで進んでいたのに、レオン編では「もしゾンビが居ても倒せるしね」という真逆の気持ちで進めました。

この心理的な変化が、プレイヤーに強烈な印象を残します。プレイヤーとしては、グレース編で感じた恐怖が、レオン編では爽快感に変わる。この真逆の体験が何よりも刺激的でした。

そして、レオン編の試遊プレイの最後には狭いエリアで巨大なゾンビに追いかけ回されながら、ショットガンの弾を撃ち込んだり、怯ませたところを斧で攻撃したりという大立ち回りをするパートもありました。グレース編、レオン編はそれぞれ全く異なるゲーム体験をプレイヤーに提供してくれました。

『バイオハザード レクイエム』は、グレースとレオンという対照的な2人の主人公を通じて、「息が詰まる恐怖」と「恐怖を弾き返す爽快感」の両方を体験できる作品になっていました。

同じ場所を探索していても、まったく異なるゲーム体験になる。グレース編、レオン編ともに単独でも魅力的なゲームプレイでしたが、この2つのギャップこそが、本作最大の魅力だと感じました。

『バイオハザード レクイエム』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/ニンテンドースイッチ2/PS5/Xbox Series X|S向けに2026年2月27日発売予定です。


《咲文でんこ》

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