本稿には、『ドラゴンクエストVII Reimagined』の一部ネタバレが含まれています。
PSソフト『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』を再構築し、「ドールルック」と呼ばれるジオラマチックなビジュアルに一新された『ドラゴンクエストVII Reimagined』(以下、ドラクエVII R)のリリースが目前に迫りました。
その発売に先駆け、本作の製品版をひと足先に遊ぶ機会に恵まれたため、そのプレイ体験を元にしたレポートをお届けします──と言いたいところですが、これまでにも先行の試遊プレイや体験版を通したプレイレポートを公開しており、主だった特徴については各記事で既に触れています。
完成度の高い「ドールルック」、レスポンスのいい操作性、さらに増した物語の厚みなど、いずれも注目したいものばかりですが、こうしたポイントに改めて触れても、おさらいにしかなりません。

しかし、試遊プレイや体験版では把握しきれない要素がひとつあります。それは、長期的なプレイにおけるバトルのバランス感です。
本作のバトルはコマンド選択型RPGですが、令和においてこのバトルシステムは、ゲーム市場全体から見ると多数派とは言えません。世界的にはアクション性のあるバトルが主流ですし、コマンド選択型バトルに触れたことがない、というゲームファンがいてもなんら不思議ではないでしょう。
令和8年という時代に、『ドラクエVII R』というコマンド選択型RPGが、どのようなバランスでまとめ上げられたのか。本稿は、その一点に絞ったプレイレポートをお届けしたいと思います。
なお、今回はPS5版を35時間ほどプレイした範囲でのレポートとなります。また、物語には直接触れませんが、ボスの名前など一部ネタバレがあるため、ご注意ください。
■「ガンガンいこうぜ」×「バッチリ冒険」で、戦闘中は手放しプレイ

筆者は、昔も今もコマンド選択型RPGを遊んでいます。そのため、慣れている人間がコマンド選択に触れたところで経験者による視点にしかならず、客観性は低くなる恐れがあります。
そこで今回は、プレイヤー側がバトルに直接関与しない「さくせん」によるオート戦闘だけでどこまでいけるのか。この条件を敷いたうえで、『ドラクエVII R』を進めてみます。
オート戦闘でもある程度戦えるなら、コマンド選択型RPGに慣れていない令和時代のカジュアルプレイヤーでも十分楽しめると言えるはず。仮にオートだけではすぐ詰まるとしても、それはそれで「どの程度の手応えなのか」が分かるため、本作のバランスを確かめる試金石となることでしょう。

戦闘の難易度は「バッチリ冒険」(いわゆる「普通」の難易度)で、まずは最も攻撃的な「ガンガンいこうぜ」をパーティーメンバー全員に設定。このままの状態で、まずはどこまでいけるのか。個人的にも結果が楽しみです。
■まずは、体験版の続きから

すでに体験版をクリア済みなので、今回はそのセーブデータを引き継ぎ、ウッドパルナの物語を終わらせた段階から製品版のプレイを開始します。
実は、体験版の範囲で「いばらのムチ」のドロップを狙い続けていたため、この武器を落とす「サボテンボール」を計333匹倒しており、ようやく出た頃にはレベルが13まで上がってしまいました。少々高いレベルでのスタートとなりましたが、100%オート戦闘で進むなら、かえってこの方が良かったのかもしれません。
そんな気持ちで、早速新たな冒険の舞台となるエンゴウ周辺に進んだところ、周囲の敵はフィールドアタックだけで倒せることが判明。レベル差が、予想以上に効いているようです。少しレベルが高すぎたかと早々に悩みますが、フィールドアタックで手に入る経験値は減算されるため、いずれ帳尻が合うことでしょう。

そのまま物語を進め、この島における冒険の舞台「炎の山」に突撃。道中は全く危なげないまま、13~14レベルで体験版後の初ボス「炎の巨人」に挑みます。
炎の巨人は「ひのいき」による全体攻撃などを繰り出すため、長期戦になると追い込まれそうですが、「ガンガンいこうぜ」に相応しく、主人公はすいりゅう斬り、マリベルはヒャド、キーファはいなずま斬りを繰り出し、全員がアタッカーとして頼もしい動きを見せます。
「ガンガンいこうぜ」の効果は素晴らしく、短期決戦での撃破に成功。オート戦闘のみの戦法は、無事ひとつの山を越えました。

ちなみに、本作ではフィールド上に強い魔物がいることもあり、倒すと「モンスターの心」(特殊な効果が得られる装備アイテム)が手に入ります。
炎の巨人を倒した勢いで、近くにいた強敵「リリパット・強」に挑んだところ、相手は仲間のリリパットを呼び、多対多の乱戦にもつれ込みます。しかし、「ガンガンいこうぜ」はここでも頼もしさを見せ、周囲の魔物を1体ずつ倒し、「リリパット・強」も楽々と撃破できました。
■成長に従い、戦闘中の攻撃も力強さを増していく

続いて向かった先(オルフィー)では、全員のレベルが14になっていましたが、フィールドアタックだけでは討伐できず、戦闘が発生することが増えました。いつまでも楽はできなさそうです。
とはいえ、戦闘そのものはオート戦闘で問題なく、呪文やブーメランによる広範囲攻撃が殲滅の早さを後押しします。もちろん、呪文や特技を使うたびにMPは減っていきますが、宿屋や回復ポイントがさほど途切れないため、MP切れのまま戦い続けるといった状況にはまだ追い込まれていません。
また、ボス戦の直前には、HP・MPを回復するセーブポイント(女神像)がほぼ必ずといっていいほどあるため、ボス相手に万全の状態で挑めるのも、戦いが安定しやすい理由のひとつでしょう。

ここのボス「デス・アミーゴ」とのバトルでも、回復しきったMPをふんだんに使い、主人公は「コーラルレイン」、マリベルは「メラ」、キーファは「さみだれ斬り」を惜しげもなく繰り出し、「ガンガンいこうぜ」らしい戦い方で全力攻撃。
こちらのレベルは15とあまり上がっていませんが、それでも火力が十分高いのか、敵の攻撃が上手く分散してくれたのか、ピンチに陥ることもなく快勝しました。このまま「ガンガンいこうぜ」だけでも、結構いけるかも……といった手ごたえを感じ始めます。

この島の一大事も収め、帰還する際に、新たな仲間「ガボ」が加わりました。そして、ガボ加入時のレベルは11。主人公たちと比べて4つほど離れており、やはりレベルを上げ過ぎていたのかもと改めて実感しつつ、次の冒険を目指します。





