『ドラクエ7R』のキーファは“種泥棒”じゃない!? 25年の時を超え、主人公の親友が令和に汚名を返上

『ドラクエ7R』で、キーファは汚名を返上したのか?

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『ドラクエ7R』のキーファは“種泥棒”じゃない!? 25年の時を超え、主人公の親友が令和に汚名を返上
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■『ドラクエ7R』のキーファは、一味違う!?

貴重とはいえアイテムを使ったのはプレイヤーの判断ですし、仲間が離脱するRPGは当時の時点でも前例がいくつもありました。

“泥棒”といった強すぎるワードには、いささか行き過ぎな面も感じます。しかし、キーファが冒険の主導者だったこと、家族への説明責任の物足りなさ、そしてなにより、プレイヤーの分身である主人公よりもやりたいことを優先したキーファに、寂しさや切なさなどを感じた結果、反動として“泥棒”というパンチのある単語に集約してしまったのかもしれません。

一部のプレイヤーから“種泥棒”と囁かれたキーファ。そんな彼のことを思いながら、『ドラクエ7R』で彼との別れを体験した後、ちょっとした違和感を覚えました。それは、キーファ離脱後の「種」についてです。

実は、キーファがパーティから外れる前に、ひとつだけ「ちからのたね」を使っていました。餞別代わりのような、ちょっとした感傷的な理由で。離脱前提で使ったものなので、これに関して後悔や未練はありませんでした。

そして離脱後、キーファから装備品などを返してもらいますが、この時に「どうぐ」欄も合わせて確認したところ、「ちからのたね」の個数が使用前に戻っているように感じました。

キーファ離脱後にどこかで「ちからのたね」を手に入れたのかな……とも思いましたが、この時、脳裏にもうひとつの可能性がよぎりました。

■『ドラクエ7R』では、「種」にまつわる新たな展開が

その可能性を検証すべく、キーファ離脱前のセーブデータからやり直してみます。古のRPGゲーマーなので詰み状態を恐れて可能な限りセーブを残す習慣があり、今回はそのクセが役に立ちました。

そして今度は、「ちからのたね」に「命のきのみ」、さらには「まりょくのたね」など、普通ならキーファに使わないであろう「種」も含め、全てを注ぎ込んでみました。アイテム欄には「種」が何もなくなり、その分キーファのステータスがアップしています。

この状態のままゲームを進め、キーファと別れて、主人公たちの世界に戻ると……今回もキーファが袋を投げ込み、装備品などが返ってきました。

ここで「どうぐ」欄を再び開いてみると……そこには、「ちからのたね」などの「種」がずらり。もちろん、「まりょくのたね」も所持しています。

キーファと別れる前は、「種」が空っぽだったのは間違いありません。しかし、今手元には「種」が残っています。しかも、キーファに使ったのと同じ数の「種」が。

さきほど脳裏をよぎったのは、「キーファに使った分の種は、別離後に戻ってくるのでは」という可能性でした。そしてこの結果を見るに、その予感は的中していたようです。


プレイヤーが損をしないよう、離脱するキャラクターに使った「種」を返却した。システム的に考えれば、そうした処理を盛り込んだのだろうと推測できます。

しかし、キーファの行動という視点で考えると、「使ったと見せかけて、こっそり持っていた説」「いつか別れる日が来るかもと思い、使ったものと同じ分の「種」を自力で用意し、返せるように備えていた説」など、色々と想像が膨らみます。

「種」の返却に関して、果たして何があったのか。その真実は分かりません。ただし、大事な事実はひとつだけ確定しています。それは、『ドラクエ7R』のキーファは“種泥棒”ではない、ということ。もらった分の「種」はきちんと返す。本作におけるキーファは、そうした男として描かれているのです。


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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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