
まもなく2026年7月16日に、ネオスよりニンテンドースイッチ、ニンテンドースイッチ2での発売を控えた、対戦ボードゲーム+カードゲーム『カルドセプト ビギンズ』。今回、発売に先駆けて、メーカーからソフトをご提供いただいたので、ストーリーの概要や、ゲームを進める手順、対戦の感触などについてのプレイレポートをお届けしたいと思います。
本稿の内容はストーリーモード9章までのものとなります。また、一部ストーリーの内容について触れますが、そちらについては、序盤の導入にとどめて紹介しています。『カルドセプト』シリーズの基本的なゲーム内容を知りたい方は、以前書いた体験会レポートもぜひご覧ください。
セプターの学園と一人目のセプター

『カルドセプト ビギンズ』の物語は、主人公カムルがセプター養成所である「王立学府セプトアカデミア」に通うところからスタートします。セプトアカデミアでは、カムルが気になる女の子のイシャラ、カムルをライバル視する少年ターハントとともにセプターの戦いの基礎を学びます。
カムルの父親は地上で初めてカルドセプト(編注:ここでは作中でプレイヤーたち「セプター」が使う魔法のカードの総称を指します)を使った「オリジン」と呼ばれる人物ですが、失踪し、行方不明となっていました。カムルは学園でその才能を開花させ、セプターとして選抜試験を受け、王国の近衛セプター隊になります。
カムルのセプター隊就任と時を同じくして、王国の平和を守っていた神域結界の破壊をもくろむ勢力「深譚」が現れます。各地にある結界を守る神殿が襲われ、カムルはイシャラと共に結界を守る旅に出ます。カムルは王国を守る戦いの中で、行方不明となった父親の軌跡、つまり地上初のセプターであるオリジンの過去を追い求めるのでした。
ストーリーはカムルがセプターとして戦いに身を投じ、父親の軌跡を追うメインストーリーを軸に、それぞれに大きな運命を持つイシャラやターハントの物語、さらに過去にオリジンたちが戦った「八年戦争」などがサイドストーリーとして描かれます。
カードを集めながらストーリーを進めていく

これらのストーリーは、各マップで1位をとることでクリアし、先に進むことができます。最初は用意されたブックを使って戦いますが、勝つごとにカードやゲーム内通貨が手に入り、カードショップでカードを購入することもできます。
基本的にはカードは数枚がセットになったパック形式で購入ができ、それぞれのパックにはパックのテーマとして決められたカード群の中からランダムで複数のカードが入っています。このあたりは現実のTCGにおけるブースターパック購入と同様の仕組みです。
パックの種類はストーリーを進めることで増えていくので、ストーリーを進めながらパックを購入し、少しずつカードを入れ替えてブックを強化していきます。
また、割高にはなりますが、カードを単体で購入することも可能です。どのカードがお店に並ぶかはランダムですが、対戦をするたびに更新されるので、毎回お店を覗くのが良さそうです。
カード集めが劇的に楽に!? 2倍速オートプレイ

カードパックも、また単体購入も、どのカードが買えるかは運の要素が大きいので、全てのカードをブックに入れられる最大の4枚ずつ手に入れるのはなかなか大変そうです。しかし、今回のカルドセプトではそれが劇的に楽になる要素が搭載されています。
それがオートプレイと、1.5倍速、そして2倍速です。体験会レポートの記事でもお伝えしましたが、対戦中いつでも「オートプレイ」として、自分の代わりにCPUに操作を代行してもらうことが可能です。また、ゲームスピードを1.5倍速や2倍速にすることもでき、こちらもいつでも切り替えられます。
カードを集めて、ブックがある程度強くなってきたところで、CPUに任せてオートプレイ&2倍速でプレイすると、放置しておいても勝手に戦って、勝手にカードやゲーム内通貨を手に入れることができます。
ただし、CPUは必ずしもプレイヤーの作ったブックに最適化した動きをしてくれるとは限りません。複雑な戦術は思い通りにやってくれないこともありそうです。任せていたら負けてしまった、ということも当然起こります。CPUが勝ちやすいブックを構成する、というような攻略の面白さもあるかもしれません。
サクサク進む対戦

『カルドセプト ビギンズ』の対戦で強く感じるのはテンポの速さです。いくつか要因が考えられます。ひとつは周回ボーナスなどが従来の作品と比較して大幅に増えていること。そして、土地の連鎖倍率が高くなっていること。さらには土地の属性変更がおおむね低コストでやりやすくなっていることなどが挙げられます。
周回ボーナスを1番シンプルなマップ「古書館」でコンピューターと2人対戦で確認したところでは、初期魔力が200G、周回すると基本ボーナスは1週目が200G、以降1周するたびに100Gずつ増えていき、領地ボーナスは1つにつき60Gもらえるようでした。マップや対戦条件で変わる可能性もありますのであくまで参考の数字ですが、従来のシリーズよりかなり多くもらえることは間違いなさそうです。
まとめると、魔力は手に入りやすく、土地の連鎖のコストは低く、そして連鎖を揃えてレベルアップ時に手に入る総魔力は大きくなっています。したがって、序盤の大きく盤面が動かない時間が短く、決着も速くなります。
全てのカードが揃って、対人戦が煮詰まった時に、その環境下においてはどうなるかはまだ分からないところですが、9章までのストーリーモードにおいては、できるだけ早く連鎖を揃えてレベルアップするシンプルな速攻型の戦術が機能するように感じました。また、その範囲では、それほど複雑なブックを組まなくても、十分に遊びやすかったです。
オンラインプレイとおすそ分け通信

最後に、対人戦の環境にも少し触れておきます。本作では、それぞれがニンテンドースイッチ2とソフトを持ち寄って遊ぶローカルプレイには対応していません。その代わり、おすそわけ通信を使うと、ニンテンドースイッチ2や、ニンテンドースイッチを持った近くの人と、ソフト1本で遊ぶことができます。また、オンラインでゲームチャットで繋がった人と遊ぶことも可能です。
おすそ分け通信で対戦する場合は、使えるマップが制限され、ブックも自分で編集したものは使えず、ゲーム内で用意されたものを選んで使用します。ソフトを購入していない人をお試しで誘うにはとても良さそうです。
オンライン対戦は、自分で対戦ルームを作るか、誰かの対戦ルームを検索で探したり、ルームIDを使って特定の対戦ルームに集まることも出来る他、簡単にマッチングしてくれるクイックマッチもあります。友達と一緒に遊ぶ場合は、誰かがルームを作成し、ルームIDを共有して遊ぶことになりそうです。
初心者でも手軽で簡単に遊べそうな令和のカルドセプト
今回の『カルドセプト』ではシンプルで速攻型のブックがやりやすそうだなと思い、筆者は地属性のドリアードやサクヤを使って連鎖を組んで、早めにレベルアップしたらランドトランスで魔力を回すブックをよく使いました。また、強制的に足止めをして通行料をふんだくる、おなじみのケルピーもCPUにはよく刺さってくれました。
過去作で、筆者が愛用していたブックに、ゴブリンズレアなどで無属性クリーチャーをばらまき、強化したモスマンで侵略するブックがありました。今回、こういったひと手間かかるコンセプトのブックがどの程度刺さるか試したかったのですが、運が悪く必要なカードが揃わず。ここから先は発売してから試したいと思います。ただ、バランスに関しては、対人戦が煮詰まってくると、また印象も変わってくることでしょう。
いずれにしても、今作『カルドセプト ビギンズ』は、手軽で分かりやすく、初心者も安心して遊べる令和の『カルドセプト』になっていました。過去作のファンはもちろん、新しいセプターが増えることを楽しみにしています。
『カルドセプト ビギンズ』はニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2向けに2026年7月16日発売予定。また、Steamでも後日配信予定です。





