物理パズル『World of Goo』、不正コピー率90%は予想の範疇−それでも対策をしない理由は?
物理法則の働くフィールドで、不思議なネバネバを使って構造物を組み立て、ゴールへと導く『World of Goo』。既に海外では高評価を獲得。任天堂の決算説明会では岩田社長が動画を使って解説したことで話題となりました。
任天堂
Wii
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ユニークなのはゲームデザインだけではありません。
メーカー自ら「100%REGION FREE&DRM FREE」(どこの国のハードでも動くし、コピー対策も施されていない)と宣言しているのですが、配信が開始されるやいなやファイル共有もスタート。不正コピー率がなんと90%を越えているとのことです。
これは存在する『World of Goo』の10個のうち9個が不正コピーされたものであることを意味します。
『World of Goo』はハイスコアを出すとメーカーのサーバーへ報告するようになっているのですが、実際の販売数と報告数、さらにIPアドレスを比較することによって90%を越える不正コピー率が算出されました。
『World of Goo』のデザイナーであるRon Carmel氏は公式ブログで「他社の調査でも92%という不正コピー率が出ているが、この報告で目を引いたのは1000の不正コピーを防いでも、新たに1本のゲームしか売れない点だ。不正コピーでゲームを手に入れる人は、不正コピーができないからといってゲームを買ってくれる訳ではない」とコメントしています。
公式フォーラムでは、ファンから「正規購入者しかユーザー作成ステージを手に入れられないようにすればいい」といった提案がされています。
『World of Goo』は、海外のWiiウェア、Windows版、Macintosh版が配信されています。価格は20ドル(約2000円)で、Steamなどでダウンロードすることが可能。
不正コピー率90%以上というのは、メーカーの予想の範疇とはいえ嘆かわしい限り。日本のWiiウェアでの配信は未定ですが、WindowsとMacintoshのデモ版がダウンロードできますので、気になる人はチェックしてみるのも面白いのではないでしょうか。
《水口真》
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