【TGS 2011】究極のファミリーゲームを目指して制作『ゴーバケーション』小林プロデューサーにインタビュー

バンダイナムコゲームスより、Wiiで大ヒットした『ファミリースキー』の開発スタッフによる新作ソフト『ゴーバケーション』は、この秋期待の新作Wiiソフトです。

任天堂 Wii
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バンダイナムコゲームスより、Wiiで大ヒットした『ファミリースキー』の開発スタッフによる新作ソフト『ゴーバケーション』は、この秋期待の新作Wiiソフトです。

今回インサイドでは『ゴーバケーション』を手掛けたバンダイナムコゲームスの小林賢也プロデューサーにインタビューを行いました。

―――自己紹介と過去に携わったゲーム、今回の役割を教えて下さい
小林:『ゴーバケーション』プロデューサーの小林賢也です。過去に携わったタイトルはPSP『リッジレーサーズ』、Xbox360『リッジレーサー6』、PS3『リッジレーサー7』でディレクター、その後、Wiiの『ファミリースキー』と『ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード 』でプロデューサーを担当しました。

―――『リッジレーサー』のディレクターが『ファミリースキー』を手掛けたって意外でした
小林:Wiiで何かタイトルを作れ、という指示が上から降りてきまして。Wiiのお客様の中心は、いわゆるファミリー層でゲームとの関わりもあまり深くない方々です。ですので、家族みんなでワイワイと遊べて、Wiiのインターフェイスで直感的に操作が出来て、かつ我々のノウハウが活かせるものがいいだろうと、色々と思案していました。そのときパッと浮かんだのが「スキー」でした。

お父さんお母さんが若かりし頃にスキーの大ブームがあり、多くの方にとって良き思い出として残っているでしょうし、Wiiリモコンとヌンチャクをストックに見立てて操作します、と教えるだけで、エアスキー気分で何となく遊べてしまう。また、3Dのフィールドを高速で移動するという我々が培った技術も活かせる。ということで、スキーはドンピシャの題材だったんです。

そこで会社の上層部にスキーゲームを作らせて欲しいとプレゼンしました。当然リッジレーサーの企画が上がってくるだろうと思っていたようで驚かれましたが、スキーに可能性を感じてもらって、プロジェクトにゴーサインが出ました。それが『ファミリースキー』シリーズのスタートです。

『ファミリースキー』ではWiiリモコンとヌンチャクやバランスWiiボードを使った操作はもちろんですが、リフトに乗って山頂まで移動したり、スピーカーからゲレンデソングが流れていたり、他のスキーヤーとぶつかって転んだり、といったスキー場でよくあるシーンがちゃんと再現されていて「実際にゲレンデに行ったような気分が味わえる」ことがお客様から非常に高く評価されました。それをベースとして、ゲレンデだけではなく、ビーチ、高原、街など、全てのリゾートシーンを入れて、ゲレンデ体験から「リゾートツアー体験」へスケールアップしたゲームを作ろう!ということでスタートしたのが『ゴーバケーション』です。

―――レジャー&スポーツ全50種類以上とのことですが、かなりのボリュームですよね
小林:パーティーゲームや、ミニゲーム集などの似たジャンルのタイトルでは、10種類程度収録されているものがスタンダードでしたが、我々としてはWiiで究極のファミリーゲームを作るという志で開発を進めていましたので、それを実現させるためにボリューム面でもお客様がビックリするような多くの収録数が欲しいと考えていました。『ゴーバケーション』には4つのリゾート地があるし、だったら同ジャンルのゲームの4倍、キリのいい所で50個収録しよう! という無謀な(笑)目標を立てました。その後ビーチ、高原、ゲレンデ、街、それぞれのエリアで人気のある、やってみたいレジャーやスポーツをピックアップして50種類を選定しました。

また数だけではなく、遊びのバリエーションの豊富さも特長です。男の子にはレースやウォーターガンなど勝敗がわかりやすい対戦系、お母さんや女の子はスキューバーや別荘の模様替えなどノンビリ楽しめる遊び、もちろん家族みんなで遊べるテニスやビーチバレーなどの定番スポーツも用意してありますので、家族一人一人、必ずお気に入りの遊びを見つけられると思います。

レジャー・スポーツの数としては50種類ですが、それぞれに複数の難易度やステージ、モードなども用意されていますので、実際は100種類以上の遊び方ができます!

―――Wiiに限らず、一般的なスポーツゲームは純粋にスポーツを楽しむだけのものが多いですが、『ゴーバケーション』ではアドベンチャーゲーム的な要素があるんですね
小林:はい。リゾートは広大な3Dフィールドで構成されていて、その中を各リゾートならではの乗り物に乗ったり、歩いたり、泳いだりしながら自由に散策して、島中に散りばめられた様々なスポーツやレジャーを発見して楽しむことが出来ます。それ以外にも宝箱があったり、隠しエリアがあったりもします。単純にメニューとスポーツを行き来するだけではなく、ずっとリゾートの中に身を置いて散策の道中も楽しめることが、他のゲームとは決定的に異なる『ゴーバケーション』の魅力です。

また、プレイヤーのナビゲート役として「リリー」と言うガイドのお姉さんが登場します。彼女がオススメの遊びや、ゲームの進め方を都度紹介してくれますので、ゲーム初心者の方も安心して遊んでいただけると思います。レジャーやスポーツを遊ぶとリリーがスタンプ帳にスタンプを押してくれるんですが、これを全部集めることがゲームの第1の目標になります。スタンプを集めると遊べるリゾートが増えて行ってリゾートライフをより堪能することができます。

さらにやり込みたい方は、各レジャーの全てのレベルをクリアすると、家具やトロフィーなどを獲得して、それを自分の別荘に飾ることが出来ます。ちなみに別荘は間取りを変えたり、外観を変更することもできますよ。

―――セーブデータ数は?
小林:最大8個保存することが出来ます。セーブデータ1個につき1個別荘を建てることが出来ます。例えばお父さんと子供がそれぞれデータを作って遊ぶと、子供が遊んでない時にお父さんがゲームをプレイして子供の別荘にお邪魔したり、なんてこともできちゃいます。

―――おすすめのアクティビティ(種目)を教えて下さい
小林:マリンリゾートでは「サーフィン」、「スキューバダイビング」、「ウォーターガン」でしょうか。「サーフィン」、「スキューバ」は開発中に実施したアンケートでも非常に人気の高いアクティビティでした。また「ウォーターガン」は社内のプレイテストで1番人気でした。ちなみにサーフィンは他のゲームでもありますが、浜辺を走ったり、ちゃんと浜から移動してパドリングして波に乗る所まで再現しているところがポイントです。

マウンテンリゾートでは「乗馬」ですね。Wiiリモコンとヌンチャクをタズナに見立てて操作します。これは他のゲームでは楽しめないと思います。スノーリゾートでは「スキー」や「スノボ」はもちろんですが、個人的には「スノーチューブ」がオススメです。スノーチューブは浮き輪状の乗り物で座ってゲレンデを滑るんですが、これを使って人間ボウリングが楽しめます。スノーチューブにはエッジが無いので、狙ったラインを取るのが難しいんですが、それを上手く誘導してストライクを取れたときはとても爽快で盛り上がります。

シティリゾートでは「ストリートレース」ですね。僕らは元々『リッジレーサー』を作っていたので、ちょっとデフォルメされた車で『リッジレーサー』の曲を聞きながらレースが楽しめます。『リッジレーサー』も楽しめるんだ!と思ってもらえると嬉しいです(笑)

―――とても遊び応えありそうですね
小林:本当にボリューム満点です。全部の遊びを一通り体験するだけでも15~20時間、全部やりきろうと思うと100時間以上、もしかしたら200時間くらい必要かもしれません。ただ、がむしゃらに遊ぶだけではなくて、今日はマリンリゾートに行ってみようか?とか、本当にリゾートに着た気分でノンビリ遊んでいただければうれしいですね。

―――最後に読者へメッセージをお願いします
小林:究極のファミリーゲームを目指して2年半の間、社内スタッフだけも100人以上が関わった超大作です。我々としてもWiiゲームの決定版と胸を張って言える素晴らしいゲームに仕上がった自信があります。是非皆さん遊んでください。

―――ありがとうございました

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ハッシュタグ:#ゴーバケ

『ゴーバケーション』は、10月20日発売予定で価格は5800円(税込)です。

(C)2011 NBGI

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