【インタビュー】『バイオハザード7』は“間違いなくバイオだ”と思える作品に!リブート・リセットはしておらず、オープンワールドに匹敵する密度の作品へ

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが実施した「E3 2016」カンファレンスでサプライズ発表された『バイオハザード7 レジデント イービル』 。発表当日より体験版の配信が全世界で開始され、従来の作品とは全く異なる作風や隠された謎解きなどが話題になっています。

ソニー PS4
【インタビュー】『バイオハザード7』は“間違いなくバイオだ”と思える作品に!リブート・リセットはしておらず、オープンワールドに匹敵する密度の作品へ
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――とはいえ、やはり気になります。まずはキービジュアルから……あれは女の子ですか?


中西:誘導尋問かな(笑)。これに対しては何も言えなく、今出せる情報は「体験版でXXXXXのロゴが出てくる」ぐらいです。

――なるほど(笑)。とはいえ本作はナンバリングタイトルですので、ストーリー面に期待されているユーザーさんも多いと思うのですが、その辺りはどうでしょうか。

中西:最新作でのストーリー面へのご意見、ご要望も沢山いただいています。「そろそろクリスとジルを結婚させろ」とかね(笑)。ただ、本作のストーリーについて今言えることはありません……。

神田:お約束できるのは、本編をクリアされた時に「これは間違いなくバイオハザードだ」と感じて貰えることです。ココは間違いないです。



――では少し聞き方を変えまして……ナンバリングとナンバリングではない『バイオ』の違いは何なのでしょうか。

川田:あらかじめジョークだとしておきますが、ナンバリングはとにかくお金がかかるというイメージです(笑)。お金と言うと生々しいですが、言換えれば開発期間が長くスタッフの稼働が増えるということです。

つまりそれだけしっかりゲーム開発に取り組めるわけですから、カプコンらしさをアピールできるチャレンジや拘りといったものもより高いレベルで要求されるわけですが、スタッフもそこに必死になって応えてくれるわけです。すごく良い流れが生まれて、ブランド全体を引っ張っていく作品を生み出すことができると考えています。



もちろん『リベレーションズ』はナンバリングじゃないから……といった意識はまったくないですよ。求めるものが違ってくるということですから、スピンオフにも様々な条件やチャレンジが存在します。ただ、重みが違うというか……この作品では『3』から『4』で行った変革と同様の変革にチャレンジすることによって、『バイオハザード』のブランドをリフレッシュしたいと考えています。

中西:企画次第ですね。『アンブレラクロニクル』はWiiユーザー向けに『バイオ』の世界を楽しんでもらう、『リベレーションズ』の場合は3DSの中で表現できる『バイオ』を新規ユーザーでも楽しめるようにと。そういう意味で言うと、ナンバリングは先ほどお話したコアな体験をしっかり出来るのが、ナンバリングである由縁ですね。

神田:作り手側はそういう想いですし、ファンの方もきっとそう感じていると思います。


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――ここからはVRの話をお伺いしようと思います。まず、そもそもなぜVRに対応することになったのでしょうか。

中西:コンセプトの時点で“ホラーにフォーカスする”というものがありまして、そこで「どうやったらもっと怖くできるのかと」となった時に、まずアイソレートビュー(一人称視点)が生まれました。また業界的にも「いよいよVRが始まる」という機運が高まってましたので「 VRに挑戦しましょう」と。企画が始まったのは2014年でして、『KITCHEN』はその後に製作しています。

『KITCHEN』リリースの経緯としては、まずVRのエッセンスを入れたテックデモを作ろうと。そして僕らがやりたかったのは、“『バイオ7』の要素をVRにしたらどういう体験になるのか”というある種の実験でした。



――演出上、VRで苦労した点はありますか?

中西:ファミリーパンチって分かりますか?体験版の最後に登場するおっさんが「お前は家族だ」といって殴ってくるんですが、これがネットで「家族のパンチ=ファミリーパンチだ」と言われていまして(笑)。ここではキャラクターを振り向かせる演出が入るのですが、こういった演出はVRでの表現ではタブーなんですよ。ですので、そういった細々した部分はVR用に省いたり調整しています。

川田:VR部分に関してはSIEさんとも綿密な相談をさせて頂いていて、日々のクオリティアップに協力して頂いています。

――ではVRにして良かった点はいかがでしょうか。

中西:ゴーグルは外せないと思えたことですね(笑)。VRの臨場感は凄いので。特に後ろを振り返る動作とかリアルに感じるじゃないですか。

川田:臨場感や体感性というのは通常のゲームと全然違います。感覚が変わるためか、VRを装着するとまるで近くにあるものの匂いや息吹を感じるような幻覚を感じることもあります。この不思議な感覚が、とくにホラータイトルとは凄く相性がいいと思っています。



――実際にVRで体験させてもらいましたが、サウンドにも力が入っている様に感じました。

中西:ホラーにとってサウンド要素は重要で、通常プレイでもVRでのプレイでもかなり力を入れています。

川田:今作で気に入っている演出として、わざと足元の分かりにくい場所にビンとか缶を置いているのですが、足が当たるとあちこちでカラカラ音がして「誰かいるんか!」と疑ってしまうデザインになっているんですね。細かいところなんですけど、先に進むのも不安になるし、プレイヤーの行動に併せることができるので、素晴らしいホラー演出だと思います。



――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。


神田:やっとアナウンスすることができました。まずは体験版で恐怖を感じてもらい、「今後どうなるんだろう」というワクワク感が続いていくようにがんばっていきますのでご期待ください。期待を裏切ることはありませんよ。

川田:今年で20周年ですが、それに相応しい大作になっています。順調に開発を進めていますので、続報をお待ちください。よろしくお願いします。

中西:ようやく発表できたことをうれしく思います。そして驚いてもらえたら尚、嬉しいです。発売までもう少しの期間、最上の作品がお届けできるよう、ギリギリまで詰めていきます。期待していてください。

――ありがとうございました。

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『バイオハザード7 レジデントイービル』はPlayStation 4/Xbox One/PCを対象に2017年1月26日発売予定。価格は、パッケージ版が7,990(税抜)、PS4+PCダウンロード版が7,398円(税抜)、Xbox Oneダウンロード版が7,400円(税抜)です。
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《栗本 浩大》

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