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1996年に『ポケットモンスター 赤・緑』が発売されてから20年が経ちました。私を含むかつての少年たちもすっかり大人になりましたが、同時に『ポケットモンスター』シリーズも大きく成長しています。
2016年11月18日には、最新作となる『ポケットモンスター サン・ムーン』が登場。20年間を経て『ポケモン』はいかに進化したのか、今回は初代と最新作を見比べながら紹介していく記事をお届けします。
※前編はこちらからご覧ください。
■昔は“よりネズミっぽい”
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かつての「ピカチュウ」は、よりねずみポケモンらしい姿をしていました。腹部の毛色も異なっているほか、丸っこい体つきが特徴です。
■今は“愛らしすぎる”くらいに
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その後はシリーズを重ねるにつれ、ピカチュウも徐々に姿を変えていきます。『ポケットモンスター X・Y』からポケモンたちは3Dで描写されるようになり、『ポケットモンスター サン・ムーン』ではここまでかわいくなりました。
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さらに、『ポケットモンスター サン・ムーン』ではゴーストタイプのピカチュウも登場……!? というのは冗談で、こちらは「ミミッキュ」というポケモンです。ミミッキュは、さみしがりな“ばけのかわポケモン”。布切れにピカチュウのような模様を浮かび上がらせて、人間と仲良くしようと考えているというポケモンなのです。
このように、ピカチュウもほかのポケモンから真似されるほど人気がある存在になったのです。
■昔は“汎用グラフィックに乗る”
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『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』のころでも「ひでんわざ」でポケモンに乗ることはできました。たとえば、「なみのり」でラプラスに乗ったり、「そらをとぶ」でピジョットに運んでもらったり……。
しかし、これらはすべて汎用グラフィックで表現されていたのです。ちなみに、後年はこのグラフィックのグッズが登場したりしています。
■今は“ポケモンライドで乗る”
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『ポケットモンスター サン・ムーン』では「ポケモンライド」という要素が登場します。ポケモンライドでは、「リザードン」「ケンタロス」「ラプラス」などの力を借り、通常では行けない場所へ進むことができます。
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もちろん、グラフィックはそれぞれのポケモンがきちんと描写されています。“ポケモンに乗る”という要素こそ同じですが、ここまで変化しているのです。
■昔は劇場版以外は“ゲーム先行”
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『ポケモン』のアニメが始まったのはゲームが発売されたあとです。そのため、基本的にはゲームに登場するポケモンがアニメに出演するという形でした。(※ただし、その後の劇場版では一部のポケモンがゲームに先駆けて登場することもありました。)
■今は“アニメからゲームへ来たポケモン”も
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一方、アニメ「ポケットモンスター XY&Z」では逆にアニメで初登場するポケモンたちが現れます。「サトシゲッコウガ」や「ジガルデ・パーフェクトフォルム」がその例で、今度はむしろ「アニメで見たポケモンたちがついにゲームに登場する!」ということになっているのです。
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また、サトシゲッコウガは「きずなへんげ」という特性を持っており、バトルで相手のポケモンを倒すと姿を変化させます。これはメガシンカとも異なる要素で、本当にポケモンの生態もさまざまなものが見つかっているのです。
■昔の「ラプラス」は“絶滅寸前だった”
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カントー地方のポケモンでもかなり印象的な「ラプラス」。『ポケットモンスター 青』のポケモン図鑑では、このポケモンが密漁で乱獲されてしまい絶滅寸前であることが明らかになっていました。
■今の「ラプラス」は“増えすぎた”
密漁で 絶滅寸前に。 大切に 保護 された 結果 逆に 増え過ぎてきたという。
しかし、『ポケットモンスター ムーン』のポケモン図鑑(上記の文章、『ポケットモンスター サン・ムーン』公式サイトより引用)では、「大切に保護された結果逆に増え過ぎてきた」と書かれています。
このほかにも、くわがたポケモン「カイロス」のライバルがアローラ地方のポケモン「クワガノン」であることが判明したりと、20年の間にポケモンたちの生態にも変化が起こる、あるいは新たな関係性が発見されているのです。
■昔は“「ポリゴン」や「ミュウツー」”
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『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』のころから人工のポケモンというのは存在していました。バーチャルポケモンである「ポリゴン」のほか、「ミュウ」の遺伝子を組み替えて作り上げられた「ミュウツー」などが存在します。
■今は“「タイプ:ヌル」”
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『ポケットモンスター サン・ムーン』には、新たな人工ポケモン「タイプ:ヌル」が登場します。タイプ:ヌルはさまざまなポケモンの力を合成して造られたポケモンで、それぞれの部位からそれをなんとなく察することができます。
しかもタイプ:ヌルは、ある目的を果たすため、神話に語り継がれるポケモンの力を目指して造られています。人工のポケモンはもはや、神の領域に踏み込みつつあるのかもしれません。
■昔は“そこまで触れ合えなかった”
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『ポケットモンスター 赤・緑・青』では、自分のポケモンたちと触れ合える要素はあまり存在しませんでした。『ポケットモンスター ピカチュウ』では、ピカチュウの表情などを見ることができるようになったものの、ピカチュウが特例ですべてのポケモンが対応していたわけではありません。
■今は“お手入れもできる”
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しかし、『ポケットモンスター サン・ムーン』では「ポケリフレ」ですべてのポケモンと触れ合うことが可能です。お手入れして汚れをとってあげたり、ポケモンたちの好物「ポケマメ」を食べさせることもできます。
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さらに、ボックスに預けたポケモンたちには「ポケリゾート」という楽園が用意されています。さまざまなリゾートで楽しく生活させることができるだけでなく、リゾートにやってきたポケモンを仲間にできるほか、ポケモンたちを探検させて道具を探してもらうこともできます。
■昔も“ポケモントレーナーだった”
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ところで、ポケモンたちのみならず登場人物たちもかつてはドット絵でした。『ポケットモンスター 赤・緑』の主人公とライバルも20年前はこんな少年たちでした。
■今も“ポケモントレーナー”
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そして『ポケットモンスター サン・ムーン』には、カントー地方のトレーナーとして「レッド」と「グリーン」が登場します。かつて旅立った少年たちも、今では立派な姿に。それはわれわれのようなポケモントレーナーも同じことなのでしょう。
『ポケットモンスター』シリーズの基本は、“ポケモンを集めて育てて冒険をする”という部分から変わっていませんが、このように20年間でさまざまな部分が進化しています。
ポケモンたちはよりかわいらしく、あるいはかっこよく、もしくはさらなる謎めいた存在として登場。バトルはさらに遊びやすく幅広くなり、新たな試みも盛り込まれています。そしてこれからも、『ポケットモンスター』シリーズはさらなる進化を見せてくれることでしょう。
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『ポケットモンスター サン・ムーン』は好評発売中です。
(C)1995, 1996, 1998 Nintendo/Creatures inc./GAME FREAK inc.
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※『ポケットモンスター サン・ムーン』の画面は開発中のものです。
※『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』の画面は、ニンテンドー3DSバーチャルコンソール版のものです。