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「Nintendo Direct: E3 2018 」にて電撃発表された、ニンテンドースイッチ向けタイトル『DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)』。6月12日から14日まで開催されたE3の会場にて、本作のプロデューサーを務める佃健一郎氏にお話をうかがいました。
――本日はよろしくお願いします。
佃健一郎氏(以下、佃):今作でプロデューサーを担当しています佃です。
――今作は『アーマード・コア』以来のメカアクションタイトルだと思うのですが。
佃:そうですね。完全新作として制作しています。
――『アーマード・コア』でメカデザインを担当していた河森正治氏を本作でも起用されていますよね。
佃:河森さんとは長く一緒に仕事をさせていただいていますし、メカをキャラクターとしてデザインできる方ですので、ぜひお願いしたいと相談させていただき実現しました。
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――今作のメカは他作品のメカに比べサイズが小さいですが、あれは操縦ではなくパワードスーツのように着ているという解釈なのでしょうか。
佃:はい、中でパイロットが体を動かして操作するかたちですね。
――あのサイズにした理由はあるのでしょうか。
佃:メカが大きいと、他のものも大きくしなくてはいけなかったり、逆に他のものが小さく見えたりしてしまいます。今回はあえて、皆が想像しやすい大きさに設定しています。
――今回公開されたトレイラーに登場する巨大ボスの肩や頭には草が生えているんですね。
佃:あの巨大メカは独自の思考で動いているのですが、ずっと街の外をさまよっているので、草が生えてしまっているんです。敵もそこに何故いるのか?とかを考えて作られています。
――ライブ配信では、戦闘フィールドでもパイロットが降りていましたが、本編ではパイロットのままで戦えたりするのでしょうか。
佃:降りられるということは何らか行動できるわけですが、そのあたりは今後の機会にお話ししたいと思います。
――キャラクターデザインにコザキユースケさんを起用した理由は。
佃:コザキさんはマーベラスと縁の深い方ですし、コザキさんのキャラクターデザインが今作の世界観に合うと思い、相談させて頂き、実現しました。
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――人のキャラクターが登場するということは、本作は人間ドラマがきちんとあるということですか。
佃:そうです。キャラクターがいるということ自体がゲームの仕掛けにもなっています。
――グラフィックに関してですが、本作はフォトリアルではなくコミック調になっていますね。
佃:もっと個性があるゲームがあってもいいのではという気持ちがありました。たしかにフォトリアルはすごいのですが、パッと見ただけでそのゲームがどのゲームかは判りづらくなっていると思うんです。その中で、グラフィックをみるだけで、『デモンエクスマキナ』だとわかるようにしています。
――オンライン機能は実装されるのでしょうか。
佃:オンラインのマルチプレイは実装されますが、くわしくは続報をお待ちいただければと思います。
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――本作の操作はどうなるのでしょう。
佃:かなり直感的なものになっていると思います。多くの方にプレイしてもらいたいので、操作を楽にしようという考えがあります。もちろん、上手くなれば、さらに複雑なアクションができるようにしています。
――車を掴んで投げることもできますよね。
佃:プレイヤーに自由に遊んで欲しいので。例えば武器を持たずに行くと格闘戦になります。銃を持っていなかった場合や、弾がなくなっても、車などを投げて戦えるということです。
――メカの飛行に関してですが、ブーストゲージのようなものはなく、無限に飛行できるということでしょうか。
佃:飛べる高さについてはこれから調整していきますが、地上と空中のどちらも自由に遊べるようにしたいのでそのようにしました。
――ビルなどのオブジェクトはどこまで破壊できるのでしょう。
佃:どれくらい破壊できるかは調整している最中です。少なくとも、現段階では全てが破壊できるわけではありません。どこまで壊せるかはそのマップごとの遊びの表現で変えています。
――機動力を生かして敵の攻撃をかわすだけでなく、物陰に隠れつつ攻略していくことできるということでしょうか。
佃:プレイヤーの好きな戦い方でプレイできるようにしています。装備にも特色がいろいろあるので、どう戦いたいかをプレイヤー自身が選べます。
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――機体の組み合わせによって動きの速度はかわるのでしょうか。
佃:機体の大きさや重さだけではなく、機体の組み方でそこは変えたいと思っています。パーツや武器自体もカスタムできるので、プレイヤーによって性能は大きく変わってくると思います。
――ミッション中、弾丸を撃ち尽くした場合はどうなるのでしょうか。
佃:弾は敵を倒すとドロップするようになっています。敵を倒すことで、弾の補充もできるし、場合によっては武器やアーマーがドロップすることもあります。単に敵を倒して終わり、ではない作りにしています。
――ドロップするパーツは、同じパーツでも性能が異なるのでしょうか。
佃:それもありますし、先ほど言ったようにパーツ自体もカスタムもできるので、自分の機体を好きな形で組んでいくことが可能です。同じ見た目でも、プレイヤーの遊びかたによって、戦術も変わってくると思います。ガチガチにスピードアップで固めたりもできますし。その場合は装甲が非常に薄くなってしまったりと。そこはまだいろいろと調整中です。
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――ライブ配信では、古谷徹氏と池田秀一氏がボイスを担当するキャラクターが登場していましたね。
佃:僕らの世代は皆が憧れているお二人なので、ご一緒できる機会があればと思っていたのですが、ようやく実現できました。
――声優はロボットアニメに出られている方をチョイスして起用しているのでしょうか。
佃:そういうわけではありません。当然、キャラクターに合った方に出ていただきたいというのが大前提です。特にロボットアニメに限るものではありません。
――現在の開発状況は。
佃:全体だと20パーセントくらいです。基本の部分はできましたので、システムなどの仕様をこれから固めていく感じです。
――最後に、ゲームを待っているファンにメッセージをお願いします。
佃:発売は2019年を予定しています。徐々に情報を出していきたいと思っていますので楽しみに待っていただけたらと思います。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。
『アーマード・コア』とは異なった完全新作の作品として開発が進む『デモンエクスマキナ』。カスタマイズできる本格メカアクションだけでなく、特徴的なアートワークなど、ニンテンドースイッチのラインナップに新たな彩を添えることになりそうな本作。続報が待たれます。