『エースコンバット7』世界の歴史解説―「ストレンジリアル」ってどんな世界?【年末年始特集】

フライトシューティング最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN)』。ここでは、歴代シリーズで語られた「ストレンジリアル」世界の歴史を解説します。

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■ユリシーズ落着以降のアネア大陸―エストバキア内戦の果てに


1999年7月に落着した「1994XF04 ユリシーズ」は、ユージア大陸だけでなくアネア大陸にも被害を及ぼしました。主に被害を受けたのはエストバキア連邦で、経済が破綻したことで内戦状態に陥っています。

2000年にエメリア共和国は、ユリシーズの被害を被った隣国のエストバキアへの復興支援をNGOと協力して行う予定でしたが、エストバキア内に存在する東部軍閥、リエース派統一戦線、諸島連合、北部高地派など軍閥間の抗争や略奪で援助が一時期に不可能となってしまいます。

さらに2002年には、エストバキア国内情勢の悪化から戦略物資輸出規制の対象国となり、他国から新技術の導入が不可能となってしまいました。

復興支援策が滞っている2007年4月には、リエース派統一戦線(LUF)が旧政府に変わってエストバキア西部を支配し「正統な政府」を主張したため、エメリア政府がこれを復興支援という形でサポート。しかし、支援を受けたリエース派は、都市グレジーナへ弾圧を行い20万人もの市民が死亡しています。その事態を受け、東部軍閥などを含めた各勢力が蜂起。6年間に及ぶ内戦となってしまいました。

他にも、2004年にエメリアとエストバキア、そしてノルデンナヴィク1つの国家としてまとめる「アネア共和国構想」と準備機構が立ち上がっていましたが、この情勢悪化を受けて2008年に一時凍結してしまっています。

これらの動乱の果てに、エストバキアを再統一させたのは東部軍閥でした(具体的な統一日は描かれていない)。また内戦時には、東部軍閥のドヴロニク上級大将が広範囲で航空優勢を維持する「空中艦隊構想(Aerial Fleet Initiative)」を提唱しており、これがゲーム本編での重巡航管制機アイガイオンなどに繋がっているのではないかとワールドニュース「FRONT LINE」に記載されています。

シュトリゴン隊という名前はエストバキア内戦で東部軍閥に所属していた精鋭部隊こと。
画像は『6』シュトリゴン隊の副隊長パステルナーク少佐

一方のユージア大陸では、壊滅させたはずの「自由エルジア」が再び勢力を回復させ、2014年5月28日に爆撃機編隊をフォートグレイス諸島へ進撃。IUN-PKF所属のメビウス1は戦闘に加わります。

■『エースコンバット6 解放への戦火』―大陸戦争以来の長期戦


エメリア・エストバキア戦争が始まったのは2015年8月30日。宣戦布告と同時に、エメリア共和国へ侵攻を始めたエストバキア軍は王様橋を破壊。対抗してやってきたエメリア軍(プレイヤーはガルーダ1として出撃)をアイガイオンの散弾巡航ミサイル「ニンバス」などを用いて撃退し、首都グレースメリアを占領します。


その後のエストバキア軍は破竹の進撃を続け、おおよそ3ヶ月でエメリア軍をケセド島まで追い詰めたことで、エメリア共和国全土のほとんどを手中に収めます。エメリア軍の反撃が始まったのは、11月24日のエストバキア軍爆撃機編隊迎撃に成功した時からです。


エメリア軍はこれを好機と捉えて全軍での反撃作戦を展開すると、11月27日にシプリ高原戦車戦、12月27日にバルトロメオ要塞攻略戦を実行。翌年の2016年1月26日には、エメリア本土奪還作戦としてラルゴムビーチへの上陸作戦を行います。シルワート攻防戦とセルムナ連峰制空戦でもエメリア軍は勝利を重ねますが、巡航ミサイルに阻まれて思うように進軍できません。

右後ろに見えるコンテナ船にゼネラルリソースのロゴが描かれている


そのため統合参謀本部は、小型無人機と巡航ミサイルの分析結果から敵ミサイルシステム壊滅作戦を決行。サン・ロマを強襲し足がかりを築きます。続いて2月20日には重巡航管制機アイガイオンの他、大型航空機の撃墜を果たします。エストバキアにとってガルーダ1の存在は日に日に大きくなり、ついには対抗する人物としてイリヤ・パステルナーク少佐を送り込みます。


アイガイオンの脅威が去ったあとエメリア軍は進撃を再開しラグノ要塞を突破。モロク砂漠戦車戦では、グレースメリア奪還を阻止しようとするエストバキア軍の総力戦をはね除けます。他にも、大量破壊兵器の触媒となる化学物質が持ち込まれていることが判明したため、3月26日にこれを破壊。3月31日には首都グレースメリア解放戦を実行し、パステルナーク少佐操るCFA-44を撃墜したほか、グレースメリアは解放され停戦に向けての協議がはじまります。


しかし解放当日の夜には巡航ミサイルによる攻撃があり、グレースメリア焦土作戦が始まります。4月1日にこの焦土作戦を阻止するため、巨大レールガン“シャンデリア”を破壊しました。


大陸戦争に次ぐ約8ヶ月の戦いとなったこの戦争は、エストバキア本土への侵攻を行わずに終戦を迎えました。また、関連性は未だに明らかとなっていませんが『3』に登場する企業ゼネラルリソースのロゴがコンテナに登場しています。

次ページ: 過去と未来が交差する『エースコンバット7』
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《G.Suzuki》

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