世界大会の代表は“Blizzard”に!ニコニコ超会議『伝説対決 -Arena of Valor-』日本代表決定戦で見られた名勝負をレポート

Tencent Gamesによる5対5のMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)『伝説対決 -Arena of Valor-』。日本ではDeNAより配信されている本作の世界大会への切符をかけた日本代表決定戦が、2019年4月27日(土)~28日(日)開催のニコニコ超会議の会場で行われました。

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世界大会の代表は“Blizzard”に!ニコニコ超会議『伝説対決 -Arena of Valor-』日本代表決定戦で見られた名勝負をレポート
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Tencent Gamesによる5対5のMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)『伝説対決 -Arena of Valor-』。日本ではDeNAより配信されている本作の世界大会への切符をかけた日本代表決定戦が、2019年4月27日(土)~28日(日)開催のニコニコ超会議の会場で行われました。

本稿では2日目に行われた決勝戦の模様をレポートします。

Grand Finalの対戦カードは、前日に行われた変則ダブルエリミネーション方式のトーナメントでWinners側が“Blizzard”に決定。Losers側のチームも翌28日の午前中には激闘を制した“TnkCat”に。

この両チームは前日のWinners Finalでもぶつかっていたこともあり、注目を集めました。


前日に名勝負を繰り広げた対戦カードが再び


MCはフジテレビアナウンサーの鈴木芳彦さんが担当、実況はごはんさん(ごはんちゃんねる)、みそしるさん、†キリト†さん、千尋さんらゲストが一戦ごとに交代で担当。第1戦目からお互いに使うことのできないBANヒーローの選択をはじめ、ピックの段階から熾烈な読み合いが行われることに。


1戦目の展開は両チームともに盾役であるタンクを抑えた編成になっており、どちらもキャラクター同士の火力を活かした殴り合いに。開幕から各戦線で激しい攻防を繰り広げ、序盤はTnkCatが優位に進めました。

しかし相手にゴールドを稼がせないよう、何が何でもミニオンを取る動きを維持したBlizzard側のレーン管理に苦戦してしまい逆転。流れが完全に移ると、気づけばキル数以外の部分でBlizzardが上回ることに。

▲Blizzard

そのまま勢いに乗りたいBlizzardですが、2戦目はTnkCatの奇抜な編成に苦戦することに。最初のドラゴングレイダスを賭けた集団戦では3対1のトレードに制するなど好調でしたが、試合が動いたのは6分30秒頃。

ステージ中央での集団戦からTnkCatが各戦線の集団戦を制していき、相手のタワーを削ってリードを獲得します。そして、8分頃からTnkCatのSota選手の活躍が光りました。なんと単独でBlizzard側のアタッカー3名を味方の下に引き入れ、全員で袋叩きにするというえげつないプレイを見せてくれ、会場を大いに沸かせました。

▲TnkCat

そうして2戦目はTnkCatが獲得し、1対1で3戦目を迎えることに。強力なキャラクターであるムラドやトゥーレンを相手に渡さないよう、使用できるキャラクターのピックから会場を沸かせる両チーム。相手のキャラクター構成を見つつ選択していくということで、この段階からバトルは始まっていると言えるでしょう。


先ほどの勢いに乗ってこのまま勝利を重ねたいTnkCatですが、序盤はお互いに陣形とキャラクターのレベルアップを盤石のものとするよう立ち回っていく様子が見られました。


その後、2分ごろにBlizzardがドラゴングレイダスを獲得。そのまま3分ごろまで1キル対1キルの状況が続きました。そんなジリジリとした攻防のなか、試合を動かしにかかったのがBlizzard。1キルを獲得したところから画面右下の集団戦を制して一挙に2キルを挙げる結果に。


しかしTnkCatもすかさず1キルを取り返し、攻防が続きます。そうして5分頃にBlizzard自陣深くで再びの集団戦。ここでBlizzardが統制の取れた動きで2キルを獲得すると、徐々にリードを広げていきました。

金銭的にもタワーの破壊数もBlizzardが圧倒的なこの状況、なんとか追いすがろうとTnkCatも懸命なプレイで9分過ぎまで粘ります。しかし自陣深くでの防戦一方になってしまい、ひっくり返せすことができずBlizzardの勝利に。対するTnkCaは次の対戦に負けると後がないため、第4戦目には大きな注目が集まりました。

相手の立ち回りや編成をコントロールしたBlizzardの作戦とは


先ほどの対戦がBlizzardらしい戦いだということや、ドラゴンレーンを担当するSLASHmooN選手が立ち回りの基点になっていることなど、解説陣による第3戦の感想戦を挟み、いよいよ勝負の行方を分ける4戦目に。


BANピックでは、今回の大会でまずBANされると言われる強キャラクター・ナクロスを、あえてBANしない選択をとったBlizzard。TnkCatはこの誘いに乗り、BZ・Sun選手がナクロスをピックアップしました。

しかし、これは後にして思えばBlizzard側の思惑通りと言える戦略。敢えて選ばせることで、強力なナクロスが好きに立ち回らないようチーム全体で封じ込めるように動いており、TnkCat側の取る戦略の幅を狭めていたのです。

今回は序盤から大きく試合が動いていき、試合時間3分までにBlizzardが4キルを獲得してリードを大きく広げます。4000ゴールドもの差が序盤からついてしまい、TnkCatは苦しい展開に。


7分ごろにはもう4キル対11キルと大量リードのBlizzard。ゴールド差も7000近くとあり、TnkCatは完全に流れを持っていかれてしまいました。4戦目はこの勢いのまま敵陣深く攻め込んでいったBlizzardが勝利。いよいよ世界大会の切符へ王手となりました。

休憩を挟んで運命の第5戦目。これに負けると敗北が確定してしまうTnkCatは、ヴァイオレットを筆頭に火力の高いキャラクターたちを中心とした編成で、アグレッシブに攻めていく戦略を見せることに。



これが功を奏したのか、序盤にドラゴングレイダスを2連続で先取などリードを得たTnkCat。この流れに乗って優位な状況へと固めていくかに思われましたが、Blizzardはリードを広げさせない慎重な立ち回りを続け機を窺っている様子。

苦しい展開の続くBlizzardに対し、8分頃にTnkCatがマップ中央で集団戦を仕掛けました。これによって自陣深くまで追い込まれ、縮まりつつあったゴールド差やキル数差を再び引き離されてしまったBlizzard。


彼らに流れがやってきたのが、10分30分ごろに起きた集団戦でした。なんとBlizzard側は、それまで自分たちが攻撃していたアビサルドラゴングレイダスのヘイトを、TnkCat側の3名に押し付ける驚きの作戦を見せてくれたのです。これによってTnkCat側の戦線はまさかの崩壊。

この好機を逃さずBlizzardはタワーを破壊しつつTnkCat本陣を脅かすことに。しかし体力が少ないメンバーがいるという事で、一度撤退。そこで先ほど利用したアビサルドラゴングレイダスを撃破すると、なんとゴールド差を逆転してみせました。


完全に勢いに乗ったBlizzardは、その後もTnkCatのコアタワーを破壊していき、13分30秒頃でTnkCat側のタワーは残り二本。全員で防衛に回るTnkCatですが、15分ごろに起きたBlizzard側の勝負を賭けるかの様な攻撃に屈し、あえなく敗北。日本代表の栄光を勝ち取ったのは、Blizzardとなりました。

試合後のインタビューでは、栄冠を勝ち取ったBlizzardより、MVPとなった・HipPiiii選手がその喜びを語ったほか、リーダーのまい選手は前日から苦しい展開の試合だったことや、良いプレイができたとこれまでの戦いを振り返っていました。また自身の集めたメンバーたちを最高のチームだと評する一幕も。


イベント終了後には優勝したBlizzardの面々への囲み取材が行われ、まい選手がこの大会に向けてどのように練習を積んできたのかを明かしてくれました。夜遅くまで仕事のメンバーが多いことから、練習時間やその相手を探すことに苦労していたのだとか。

また前日は冴えない動きをしていたというSLASHmooN選手が、この日はいい動きをできたと自信を露わにする場面や、4戦目でナクロスをTnkCatに敢えて与える戦略がリザーブでチームを支えたKing選手によるものだったことも明かされました。


熱いバトルで大会とファンを盛り上げた両チーム。Blizzardの面々には今後の世界での活躍を、TnkCatの面々には今後この雪辱を果たすことを期待したい。そして、今後もゲーム『伝説対決 -Arena of Valor-』の展開に注目を。

《井の上心臓》

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