◆最後の一撃は、せつない。
2005年の発売以来、プレイステーション史上屈指の名作として語り継がれている『ワンダと巨像』。失われた少女の魂を取り戻すため、主人公のワンダが巨像に立ち向かっていくアクションアドベンチャーゲームです。
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「世界を救うため」などではなく、「少女を救いたい」という個人的な動機のために倒されていく巨像たち。アクションゲームは数あれど、プレイヤーに“せつなさ”を感じさせる一撃を表現したのは、同作くらいではないでしょうか。
なお、同作のクリエイター・上田文人氏は、『ICO』の生みの親としても有名。こちらでも「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。」という、歴史に残るフレーズが生まれています。
◆命もないのに、殺しあう
2017年にスクウェア・エニックスから発売された『NieR:Automata』は、エイリアンが作った「機械生命体」と、人類を守るために作られた「アンドロイド」の抗争を描いたアクションRPGです。
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争いの当事者は、あくまでエイリアンと人類。それにもかかわらず、なぜ命や感情のない者同士が傷つけあうのか――。同作のキャッチコピーは、機械同士で殺しあうことの異常さと無情さ、そして皮肉を感じさせます。
ちなみに『NieR:Automata』といえば、その世界観を如実に表したテレビCMも有名。とくにお蔵入りになった無修正版のCMには、まさしく“命もないのに、殺しあう”シーンが描かれており、「さすがに地上波では流せない」などと話題になりました。