■経験者も新鮮な気持ちで楽しめる! 序盤から訪れる新展開の数々
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ここからは、『真・女神転生V Vengeance』で追加された新要素を中心に、そのプレイ感や手応えについて実体験をもとにお伝えします。
まず本作の目玉と言える「復讐の女神篇」について、事前の告知では「中盤以降から物語が大きく分岐する」と報じられたため、そこまでは全く同じなのかなと受け止めた人も多いことでしょう。
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ですが、大きな分岐を迎えるのが中盤以降というだけで、変化は序盤からたびたび垣間見せてくれます。そもそも、「創世の女神篇」と「復讐の女神篇」のどちらに進むのかを決める選択肢が、オープニング終了直後という最速のタイミングで訪れるのです。
まだ事情も何も分からない頃に、「存在の許されぬ魂」として封印されている少女の手を取るかどうかという、かなり重要な選択を容赦なく突きつけてくるあたり、『真・女神転生』らしさを感じます。
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ここで少女の手を取ると、「復讐の女神篇」のルートに移行。そこから中盤までの基本的な展開は「創世の女神篇」と同様ですが、駅が封鎖された際に謎めいた女性を見かけるなど、「創世の女神篇」にはなかったシーンや要素があちこちに見受けられます。
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特に大きな変化は、異変が起きた後、山手線と思われる車両の前で同じ学校の生徒「ユヅル」と再会する場面。無印版ではユヅルと顔を合わせ、状況の確認などが行われました。
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その流れ自体は本作も同様ですが、会話だけで終わることなく、悪魔「グラシャラボラス」の強襲を受けます。しかし、不利な話ばかりではありません。悪魔召喚プログラムを持つユヅルも戦いに加わるほか、魔法を駆使する「ヨーコ」の登場および参戦も行われました。
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ここでのバトルはさほど難しくはなく、「グラシャラボラス」の顔見せといったところ。むしろ、悪魔を使役するユヅルや、ジオやアギを使いこなすヨーコと一緒に戦う感覚に興奮を覚えました。こうした新展開を最序盤から味わえるのは、喜ばしい誤算です。
しかもヨーコは、ゲストキャラという扱いですが、その後もパーティに加わり、魔法による攻撃やHP回復などで主人公らをサポート。ほかの仲魔と同様、戦闘に参加できますし、後述の「悪魔の裏庭」にも登場します。
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序盤から、物語的にもゲームプレイ的にも新たなエッセンスが加わるので、無印版をプレイ済みの人も新鮮な気持ちで「復讐の女神篇」を楽しめるはず。特にヨーコの参戦は、個人的にも嬉しいサプライズでした。