最新作『ストレイチルドレン』に、伝説的な“戦わないRPG”『moon』も! 個性濃すぎる「オニオンゲームス」の忘れがたい足跡

「オニオンゲームス」のユニークで個性的な作品をまとめてお届け。『ストレイチルドレン』に至るまでどんな足跡を残してきたのか、その一端をご覧ください。

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最新作『ストレイチルドレン』に、伝説的な“戦わないRPG”『moon』も! 個性濃すぎる「オニオンゲームス」の忘れがたい足跡
最新作『ストレイチルドレン』に、伝説的な“戦わないRPG”『moon』も! 個性濃すぎる「オニオンゲームス」の忘れがたい足跡 全 11 枚 拡大写真

かつて「スクウェア」や「ラブデリック」などに身を置き、様々な実績を積み上げた木村祥朗氏が設立した「オニオンゲームス」は、個性に溢れた意欲的なゲーム作品をいくつも作り上げてきました。

最新作『ストレイチルドレン』のリリースを記念し、ニンテンドースイッチなどで遊べる「オニオンゲームス」各作品と魅力の一端を紹介します。これまで同社がどのような作品を手がけてきたのか、その足跡にご注目ください。

■スイッチ/PS4/Steam『BLACK BIRD』

『ストレイチルドレン』や木村氏が以前手がけてきたゲームの印象が強い人は、STGである『BLACK BIRD』が意外な作品に見えるかもしれません。しかし、可愛らしさもあるデザインながらほの暗い影を感じさせる世界観は、「ラブデリック」作品を彷彿とさせます。

ゲームの目的も「世界を救う側」ではなく、「呪われた黒い鳥となり、王国を滅ぼす」という、一般的な作品とは真逆の位置にプレイヤーが置かれている点も興味深いところです。

軸となるSTG部分もしっかり作り込まれており、「コンボやボムを活用して、どうやってスコアを稼ぐか」というSTGの基本が練り込まれたシステムで、プレイヤーを楽しませてくれます。

ゲーム性にせよ独特な世界観にせよ人を選ぶタイプなのは確かですが、代替のない魅力を持ち合わせているのも事実。STG好きなら、プレイを検討する価値のある作品です。

■スイッチ/Steam『勇者ヤマダくん』

愛らしいドットテイストと作品の世界がマッチした『勇者ヤマダくん』は、2019年6月27日に配信されました。ただし、作品としての『勇者ヤマダくん』は、先に基本プレイ無料型のiOS/Android版があり、その運営終了とオフライン版の配信を経たのち、買い切り型のスイッチ版がリリースされたのです。

複雑な経緯を辿った『勇者ヤマダくん』ですが、サービス終了で終わらせるには惜しい作品だった証とも言えるでしょう。そのゲームシステムは直感的に分かりやすく、一筆書きでダンジョンを踏破していくパズル系RPGです。

ダンジョンの各フロアは、全てのマスを通らずともクリアは可能。しかし、全踏破でボーナスが得られるため、「いかに得するため、適した一筆書きを描くか」についつい熱中してしまいます。

一般的なRPGでも、「ダンジョンは一通り回って、宝箱を回収してからボスに向かいたい」という人が多いことでしょう。そうしたRPGの“あるある”を、パズルに上手く落とし込んだ手腕に感心しきりです。

ちなみに本作のダンジョン攻略&育成パートは、36才の「ヤマダくん」が自作しているゲームという設定。しかも、近所の女の子「マリアちゃん」に一目惚れしたヤマダくんは、彼女を自作ゲームのヒロイン役に抜擢するという、ちょっとヤンチャな面も覗かせます。

ヤマダくんの恋の行方とゲーム開発が、どんな結末を迎えるのか。奇妙で愛らしいこの世界は、不思議とクセになる味わいです。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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