残りの年始休みが吹き飛ぶ!? 時間泥棒だけど見逃せない“2024年の話題作”3選─冒険感溢れるARPG、アトラス渾身の意欲作、名作の3Dリメイクも

2025年の期待作が出る前に、時間が溶けてしまうほど面白い2024年の話題作を遊んでみませんか?

ゲーム 特集
残りの年始休みが吹き飛ぶ!? 時間泥棒だけど見逃せない“2024年の話題作”3選─冒険感溢れるARPG、アトラス渾身の意欲作、名作の3Dリメイクも
残りの年始休みが吹き飛ぶ!? 時間泥棒だけど見逃せない“2024年の話題作”3選─冒険感溢れるARPG、アトラス渾身の意欲作、名作の3Dリメイクも 全 24 枚 拡大写真

2025年の三が日も過ぎ、ようやく落ち着いて時間が自由になった人も多いことでしょう。しかし今年は年始の休みが長いため、ゲームを楽しむゆとりはまだまだあります。

2025年に登場する話題作も気になるところですが、さすがにまだ発売を迎えていません。そこで今のうちに、2024年の見逃せない話題作を遊んでみてはいかがでしょうか。お勧めしたい3作品を独断でチョイスし、その魅力やお勧めしたいポイントを分かりやすくお届けします。

■『ドラゴンズドグマ2』:PS5/Xbox Series X|S/PC

◆制約の少ない、自由度の高い探索

広大なフィールドを舞台とする3DアクションRPGは、2024年だけでも数多く登場しています。今回の候補に挙がった作品も複数ありましたが、特にお勧めしたいのが『ドラゴンズドグマ2』です。

本作はファンタジー世界をオープンワールドで表現し、国を揺るがす物語を追いかけつつ、バトルに探索と様々な冒険が楽しめる作品です。そんな『ドラゴンズドグマ2』の良さを個人的に2つのポイントに絞るなら、「自由度の高さ」と「不便の隣にある冒険感」です。

メインクエストの進行は概ね決まっているものの、チュートリアル部分を過ぎると行動の制限はほとんどなく、シナリオを進めずに広大な世界をひたすら探索するのも可能。「シナリオを進めないと経験値が稼ぎにくく、職業のレベルが上がらない」といった制限も特にありません。

また、この世界には2つの国があり、関所を行き来するには通行証が必要になります。通行証はシナリオの進行に応じて入手できますが、実は関所を通らずとも、街を迂回するような形で隣国にたどり着けるのです。「探索に励んでいたらいつの間にか隣の国に、そしてさらに広がる冒険の地」という展開も楽しめます。

探索やレベル上げ、隣国への侵入など、ゲーム的に制限をかけようと思えば、そう難しい話ではないでしょう。しかし、プレイヤーから選択肢を奪わず、ゲーム制作としてはむしろ労力が増える「自由度の高さ」を確立する姿勢に好印象を覚えました。もちろん、その恩恵でゲーム自体も面白さが増しています。

◆“不便”に潜む冒険には、減点と加点の両面が

そしてもうひとつ、「不便を乗り越える冒険感」についてですが、本作において「便利で快適」という移動手段はほぼ存在しません。徒歩での移動は当然時間がかかりますし、乗り合いの馬車は決まった場所しか行き来できず、その交通網もひどく貧弱です。

快適なテンポを求めるプレイヤーにとって、『ドラゴンズドグマ2』は減点が多い作品だと思いますし、その意見も間違いではありません。しかし前述した“不便”からは、ただの手抜きや理不尽の結果ではなく、狙いや意図した作りが窺えるのです。

例えば徒歩の移動は、貴重なアイテムや隠された洞窟との出会いが待っています。洞窟はかなり数が多く、連続で見つけることもしばしば。貴重なアイテムが眠る宝箱を求め、巨大なモンスターの出現に驚かされる……そんな展開も、洞窟探索では日常茶飯事です。

馬車の移動先は乏しいのも、フィールドのそこかしこに転がっている冒険との遭遇を促しているのだと思われます。一瞬で街から街へと移動できれば非常に便利ですが、その間に本来あるはずだった“冒険”も省略してしまいます。本作は、その狭間にあったはずの“冒険”にもフィーチャーしている作品なのです。

UIも含めて粗削りな部分もありますが、“不便”から冒険を促す構成には意図が感じられ、好みこそ分かれますが、単なる欠点ではありません。減点方式だと点数は下がりがちになり、加点方式なら指折りの傑作に成り得る。そんな『ドラゴンズドグマ2』だからこそ、今回強くお勧めしたく思います。




  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

+ 続きを読む

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]

特集

関連ニュース