『勝利の女神:NIKKE』×『Stellar Blade』コラボは“実現しない可能性”もあった!?ユ・ヒョンソク氏「えっ、あるんだ」と吃驚【インタビュー】

『勝利の女神:NIKKE』×『Stellar Blade』の双方向コラボが、6月12日にスタートします。その幕開けに備え、キム・ヒョンテ氏、ユ・ヒョンソク氏、YOSP代表の吉田修平氏へのインタビューをご覧ください。

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『勝利の女神:NIKKE』×『Stellar Blade』コラボは“実現しない可能性”もあった!?ユ・ヒョンソク氏「えっ、あるんだ」と吃驚【インタビュー】
『勝利の女神:NIKKE』×『Stellar Blade』コラボは“実現しない可能性”もあった!?ユ・ヒョンソク氏「えっ、あるんだ」と吃驚【インタビュー】 全 13 枚 拡大写真

■お互いのチームが『Stellar Blade』や『NIKKE』を作ったら……というIF

──今回のコラボの見どころを、それぞれの作品ごとに教えてください。また、どのようなキャラクターになるのか、話せる範囲でお願いします。

ユ氏:『NIKKE』で準備している『Stellar Blade』コラボレーションで注目していただきたい部分は色々あります。まずひとつ目は、ストーリーが期待以上にうまくできたと思っています。どちらも「ポストアポカリプス」な世界観を持っているので融合させやすく、期待していただけるようなストーリーとなりました。

ふたつ目は、『Stellar Blade』ファンなら「これを取り入れたんだ」と気づいていただけるような要素を3Dフィールドに盛り込みました。オマージュや小ネタなどがいくつも見つけられると思います。そして、プロビデンスとエクゾスーツによるバトルも再現しておりますので、そちらもご期待いただきたいと思います。

キム氏:『Stellar Blade』側にも色々ありますが、ひとつだけ選ぶとしたら、紅蓮との“剣と剣”による戦いが実現します。紅蓮は剣士という立場ですが、『NIKKE』では遠距離攻撃しかできませんでしたが、『Stellar Blade』では真剣勝負の剣と剣が交わる戦いを見せます。

そして紅蓮は、今回追加される「マン」というキャラクターとともに、『Stellar Blade』で最も手強い相手になると思います。その他にも本当にたくさんの要素がありますので、(概要が分かる)トレーラーも併せてご覧ください。

──コラボに際して『Stellar Blade』ファンに注目してほしい『NIKKE』の魅力を教えてください。

キム氏:それぞれ良いところがあるのですが、『NIKKE』の世界観に『Stellar Blade』のゲームが入り込んでいて 、『Stellar Blade』に『NIKKE』のゲームが入っているような状況だと思います。なので、皆さんがIFとして、例えば『Stellar Blade』の開発陣が『NIKKE』を作ったら、『NIKKE』の開発陣が『Stellar Blade』を作ったら……という想像が形になっており、夢のコラボと言えると思います。

ユ氏:SHIFT UPのひとつの特徴でもありますが、キャラクターの魅力的な表現や、「ポストアポカリプス」という世界観に基づくストーリーテリングの表現などがお互いに似ているところがあります。なので、『Stellar Blade』を楽しんで遊んだ人なら『NIKKE』も楽しんでいただけると思います。

今回のコラボのストーリーは「記憶」というテーマのもと、このふたつのタイトルが融合するものをお見せできる準備をしましたので、是非楽しんでいただけたらなと思っています。

──扱いは異なりますが、両作品とも人類とヒューマノイド、あるいはアンドロイドが重要なキーワードとして出てきます。今回のコラボレーションでも、これらのキーワードがさらに深く描かれるのでしょうか?

キム氏:『Stellar Blade』では、大筋のテーマからは若干外れ、キャラクターの魅力に集中するような内容にしました。一方、『NIKKE』ではより深い考察ができるような展開になっていると聞いております。

ユ氏:ふたつの作品の世界観には、似ている部分や類似性があります。コラボをするにあたり、ふたつの作品のストーリーの中で相性の良い部分があるので、そこをうまく利用してどのように良い物語を届けられるか……というところを工夫しました。

ポストアポカリプスの世界観とヒューマノイドのような存在を描くことは、『NieR:Automata』コラボで一度経験しているため、今回は違うものにして、「記憶」を題材にした興味深い物語を展開するものにしました。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、先ほども申し上げましたように、是非ご期待いただければと思います。

──以前のコラボでは名所やローディング画面の仕掛けなどがあり、原作ファンを意識した要素でした。今回の『NIKKE』コラボにおいて、ユーザーに注目してほしいポイントはどこでしょうか?

キム氏:まず紅蓮が、同じCV、同じ性格で『Stellar Blade』の中で再現されています。本当に魅力的なキャラクターとして実装されていますし、『NIKKE』における宝もののような要素も入っています。

そして『NIKKE』のバトルが『Stellar Blade』で再現されるのですが、最近『NIKKE』のバトルを真似て作るコンテンツが増えていて、そういったゲームをよく見かけるのですが、そういうゲームを作る方々にお伝えしたいのは「『NIKKE』をやるなら、これくらいじゃないと!」と言えるような内容になっています(笑)。

──『Stellar Blade』コラボレーションに続き、今後『NIKKE』で新しい企画は予定されていますか?

ユ氏:議論されている作品はたくさんありますし、実際に進捗がある部分もありますが、まだ詳しくお伝えできる状況ではありません。今は『Stellar Blade』コラボレーションに集中していただければと思います。

──最新のストーリーではアニスのアイドル時代という衝撃的な過去が少しずつ明らかになり、同時にアニスが所属していたグループのメンバーも登場しました。彼女たちもニケなので、戦闘は可能なのでしょうか? 今後部隊に追加できるようになるのかとても気になります。

ユ氏:ネタバレに繋がるかもしれないため、部隊に追加できるかどうかを詳しくお伝えするのは難しいところです。ただ、ニケである以上、ある程度の戦闘能力はあると思います。そして、強い………かもしれない。あくまで、「かもしれない」ですが。

── 『NIKKE』がリリースされてから2年半、『Stellar Blade』も半年、発売から1年が経ちましたが、それぞれの作品に対する感想をお聞かせください。

ユ氏:『NIKKE』の場合は、サービス期間が2年半と短くはないので、色々な感想があります。そして、最近最も感じているのは、安定感を高めることが重要だと考えています。ゲームプレイ中にできるだけトラブルが発生しないように、安定したビルドを作ることが、『NIKKE』が長く愛されるゲームになるための課題だと感じています。

プレイにあたり、利便性向上、最適化、安定性確保に向けて準備を進めていますし、今後『NIKKE』がアップデートされるにつれて、その発展を見守っていただければと思います。

キム氏:……あまりにも、開発者目線での返答じゃない?(笑)

ユ氏:(笑)。コンテンツ面でも簡単に話すと、私が1.5周年の直前に書いたベロッパーノートに、「2.5周年のストーリーを期待してください」ではなく「3周年のストーリーを期待してください」と書いてしまったんです(笑)。

それだけ3周年のストーリーに対する期待が大きいんです。きっと楽しいストーリーになると思うので、今後のストーリーテリングにも期待してください。

キム氏:『NIKKE』はイベントが多すぎて、スタッフが苦労している姿ばかり見ているので、彼らのために何か私にできることはないかなと、そういう気持ちですね。でも、社長に出来ることと言ったら……分かりますよね(笑)。

『Stellar Blade』も1周年を迎え、PC版の発売にもつながりましたが、私自身がパッケージゲームに携わるのは今回で4作目になります。昔は、こういったゲームを作ったらバグのパッチで終わりという感覚だったのですが、『Stellar Blade』の前に運営型のライブサービスゲームに慣れてしまったため、ライブサービスの感覚で頻繁にパッチを当ててしまいました。

その結果、PC版を発売する頃には、最初にリリースしたものとは若干別のゲームになったような状況になってしまったんですよね。コンテンツもより豊富になっていますし、コスチュームも追加されているため、何か新しいゲームをリリースするような気持ちにもなっています。

この1年間、ユーザーの皆さんとコミュニケーションしながらPC版の発売を喜んでくださる声を聞き、そのフィードバックを見て私も嬉しい気持ちになりました。もちろんPC版に追加されるものはPS5版にもアップデートされるので、その部分についてもご期待いただき、ご関心をお寄せいただければと思います。……なんか、ありきたりなPRコメントみたいになってしまいましたね(笑)。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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